50: ◆c6GooQ9piw[saga]
2016/02/20(土) 18:01:55.76 ID:8m/ElpKNO
佐倉杏子は、自分のためにのみ魔法を使うことを信条としている。
そこには、彼女の過去が関係していることは知っている。
だが、目の前で魔女に殺されそうになっている人間を見捨てられるほど冷酷ではない。
昨日、ふたりを助けたのもそのためだ。
51: ◆c6GooQ9piw[saga]
2016/02/20(土) 18:04:20.14 ID:8m/ElpKNO
杏子「……?」
先程の杏子の言葉を聞いたのであろうさやかが、激昂して叫んでいる。
いつの間に追いついたのだろう。
52: ◆c6GooQ9piw[saga]
2016/02/20(土) 18:16:30.32 ID:8m/ElpKNO
ほむら「……」
この時間軸のさやかは、魔法少女という存在をほむらと杏子でしか知らない。
恐らく、どちらに対してもいいイメージは持っていないだろう。
そしてその評価は、そのまま魔法少女への評価となる。
53: ◆c6GooQ9piw[saga]
2016/02/20(土) 18:19:54.73 ID:8m/ElpKNO
***
まどかはさやかと帰路に着いていたが、さやかは足を踏み鳴らし、ひどく怒っていた。
さやか「あいつ……ムカつく! 信じらんない!」
54: ◆c6GooQ9piw[saga]
2016/02/20(土) 18:21:38.52 ID:8m/ElpKNO
まどかの様子を見て、さやかは多少冷静になったようだった。
さやか「ごめん……まどかにこんなこと言っても仕方ないよね」
まどか「ううん、いいよ。それより……」
55: ◆c6GooQ9piw[saga]
2016/02/20(土) 18:24:36.26 ID:8m/ElpKNO
***
杏子はお菓子を貪っていた。
どうにも気分が晴れない。
56: ◆c6GooQ9piw[saga]
2016/02/20(土) 18:27:56.80 ID:8m/ElpKNO
かつて、その姿に憧れたこともあった。
その後、彼女を否定するようなことを言ってしまったが、結局彼女は、全てを承知の上であのように生きていたのだろう。
今なら、それぞれの信念があっただけのことだと 客観的に思えなくもない。
57: ◆c6GooQ9piw[saga]
2016/02/20(土) 19:39:35.76 ID:8m/ElpKNO
***
次の日の放課後、ほむらはさやかを喫茶店に呼び出した。
主題はもちろん、昨日の彼女の発言についてだ。
58: ◆c6GooQ9piw[saga]
2016/02/20(土) 19:41:53.75 ID:8m/ElpKNO
さやか「……」
さやかは、少し考える素振りを見せてから、ほむらに話し始めた。
さやか「あのさ……あたしも、これは軽い気持ちで決めてはいけないことだっていうのはわかってる。でも、だからこそ、真意も読めない他人の言葉に左右されて決めていいことじゃない。あたしもまどかと相談くらいはするけど、最終的には自分で考えて決めるべきことだって、少なくともあたしはそう思ってる」
59:名無しNIPPER[sage saga]
2016/02/20(土) 19:41:53.97 ID:pJ4r6u5Q0
魔女化のことはともかく魂がソウルジェムになってゾンビみたいになること、そんな大事なことをキュウベェが黙っていたことは話してもいいんじゃないかな?
60: ◆c6GooQ9piw[saga]
2016/02/20(土) 19:45:37.15 ID:8m/ElpKNO
ほむら「……ほんの一週間ほど前までかしら。この町には、あの赤髪の魔法少女……佐倉杏子ではなく、もうひとりの、別の魔法少女がいたのよ」
ほむら「その少女の名前は……巴マミ」
ほむら「彼女は、自分で望んで魔法少女になったわけじゃない。ある日、家族全員で事故に遭い、死にそうになっていたところにキュゥべえが現れ、契約により自分だけ生き残ってしまったのよ」
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