【咲安価】京太郎「清澄の探索者」その3【ADV】

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67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/12(木) 20:39:10.77 ID:I15qMtqp0
まあ、無理やね
68 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/12(木) 20:41:58.15 ID:5jBPmvIe0
95/09→失敗
29/09→失敗
......
......
33/09→失敗

 【4日目 11:50】 楸野宅 地下研究室


まこ「しかし『手掛かりを探せ』と言ってもな......」ガタッ

和「相変わらず無茶なことを言いますね、須賀君」ガサガサ

元々京太郎は案外気が利くタイプで、人に指図するような事はあまりない。
私とのどちゃんで対応が違うのはなんとなく気に喰わないが、それでも色々とやってくれている。
それに比べると、この小佐目での事件に巻き込まれてからの京太郎は随分とはっきりとモノを言うようになった。
実際私たちは彼の指示でこの古史料の山をひっくり返しているわけだが、それにつけても頭にくることといえば......

優希「なーんでアイツと竹井先輩は呑気に仲良く寝てるんだ!」ウガー!

咲「」ビクッ

まこ「まあまあ優希、落ち着きんちゃい......気持ちは痛いくらい分かるがな」

和「そうですよ、あれはあくまで櫛を探すための行動の一貫なんですから......多分」

優希「はぁ、私もあったかいお布団でぐっすりしたいじょ......」

まこ「それは京太郎と一緒にってことか?」

優希「ち、違う!」

まこ「ふむ、なら久か」

優希「そういう意味でもないじぇ!」



(【探索(優希)】+【探索(和)】× 0.5)× 4 + 20 = 64

3回成功するまで連続判定(成功数に応じて手掛かりの数が変わります)
再判定補正あります(成功するたびにリセット)
↓1〜7
69 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/12(木) 20:43:05.86 ID:vDv/YA/d0
でやっ
70 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/12(木) 20:43:07.43 ID:I15qMtqp0
ほい
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/12(木) 20:44:52.16 ID:uPkp4MDZo
72 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/12(木) 20:45:21.32 ID:ue165J48o
てや
73 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/12(木) 20:54:09.44 ID:vDv/YA/d0
とあっ
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/12(木) 21:00:20.41 ID:uPkp4MDZo
3回成功したけどまだ判定あるの?
75 : ◆copBIXhjP6 [sage]:2020/11/12(木) 21:00:52.06 ID:5jBPmvIe0
もう大丈夫です。
今続きを書いてますので少々お待ちを。
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/12(木) 21:01:25.63 ID:vDv/YA/d0
あるんだったらもう一丁
77 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/12(木) 21:44:21.69 ID:5jBPmvIe0
 【4日目 12:10】 楸野宅 地下研究室


バタッ

優希「およ?」

背後で......というか、もう何時間も咲ちゃんが座り込んでいる辺りで小さく物音がしたのに気付いた。
振り返るに果たして、咲ちゃんの細い体が汚い地下室の地面に倒れ伏しているのを認めることが出来たのだった。

優希「――――って、咲ちゃん!?」

和「咲さん!」ダッ

のどちゃんがその身体を(色々な意味で)揺らして一目散に駆け寄った。
あの爺さんのよく分からない術の毒牙にかかったのだ。
何かしら身体に害があるのではないかと心配されたが、しばらく肩を揺さぶっているうちに無事目を覚ましたようだった。

和「咲さん、大丈夫ですか?!」ユサユサ

咲「...うぅん.........あれ、和ちゃん?」

咲「優希ちゃんに染谷先輩も.........ってあれ?なんで私、こんな所にいるんだろ」キョロキョロ

まこ「咲!ずっと様子がおかしくなっとたけん心配しとったぞ!」

咲「様子が......?」キョトン

優希「咲ちゃん、ひょっとして覚えてないのか?」

咲ちゃんの頭が左右に振られる。話を聞くに、具体的に何があったかということは覚えておらず
ただ漠然とうなされているような、恐怖に包まれた感覚があったそうだ。
詳しいことは京太郎が帰ってきてから。そういうことで、ひとまず咲ちゃんにはここまでの話を整理して聞いてもらうことにした。



