13:名無しNIPPER[saga]
2016/05/14(土) 02:01:50.43 ID:I+fdqcufo
――と、そのとき――ぼくは校門から出てきた女の子に気付いた。
とても、かわいい女の子だった。
14:名無しNIPPER[saga]
2016/05/14(土) 02:02:44.49 ID:I+fdqcufo
その女の子は両手を頭の後ろに回して―― 一瞬、何をしているのかと思ったが、どうやら
三つ編みの位置を調整しているらしい。長めの髪を、彼女は後ろで一本の三つ編みにまと
15:名無しNIPPER[saga]
2016/05/14(土) 02:03:56.40 ID:I+fdqcufo
校門から出てきたところを見ると、家に帰るところなのだろうか?彼女は三つ編みを修
正しつつ、ぼくの方へと向かってくる。まあ、ぼくの主観的にそう見えるだけなのであっ
16:名無しNIPPER[saga]
2016/05/14(土) 02:04:58.77 ID:I+fdqcufo
だから、だからぼくはその後、何の前触れもなく吹いた一陣の風に対応することができ
なかった。いや、まあ、そうでなくともぼくに正しい対応ができたかどうかは、その状況
17:名無しNIPPER[saga]
2016/05/14(土) 02:05:46.42 ID:I+fdqcufo
いや、こういう場合は、そっと目をそらすのが女子に対するマナーだということくらい、
勿論わかっているのだが。
18:名無しNIPPER[saga]
2016/05/14(土) 02:06:37.90 ID:I+fdqcufo
彼女は、あっけにとられた表情のままで――ぼくの方を見ていた。
凝視していた。
19:名無しNIPPER[saga]
2016/05/14(土) 02:07:33.06 ID:I+fdqcufo
ぼくの本能もまだ捨てたものではなさそうだと思いつつ、女の子の反応をうかがったが、
彼女はぼくの言葉に対して何の反応もせずにじっとぼくを凝視してくる。
20:名無しNIPPER[saga]
2016/05/14(土) 02:08:41.22 ID:I+fdqcufo
「見られたくないものを隠すにしては、スカートって、どう考えてもセキュリティ低いよ
ね。やっぱり、スパッツっていうファイアウォールが必要なのかな?」
21:名無しNIPPER[saga]
2016/05/14(土) 02:10:21.83 ID:I+fdqcufo
「……ふーん」
……ぼくにしては珍しくありのままのことを話したはずなのに、なぜか彼女の反応はあ
22:名無しNIPPER[saga]
2016/05/14(土) 02:12:39.74 ID:I+fdqcufo
「え?」
……どういうことだ?
23:名無しNIPPER[saga]
2016/05/14(土) 02:13:48.04 ID:I+fdqcufo
「え? ああ、ごめんごめん。急に呼ばれてびっくりしたよね。うん。いやさ、阿良々木く
んって、実は、もう、かなりの有名人なんだよね」
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