387: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2017/04/21(金) 19:51:09.16 ID:gxCPCOG4O
=====
暖簾をくぐると、脂と出汁の匂いが熱気に乗って食欲を刺激する。
昼下がりということもあり胃が不満を漏らしそうになるが、優先するべきことがある。
388: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2017/04/21(金) 19:51:35.35 ID:gxCPCOG4O
返事を聞いて安心した真九郎はドアノブに手をかける。
銀正の話では今日は機嫌が悪いということだったが、声の感じからするとそれほどでもなさそうだ。
「何の用?」
389: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2017/04/21(金) 19:52:01.08 ID:gxCPCOG4O
それに、
「まだ内容も聞かないうちからなんで――」
「見当はついてるわ。情報屋を舐めないで」
390: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2017/04/21(金) 19:52:29.29 ID:gxCPCOG4O
しかし、真九郎だってここで引き下がるわけにはいかない。
あの義肢と、少年の口から出た《星噛》という単語。
それはドラッグに浸っている程度の連中が知っていていい名前ではないのだ。
裏社会の闇のさらにその奥。
そういうところに堕ちた連中のみが関わる名前だ。
391: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2017/04/21(金) 19:52:55.30 ID:gxCPCOG4O
銀子は腕を伸ばし、真九郎は無意識に後退った。
その悲痛な表情が見ていられなくて、咄嗟にまくしたてる。
「ま、まだ依頼が残ってるし、それに最近仕事も順調なんだ。ようやくきちんと稼げるようになって、ほら、今は銀子の借金も返し終わっただろ? 伝手も増えたしそれに――」
392: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2017/04/21(金) 19:54:05.20 ID:gxCPCOG4O
短めですが今回はここまで
銀子も大人になって丸くなったということで
それと左腕がどうのこうのは一年前の話ですのでそのうち書きます
393:名無しNIPPER[sage]
2017/04/21(金) 20:26:48.45 ID:4J7eQwPbO
無理せず更新乙乙
片山先生電波の続きはまだかい?
394:名無しNIPPER[sage]
2017/04/21(金) 20:27:57.76 ID:sxZBA95oo
乙です
395:名無しNIPPER[sage]
2017/04/22(土) 08:41:22.95 ID:5KHiLsg1o
おつ
396: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2017/04/28(金) 15:34:53.43 ID:yEOjnOa9O
=====
予感はあった。
今日も何か面倒なことがあるのではないか、という予感。
397: ◆yyODYISLaQDh[sage saga]
2017/04/28(金) 15:35:29.61 ID:yEOjnOa9O
雪姫の両手がジュウの身体を這い、最初にクリーンヒットした脇腹と、最後の一撃を撃ち込まれた鳩尾のあたりでピタリと止まる。
服の上から的確に一番違和感の残っている箇所を抑えられ、思わず身体が強張った。
決して雨の名前に動揺したわけではない、とジュウは自分に言い聞かせる。
507Res/213.24 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20