 【4日目 12:30】 楸野宅 地下研究室


山下「取り敢えず、目ぼしい物はこれだけ見つかったみたいだな」


・研究日誌A
和装綴じだが他の史料に比べれば多少新しく見える冊子。
中には日記のように、日ごとの研究内容が手書きで記されている。

・研究日誌B
古ぼけているが、確かに洋式の装丁を施されている冊子。
中には日記のように、日ごとの研究内容が手書きで記されている。

・地誌
『〇〇市誌』と書かれた、割合最近の冊子。
小佐目村を含めたこの地域の自然や気候、産業などの地理全般について纏められている。


山下「須賀は何時まで寝てるつもりだって?」

和「確か、遅くとも昼の1時には戻ってくると」

山下「あと30分しか無いのか......霎伝と違って量もないし、1冊くらいなら読めそうだな」


どれを読む?

1. 研究日誌A
(【知識(和)】+【知識(北村)】× 0.5)× 4 + 30 = 78

2. 研究日誌B
(【知識(和)】+【知識(北村)】× 0.5)× 8 + 30 = 126:自動成功

3. 地誌
自動成功

4. 何も読まない


↓2
78 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/12(木) 21:48:27.33 ID:uPkp4MDZo
1
79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/12(木) 21:50:00.31 ID:vvB5HJq7o
洋式とはいえ、古い方が確実に成功する不思議
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/12(木) 21:50:14.71 ID:sx/TmyU+O
81 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/12(木) 21:50:20.49 ID:vvB5HJq7o
1
82 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/12(木) 21:54:37.38 ID:5jBPmvIe0
これはね、違うのですよ......Aは一応江戸時代後半くらいのイメージでして
周りがウン百年前のものばかりなので、それに比べれば新しく見えるという話です、はい。
Bの方は確実に明治以降のものなので、Bの方が新しいものになります。
日本語力が足りず申し訳ない......

2つ下げて>>81

49/78→成功!
83 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/12(木) 22:25:33.26 ID:5jBPmvIe0
<研究日誌A>


.........
.........

文化◯年◯月○日

 昨晩は一世一代のお役目、壬申の儀があった。
古くから伝わる手筈通りに榎田がオフラシサマを呼び、その後皆で娘達の喉を掻き切った。
当然ながら余り良い気分とは言えないが、これも小佐目のためであるから許してくれんと願う。
 さて、古くからご先祖様代々が考察する通りのことであるが、オフラシサマはかの牛頭天王様と同体であるというのは
 霎伝やその他の記述から見ても確かなことであると考えられる。
だが私の見たそれは、あくまで私の主観でしかないのだが、そのお姿は阿礼女史や安万侶公の記した御様にはとても似つかぬものであった。
オフラシサマは本当に祇園の牛頭天王様と同じ方でいらっしゃるのだろうか?


.........
.........

文政◯年◯月○日

 何月か手記が空いてしまったが、この間に榎田と連れ立って出雲は諏訪大明神へ参ってきた。
壬申の儀以来、予てより行って確かめたいと思っていたので、これがようやく成就したのである。
風土記にも書かれたる社殿の石段を昇り、巴の紋へ深く礼をして宿へ帰った後に榎田に問えば、曰く「オフラシサマとは違う」とのことだった。
果たしてこの男の言うことが確かであるかということは置いておくとして、しからばこれは由々しき話ではないだろうか――――


.........
.........
84 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/12(木) 22:30:24.34 ID:5jBPmvIe0
今日はここで終わります。

久々に沢山コンマを取った気がします。前は12回連続失敗なんてのもあったなぁ......
ちなみに9%を7回取って全て失敗する確率は約52%です。
裏を返せば一度は成功する確率が48%ですから、判定としては悪くはないくらいではないでしょうか。

