343: ◆yyODYISLaQDh[sage]
2017/02/23(木) 20:57:42.64 ID:V014Qou/O
「いいと思うぞ。そういう格好も」
ジュウは気まずい沈黙が嫌で、思ったことをそのまま口にしてみた。
しかし、口にしてからなんとなく気恥ずかしくなり、ジュウは照れ隠しに前髪を乱暴に掻いた。
雨は何かを堪えるように唇を引き締めて、何も言わない。
344: ◆yyODYISLaQDh[sage]
2017/02/23(木) 20:58:13.64 ID:V014Qou/O
白い肌。小柄で華奢な体躯。鼻の頭まで隠れるほど前髪の長い綺麗な黒髪。そしてその前髪の奥に隠されている美しい双眸。
あの瞳を前髪越しでない間近で見たのはいつ以来だろうか。
「ジュウ様?」
345: ◆yyODYISLaQDh[sage]
2017/02/23(木) 20:58:39.55 ID:V014Qou/O
「定期連絡はもう必要ないんじゃないか。あれからもう暫く経つし、そんなに危険に晒されることもしょっちゅう起きるわけじゃない」
「私はジュウ様の騎士です。ジュウ様の安全を確認する義務があります」
当然のように電波を発信してくる雨。
346: ◆yyODYISLaQDh[sage]
2017/02/23(木) 20:59:09.70 ID:V014Qou/O
「――――」
そこには、再び顔を赤くしたまま立ち尽くす雨がいた。
耳どころか首まで真っ赤に染め上げて硬直している。
今日の雨は本当に変だ。
347: ◆yyODYISLaQDh[sage]
2017/02/23(木) 21:00:03.28 ID:V014Qou/O
雨の声で現実に引き戻される。
見遣れば、雨は顔を俯けたままバッグの持ち手を強く握りしめている。
思えば、このバッグも初めて見るものだ。
雨と言えば基本的にいつも制服姿で、バックも通学カバンぐらいしか見たことはなかった。
華美な装飾も無く落ち着いた色のバッグは、今日の服装も相まって雨によく似合っていた。
348: ◆yyODYISLaQDh[sage]
2017/02/23(木) 21:01:47.10 ID:V014Qou/O
長らくお待たせして申し訳ありません。
今後はもう少し時間がとれるようになると思うので、できるだけ早めに投下します。
349:名無しNIPPER[sage]
2017/02/23(木) 21:21:48.62 ID:2r+hzSMGO
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
乙乙待ってて良かった
350:名無しNIPPER[sage]
2017/02/23(木) 21:40:35.17 ID:QbAlaX78o
乙です
351:名無しNIPPER[sage]
2017/02/24(金) 00:14:01.81 ID:TB6aLYY9O
おつおつおーつ
雨ってこんなに可愛いの!?
話は進まなかったけど満足した
352:名無しNIPPER[sage]
2017/02/24(金) 12:08:06.82 ID:jM5VJzHSo
おっつおっつ
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