65:名無しNIPPER[saga]
2016/05/14(土) 15:34:37.34 ID:I+fdqcufo
「なに言ってんですか。いやですよ、そんなの」
「いや……なのか?」
カシ
66:名無しNIPPER[saga]
2016/05/14(土) 15:35:26.89 ID:I+fdqcufo
「おいおい、ふざけておる場合じゃないぞ。早く血を寄越せ。なにをとろとろしておるの
じゃ、こののろまが」
67:名無しNIPPER[saga]
2016/05/14(土) 15:38:36.86 ID:I+fdqcufo
たしかにぼくは死にたがりの戯言遣いで。
生きていたってどうしようもない欠陥製品だけれど。
68:名無しNIPPER[saga]
2016/05/14(土) 15:41:05.01 ID:I+fdqcufo
ドレスはぼろぼろ。
腕も脚も無残に引き千切られ。
69:名無しNIPPER[saga]
2016/05/14(土) 15:42:20.56 ID:I+fdqcufo
「い……嫌だよお」
それまでの古風な言葉遣いも崩れ――彼女は髪の色と同じ、金色の瞳から――
70:名無しNIPPER[saga]
2016/05/14(土) 15:43:15.01 ID:I+fdqcufo
「死ぬのやだ、死ぬのやだ、消えたくない、なくなりたくない! やだよお! 誰か、誰か、
誰か、誰かあ――」
71:名無しNIPPER
2016/05/14(土) 15:43:51.58 ID:I+fdqcufo
「うわああああん」
流す涙が――血の赤に変わり始めた。
72:名無しNIPPER[saga]
2016/05/14(土) 15:45:58.73 ID:I+fdqcufo
「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんな
さい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい……」
73:名無しNIPPER[saga]
2016/05/14(土) 15:48:06.74 ID:I+fdqcufo
「……いや、一つだけ道はあるかな」
一つだけというか、一人だけ。
74:名無しNIPPER[saga]
2016/05/14(土) 15:53:55.27 ID:I+fdqcufo
「……………………」
もし、もしもだ。
もしもの戯言。
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