明日も19時開始目標で頑張ります。
皆さま、今回もお疲れ様でした。
85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/12(木) 23:15:47.88 ID:I15qMtqp0

このスレは勧誘と睡眠薬以外のコンマは腐るので、確率以上に無理じゃね
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/12(木) 23:16:01.87 ID:uPkp4MDZ0
乙です
え?文政榎田、牛頭天王と会ったの?
87 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/13(金) 06:50:49.23 ID:sVD+xIViO
88 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/13(金) 18:39:13.36 ID:eS3R1ojW0
30分後に始めます
89 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/13(金) 19:16:34.66 ID:eS3R1ojW0
かいしー
90 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/13(金) 19:18:18.89 ID:eS3R1ojW0
 【4日目 12:50】 楸野宅 地下研究室


和「山下さん、ここに書かれているのは――――」

山下「この頃はまだ神仏習合が――――」


まこ「うむむむ......何の話をしとるのかすら分からんな」

優希「ああいうのは私たちは戦力外だから良いんだじぇ」

ブロロロ...

まこ「車か?」

優希「あ、私みてきまーす」

遠くから車のエンジン音が近づいてきているのが聞こえた。女将たちがお昼を持ってきたのか、聞き込みに行った榎田たちが戻ってきたのか。
まだ見ぬ第三勢力でないことを願いながら階段を昇って庭に出ると、丁度主人が赤い普通車から荷を降ろそうとしているところだった。

優希「おお、ついにご飯が来た!ごくろうごくろう」

主人「片岡さん、今はどういう状況で?」

優希「竹井先輩先輩と京太郎はまだ寝てて、ゴリラはのどちゃんとまた小難しいことを話してる」

優希「榎田のおっさんたちは村の人に櫛の話を聞き込みにいってるじょ」

主人「おや、そうですか。大分待たせてしまったかと思いましたが、まだ大丈夫みたいですね」

優希「ま、そのうちまた集まるじぇ」

いざ目の前にこうも重箱が並んでいるのを見てしまうと、やけにお腹が空いて仕方がない。
でも薄暗い地下室は嫌だな......せめて、どこか落ち着けるところで食べたいものだ。
そんなことを考えていると、後ろからは榎田の乗る軽トラがやって来ていたのだった。
91 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/13(金) 19:21:24.20 ID:eS3R1ojW0


久「――――なさーい、すがくーん?」ユサユサ

京太郎「.........あれ、先輩......おはようございます」ムクッ

肩を揺らす竹井先輩の声が頭に響き、働かない頭が少しずつ冴えてくる――――そうだ、夢だ。
何かを見ていた気がするのだが今ひとつ明瞭としない。確か、優希がカピに無理やりタコスを食わせて......

京太郎「......また失敗か」ガクッ

久「ま、気楽に行きましょう?そう簡単にいったら苦労しないしね」


 【4日目 13:00】 楸野宅 2階 和室6
 
どうする?

持ち物:>>8
同行者:久
ステ :>>5-7
周囲 :
人  :
武器 :>>9
デバフ:
・京太郎→【行動】-2(【4日目 17:10】まで)
・優希→【行動】【体力】-1(打撲、【5日目 03:20】まで)

1. 移動する
・楸野宅から出る
・応接間へ向かう
・書斎へ向かう
・地下研究室へ向かう
・場所指定(地図参照)

2. さぐる
・内容指定(成功再判定)
・辺りを見渡す
(【探索(京太郎)】+【探索(久)】× 0.5)× 8 = 52
・話をする(10分)
・楸野を説得する(10分)
(【交渉(久)】+【交渉(京太郎)】× 0.5)× 0.5 = 6
・麻酔薬を使う
・『寝る』(10分)
一人指名、【オカルト】等倍

