74:名無しNIPPER[saga]
2016/05/14(土) 15:53:55.27 ID:I+fdqcufo
「……………………」
もし、もしもだ。
もしもの戯言。
・ ・
もし、ぼくがここにいるのではなく、彼がここにいたとしたら、彼はどうしただろうか?
・
いや、これはもしもと言うよりは、本来ならば、だ。あんな大事件が起こらないで、彼
・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
がこの故郷に帰っていたとしたら――
……あいつも、ぼくほどではないが、よく事件に巻き込まれたり、事件を巻き起こした
りしたものだ。
おそらく、きっと、ぼくのように、彼もこの吸血鬼に出会っただろう。
そのとき、そいつは――この吸血鬼を前にして、一体どうするだろう。
きっと、あいつは――たらたら文句を言って――仕方なさそうに――嫌々――うんざり
しながら――心底鬱陶しそうに――どうしようもなさそうに。
この吸血鬼を、助けてしまうのだろう。
284Res/217.62 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20