399: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/08/12(土) 23:59:13.85 ID:jvW3su8lO
蘭子「分け身たる黒き従者はやはり不可視であったか」
休憩時間がもうすぐ終わろうというとき、蘭子が残念そうに言った。
400: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/08/13(日) 00:01:09.14 ID:P+sjA4XXO
アナスタシア「オイ!」
ロシア語で驚きの声をあげながら、アナスタシアは背中で蘭子に覆いかぶさり咄嗟にIBMを発現した。
401: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/08/13(日) 00:02:51.28 ID:P+sjA4XXO
蘭子「星光りの如き十字架よ!」
蘭子の瞳も星のように輝いていた。
402: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/08/13(日) 00:04:45.55 ID:P+sjA4XXO
番外編そのB
アナスタシア「ラッキースケベ、という言葉があります」
403: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/08/13(日) 00:06:05.10 ID:P+sjA4XXO
アナスタシア「衣装室、いきなり開けたらダメ、ですよ?」
永井「それくらいの常識はマンガじゃなくて親に教えてもらえよ」
404: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/08/13(日) 00:07:34.06 ID:P+sjA4XXO
愛梨はバニースーツに身を包んでいた。肩を露出した赤いボディスーツの前は黄色いボタンで窮屈そうに留められていて、足ぐりのあたりには黒いフリルが舞っていて、お尻のほうにも黒くて丸い尻尾飾りが整ってついている。網タイツに包まれた脚が伸びている先にあるハイヒールもスーツと同じ赤色で、ウサギの耳をかたどったヘアバンドや蝶ネクタイなど、バニーガールにお馴染みの装飾もしていたが、カフスはなく左手首に金色のブレスレットを二つつけていた。
アナスタシア「プリヴィエート、アイリ。ウサギさん、ですね?」
405: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/08/13(日) 00:08:59.57 ID:P+sjA4XXO
永井は手帳を取り出し、この後のスケジュールを確認した。愛梨の女性らしい丸みをおびたボディラインを強調する姿を見ても、永井にこれといった感想はなく、バストがおおきくなったかもとこぼす愛梨に、体型維持は大変ですね、と永井は手帳に目を落としたまま淡々と言った。
その返答はどうなのかと思いつつ、アナスタシアはこれほどふわふわしてセクシーな愛梨を前にしても普段と変わらない態度をとるケイは、さすがにミナミの弟だなと思ったりしていた。
406: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/08/13(日) 00:11:03.06 ID:P+sjA4XXO
永井「僕たちはラウンジで待ってますから……」
と永井が言ったとき、愛梨の胸元のボタンが弾け飛んだ。
407: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/08/13(日) 00:13:11.43 ID:P+sjA4XXO
アナスタシア「いったい!」
ロケットみたいに跳び上がりながら、蹴りつけられた右足をアナスタシアは赤くなった脛を両手でばっと押さえた。あまりにすばやく足を上げたので、アナスタシアはバランスを崩し、右目を押さえている永井のいる方に倒れてしまう。ふたりして後方に倒れこむと永井の背中がドアにぶつかり、鍵のかかってないドアは二人分の体重と衝撃で勢いよく開いた。
408: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/08/13(日) 00:18:19.30 ID:P+sjA4XXO
>>407 訂正
アナスタシア「いったい!」
409: ◆8zklXZsAwY[saga]
2017/08/13(日) 00:20:07.60 ID:P+sjA4XXO
衣装係が戻ってくると、そこには混沌としかいいようのない状況が広がっていた。
右目を押さえた永井は壁に手をつきながら冬のナマズのように動かず黙りこくっているし、アナスタシアは涙目で脛を押さえながらうーうー呻きながら廊下を転がっているし、バニーガールの衣装を着た愛梨は破けた胸元を隠しながらどうしたらいいかわからず廊下でおろおろしている。なにがあったらこんなことになるのか、衣装係はぜんぜん理解できず、ぽかんとしたまま口を開けていた。
968Res/1014.51 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20