3. その他
・装備を変更する
・グループ分けを変更する
<現在のグループ>
・京太郎、久(楸野宅 2階 和室6)
・米本、堂島(楸野宅 2階 書斎)
・咲、和、まこ、山下、北村、向坂(楸野宅 地下研究室)
・優希、主人、女将、椿屋、榎田、柊(楸野宅 庭)

4. 自由安価


↓2
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/13(金) 19:35:02.32 ID:P0PTtvEho
4 広い部屋(応接間?)で全員で食事&情報共有しつつ、気づいたこととか思い出した事がないか話し合い

捕虜の人たちも廊下にほったらかしは酷いし食事の部屋の隣の部屋に全員移して水とか食事与えてあげて欲しい
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/13(金) 19:38:33.20 ID:D6X9S71jo
↑で
旅館に残されたお爺さんは大丈夫か?
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/13(金) 19:50:03.02 ID:ezKs9OBS0
つか、村の主要人物味方化or無力化したの時点でもう拘束もいらんのやない?
普通に説得もいらないレベルの気が…
95 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/13(金) 20:32:43.50 ID:eS3R1ojW0
4. 食事を取る


 【4日目 13:00】 楸野宅 1階 応接間


優希「タコさんウインナー!!」パァァ

久「本当に好きねぇ」

女将「あら、そんなもので喜んでもらえてよかったわ」アハハ

優希「美穂子おねーさんのお弁当を思い出すじぇ......」モグモグ

柊「うめぇな......よし、酒持ってくるか!」

榎田「頼むから勘弁してくれよ?昼間から酔っぱらいの相手はしたくない」

まるで宴会の仕出し弁当のような――実際一部は宴会の如き盛り上がりを見せているが――重箱を箸でつつく。
白米、焼き魚、漬物、また白米......うん、確かに旨いな。朝飯はおにぎりだけだっただけに、おかずの彩りが目も楽しませてくれる。
俺の隣に座る咲も、それは同じことのようだった。

京太郎「なあ、本当に大丈夫なのか?」

咲「うん。むしろ何があったか全然覚えてないんだよね......」

俺たちが楸野の記憶から戻って以来、向こう一時間半以上にわたって咲の記憶は欠落していた。
『榎田』が異形を呼び寄せた辺りまでは憶えているようだが......まぁ、仕方ないだろう。

腹も幾分落ち着いてきた頃に始まったのは和と山下による、研究室の捜索結果の報告である。
彼らが目をつけたものは全部で三つ。研究日誌が江戸時代後半と明治頃のものそれぞれ一つずつと、この地域の地誌が一つ。
最後のものは至って普通の書籍の見た目をしていて、町の公民館か図書館にでも行けば本棚に収まっていそうな代物だった。

京太郎「これが解読が終わってるっていう一冊か......うわっ、よく分からない単語ばっかりだ」

京太郎「この『牛頭天王様』ってのは何なんだ?」

和「この時代は『神仏習合』というものがあって、一部の単語が置き換わっていました」

和「メモ用紙が挟まってませんか?注釈があると思いますけど」

京太郎「おっと、これか」
96 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/13(金) 20:33:48.95 ID:eS3R1ojW0
・牛頭天王
「スサノオノミコト」が習合したもの。祇園精舎の守護神。

・阿礼女史、安万侶公
どちらも『古事記』の編者とされる人。

・諏訪大明神
現在の島根県にある『須我神社』の別称。

・風土記
奈良時代に作られた地方の地勢などをまとめた本。
ここではおそらく『出雲国風土記』のこと。

〜〜〜〜〜

京太郎「ふんふむ、なるほど」

京太郎(須我神社か......漢字は違うけど、ちょっとシンパシーを感じるぜ)

