567: ◆8zklXZsAwY[saga]
2018/02/18(日) 21:52:06.22 ID:oL93h30zO
永井「あー、もう!」
さすがの永井もついに大声をあげた。いそいで車まで走っていく。助手席に乗り込むと、ドアを乱暴に閉める。
車内にはカレーの匂いが漂っていた。持ちかえり用の白い容器から中野がカレーをすくって口に運んでいた。
永井「居酒屋で食っただろ」
中野「これすげえうまいだって」
中野は永井に容器を渡した。手に持つと、容器はまだ温かった。カレーの匂いと温かさは永井の空腹を充分に刺激した。カレーはごろごろした人参やじゃがいもが入った家庭でつくられるいたって普通の代物だった。だが、ひとさじ口にいれると、驚いた。白いごはんと思っていたのは、卵チャーハンで、味つけはされていないが、ぱらぱらに炒められていて、カレーと混ぜると、とてもうまい。山中のおばあちゃんのカレーよりおいしいかもしれない。永井はあっという間に平らげた。
ふたつあるドリンクホルダーにはペットボトルのお茶がいれてあった。永井は未開封のペットボトルを持ち上げ、一口飲んだ。そのとき、ミラー越しに後部座席のアナスタシアの様子が見えた。
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