志希「それじゃあ、アタシがギフテッドじゃなくなった話でもしよっか」
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94:名無しNIPPER[sage]
2017/03/04(土) 09:11:28.32 ID:x7tUhsMcO
おう乙
完結の意思があるのならいつまでだって待つよ


95:名無しNIPPER[sage]
2017/03/06(月) 03:56:35.03 ID:PsCR0EXeO
この土日っていつの土日なんだ


96:名無しNIPPER[saga]
2017/03/06(月) 17:09:03.07 ID:QqrE/sCZ0

現場からの帰り道、アタシとプロデューサーは山道を車で走っていた。
辺りはすっかり暗くなっていて、外はまだ雪が降っていた。あまりにひどい雪でさ、車道には、他の車はひとつも見当たらなかったね。

そうそう。言い忘れていたけど、残念なことに、その日の仕事は“ナシ”になったんだよ。
以下略 AAS



97:名無しNIPPER[saga]
2017/03/06(月) 17:14:08.06 ID:QqrE/sCZ0

それで、しばらく経ったころだったとおもう。プスンという嫌な音と共に車は止まったのは。

すぐに車から降りて気まずそうに顔を顰めた彼は「故障したみたいだ」とアタシに告げた。あいにく、電話も通じないようで、ロードサービスに助けを求めることもできなかった。

以下略 AAS



98:名無しNIPPER[saga]
2017/03/06(月) 17:17:47.21 ID:QqrE/sCZ0

暖房が消えてしまった車のなかは、凍えてしまうほどに寒かった。アタシは白い息を吐いて、それから、朱色のマフラーに顔を埋めた。

「悪かった、こんなことになって」
ハンドルを手放して、体を椅子に預けたプロデューサーが、ふいにそんなことを言ったものだから、アタシはおもわず彼の方を見た。
以下略 AAS



99:名無しNIPPER[saga]
2017/03/06(月) 18:24:19.84 ID:QqrE/sCZ0

どうして、と問われて、アタシはなにかを諦めるように声を出した。
「きっと、戻りたかったんだよ。才能のあったころのじぶんに」口を尖らせて、そうこたえた。

じぶんが出した答えに疑問を持つことはなかった。女の子はふつうの人になりきれなかった。だから男のもとを去っていった。アタシはそう思っていた。
以下略 AAS



100:名無しNIPPER[saga]
2017/03/06(月) 19:05:51.61 ID:QqrE/sCZ0

「でも」と言いかけて、アタシは口を噤んだ。
もしも、ほんとうにそれが理由だったとすれば、女の子は最後にはどんな気持ちになってしまったのだろう。どんな思いで彼に「ごめんなさい」と告げたのだろう。

アタシには分からなかった。分かりたくもなかった。
以下略 AAS



101:名無しNIPPER[saga]
2017/03/06(月) 20:57:08.55 ID:QqrE/sCZ0

彼が運転席で眠りに落ちてしまってからも、アタシは助手席で自分の体を抱きしめながら、ずっと窓の外を眺めていた。

ちらちらと降る雪に見とれたアタシは、消えかかった意識の中で、どうしようもないことを考えていた。

以下略 AAS



102:名無しNIPPER[sage]
2017/03/07(火) 02:06:21.66 ID:8ynLs1lJo
おぉいここで切るのか!


103:名無しNIPPER[sage]
2017/03/07(火) 04:37:45.49 ID:H7OguJVjO
気になって夜も眠れないだろ…昼にしか寝れなくなる


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