山下「あとの二冊はまだ手付かずだが、そう時間はかからんだろう」


榎田「次は僕らの番かな?こっちは件の『櫛』について他の家に聞きに回ってたんだ」

榎田「流石に全戸は無理だったけど、爺さん婆さんの家を中心に行ってきたよ」

榎田「結局、そういう話を知っている人は居なかった......言い伝えもないし、家族から聞いたこともないって」

女将「えぇ?......うーん、それじゃあおじいちゃんの話は何だったのかしら......」
97 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/13(金) 20:39:15.75 ID:eS3R1ojW0
実を言うと、村人たちは基本的に四家の言うことに従っているだけなので
現状彼らには敵対する動機が全くありません。
さすがにモブの村人までパーティーに入れられると捌ききれませんが、
指示さえすれば裏で普通に協力もしてくれると思います。

一応お聞きします。護衛A〜Dを解放しても大丈夫ですか?

↓1
98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/13(金) 20:45:52.85 ID:RkxmIutt0
構いません
99 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/13(金) 20:50:59.79 ID:eS3R1ojW0
了解です。
それから>>96の榎田の台詞が一行抜けてしまいました。
以下の通り訂正お願いします:


榎田「次は僕らの番かな?こっちは件の『櫛』について他の家に聞きに回ってたんだ」

榎田「流石に全戸は無理だったけど、爺さん婆さんの家を中心に行ってきたよ」

榎田「しかしこれがさっぱりでね。困ったんで、女将が言っていた『夢』の話も一応訊ねてみた」

榎田「結局、そういう話を知っている人は居なかった......言い伝えもないし、家族から聞いたこともないって」

女将「えぇ?......うーん、それじゃあおじいちゃんの話は何だったのかしら......」
100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/13(金) 21:02:07.27 ID:P0PTtvEh0
生贄出さないと村滅びるって知ってるから協力してるんだと思ってたけど、何も知らずに拉致監禁とかの補助してたの?
下手に解放すると期限が迫ったとき4家の命令も聞かずにパニック起こしたりするかと
101 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/13(金) 21:16:53.89 ID:eS3R1ojW0
前スレ>>474での主人の発言の通り最低限の知識は持っています。
しかしあくまで四家が中心であってその詳細は知らないわけですから、
彼らが自分からああしようこうしようと考えているわけではありません。


 【4日目 13:00】 楸野宅 1階 和室1


護衛A「うめぇなぁ...」

護衛C「んだんだ」パクパク

護衛B「しかし、これからどうしたものかね」

護衛A「そうだな......あの連中の話を聞く限り、取り敢えずとんでもない話になってることは確かだ」モグモグ

護衛D「ま、俺らは今まで通り偉いさんに着いていくだけよ」

護衛C「それに連中に任せれば、このクソみてぇな因習ともおさらばできそうだしな......魚もーらい」ヒュッ

護衛D「あっ、おいてめえ!!」

ワーワー!ガーガー!

護衛B「だと良いんだがなぁ......」
102 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/13(金) 21:19:13.92 ID:eS3R1ojW0
主人「それでは......ご馳走様でした」

「「「ごちそうさまでした」」」

久々にゆったりとした――それでもたった30分だが、十分優雅に思えた――食事だった。
敵対する者は消えた今となっては時間的余裕はあるようにも思えるが、実際そうウカウカもしていられない。
俺をこうも焦らせていたのは、この瞬間も地面を叩きつける大雨だった。
たった四日前に土砂崩れが起きたのだ。こうも降り続いては、そろそろ危ないかも――――

――――あの日見た、土砂に押しつぶされる『未来』がにわかに蘇った。


 【4日目 13:30】 楸野宅 1階 応接間

どうする?

