16:名無しNIPPER[saga]
2016/05/14(土) 02:04:58.77 ID:I+fdqcufo
だから、だからぼくはその後、何の前触れもなく吹いた一陣の風に対応することができ
なかった。いや、まあ、そうでなくともぼくに正しい対応ができたかどうかは、その状況
になってみないとわからないが。
「あ」
と、ぼくは思わず、声を漏らしてしまった。
突然の風が、彼女のやや長めの、膝下十センチのプリーツスカートの前面が、思い切り
めくってしまったのだ。
普通ならば、彼女はすぐに、反射神経でそれを押さえ込んだはずだろう――しかしタイ
ミングの悪いことに、そのとき彼女の両手は頭の後ろに回され、三つ編みの位置を直すと
いう複雑な作業をしている最中である。ぼくの立ち位置から見れば、まるで後頭部で手を
組んで、あたかも軽く気取ったポーズをとっているかのようにも見えてしまう、そんな姿
勢になっていた。
そんな状態でスカートがめくれたのだ。
中身は丸見えとなった。
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