持ち物:>>8
同行者:清澄、大学生、社会人、夫婦、椿屋、榎田、柊
ステ :>>5-7
周囲 :
人  :
武器 :>>9
デバフ:
・京太郎→【行動】-2(【4日目 17:10】まで)
・優希→【行動】【体力】-1(打撲、【5日目 03:20】まで)

1. 移動する
・楸野宅から出る
・応接間へ向かう
・書斎へ向かう
・地下研究室へ向かう
・場所指定(地図参照)

2. さぐる
・内容指定(成功再判定)
・辺りを見渡す
【交渉】× 8
・話をする(10分)
・楸野を説得する(10分)
【交渉】× 0.5
・麻酔薬を使う
・『寝る』(10分)
一人指名、【オカルト】等倍

3. その他
・装備を変更する
・グループ分けを変更する
<現在のグループ>


4. 自由安価


↓2
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/13(金) 21:30:59.39 ID:ouAkGnRqo
櫛ガチャやるか
2 寝る 咲と
104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/13(金) 21:35:43.36 ID:P0PTtvEh0
2 寝る 咲 15時まで
解読班は研究日誌Bと地誌の解読。他のメンバーは楸野の見張りとか櫛情報の探索とかオフラシ様との対決に備えて夕食の準備とかで
105 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/13(金) 22:14:08.13 ID:eS3R1ojW0
2. 咲と『寝る』


京太郎「さて、また布団に篭もるとするか」

優希「おい犬!おまえさっきから寝てばっかりサボってばっかり、たるんでるじぇ!!」

京太郎「別にサボってるわけじゃねーっての!!」

解読班が解読のため研究室へ、向坂と米本が見張りのため書斎へ。
椿屋たち村の人間も聞き込みやら準備やらと忙しなく応接間を立っていくと、ついに残ったのは和を除く麻雀部員だけになってしまった。
そうとて何時までも油を売っているわけにもいかず、果たして真偽の程の怪しい言い伝えを実行すべく部屋を出ることにした。

京太郎「竹井先輩、もう一回......」

咲「むぅ......」プクー

久(......ふふっ)

久「あー、私すっかり眠気が飛んじゃったからパスで」

京太郎「そうですか......うーん、でも困ったな」

久「他の人に頼んだら?例えば.........」チラッ

咲「え、私!?」

竹井先輩の細い指が指したのは、俺のちょうど隣――つまりそこに座っている咲だった。
話を振られた本人も、あまりに意表を突かれたのか辿々しくあれやこれやと言っている。

京太郎「咲、女将のおじいさんの話は聞いたよな」

咲「う、うん......夢の中で神様がなんとかってやつだよね」

京太郎「それに付き合ってくれないか?いや、嫌なら全然断ってくれても――――」

咲「や、やります」

京太郎「即答!?......ま、別にいっか」

咲「......//」テレ


お茶を一杯飲み干した俺は、咲と何故か着いてきた優希――曰く、「何もないように見張っておく」とのことだ――を連れ立って2階の和室へ向かった。
窓際で仁王立ちの優希に、一挙手一投足がカクついている咲。そんな二人をもろともせず、何時も通り俺の脳は休眠を始めたのだった。
106 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/13(金) 22:15:17.03 ID:eS3R1ojW0
大変なことに気づいてしまいました。
今まで(【オカルト(京太郎)】+【オカルト(久)】× 0.5)と書いておきながら、
久の0.5倍が入っていませんでした......orz
今更変えられないのでそちらに合わせます。申し訳ありません。


【4日目 13:30】から【4日目 15:00】まで→90分間

【オカルト(京太郎)】+【オカルト(咲)】 = 11

成功するまで連続判定
↓1〜9
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/13(金) 22:16:57.12 ID:P0PTtvEh0
01
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/13(金) 22:18:20.39 ID:PAEBQ4C+o
惜しい
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/13(金) 22:18:56.36 ID:P0PTtvEho
01
110 : ◆copBIXhjP6 [sage]:2020/11/13(金) 22:21:42.09 ID:eS3R1ojW0
そいやっ!
111 : ◆copBIXhjP6 [sage]:2020/11/13(金) 22:25:10.42 ID:eS3R1ojW0
>>1がコンマ成功してしまい微妙な空気になるアレ
112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/13(金) 22:25:41.44 ID:P0PTtvEh0
すばら!
113 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/13(金) 22:53:03.19 ID:eS3R1ojW0
12/11→失敗
39/11→失敗
36/11→失敗
09/11→成功!

※重要な選択です
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/13(金) 22:56:25.57 ID:MHB7M71KO
やるやんけ
115 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/13(金) 22:57:09.28 ID:eS3R1ojW0
これは間違いなく夢だな、うん。でなければこの現象の説明がつかない。

俺の前にいる少年は、小学生のころの俺自身だった。

懐かしいなぁ......小さい頃の自分を見るのはちょっと小恥ずかしい。
父さんは今よりちょっと若い顔をして、居間でテレビを観ながらお茶を啜っている。

京太郎「あれ、父さん今日休み?」

父「まあな」

京太郎「いいなー、うらやましい」

京太郎「あ、そうだ。これなんだけど.........」ガサガサ

俺の腰くらいの背丈しかない”俺”はランドセルを漁り、クチャクチャになった一枚のプリントを引き出した。
あぁ、そういえばこの光景もどこか見覚えがある気がする。この時俺が出したのって確か.........

『名前の由来を調べてみよう』

父「名前の由来?ふーむ、そういう宿題もあるんだなぁ......」

父「いいかい京太郎、お前の『京』っていうのは――――」

京太郎「あー、その前に名字のほうからおしえてくれよ」

父「名字か......よし、順番に行こうか」

父「まず『須賀』っていうのはだな――――――――――――」
116 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/13(金) 22:59:16.68 ID:eS3R1ojW0
 【4日目 13:30?】 楸野宅 2階 和室?


京太郎「......あれ?」

一瞬にして視界が捻じ曲がる。気がつくと俺は元の部屋に戻ってきて.........いや、違う。
布団がなくなってるし優希がどこにも見当たらない。その上、本来聞こえるはずの雨音は全く聞こえないのだ。
俺の背中を窓から差し込む強い日差しが暖め、襖にはその影が写し出されていた。
そしてその隣には、もう一つの小さな影も。

咲「うーん......おはよう京ちゃん......あれ、優希ちゃんは?」

京太郎「俺が聞きたいくらいだぜ。しかし、これはひょっとして成功――――」



咲「――――京ちゃん、後ろ!!」



1. 振り向く

2. 起きる


↓3
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/13(金) 23:01:33.48 ID:P0PTtvEh0
1
118 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/13(金) 23:05:49.02 ID:b8U4Aes/o
突然重要って言われても正解全く分からん
安価下
119 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/13(金) 23:06:49.72 ID:9xkVSubgo
1
120 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/13(金) 23:32:38.09 ID:eS3R1ojW0
1. 振り返る


京太郎「!!」


咄嗟に振り向いた俺の目の前には、一人の女が堂々たる様子で立っていた。それは咲ではなければ姿を消していた優希でもない。
知らない顔だった。その長い黒髪を下で結い、頭には冠のようなものを被っている。
身体にまとった衣はとても古風にも見えるかと思えば、今風なファッションと言われても納得も出来る。少なくとも現代で俗に言う『和服』とは似つかないものだ。

ではそれは誰か?顔も素性も何一つが不明のこの女性を俺たちは、その内的空間に何と命名して解釈すればいいのだろうか。
俺は答えを持ち合わせていない。これまでに見た人物のうちの何人とも、それらの特徴は一致しなかったのだ。
しかし、あくまで抽象的な概念によってその人を形容するならば、これ以上ない表現があった。
俺だけではない。咲だろうと小鍛冶プロだろうと総理大臣だろうと、誰もが俺と同じ思考を辿り、この言葉に行き着くだろう。


「――――よくぞ参りました」


『女神』という、この言葉に。
121 : ◆copBIXhjP6 [sage]:2020/11/13(金) 23:37:01.63 ID:eS3R1ojW0
今日はここで終わります。

>>118
本当に申し訳ありません。
しかしもとより、この選択の情報は探索であっても事前には絶対に出さないつもりでした。
何卒ご了承ください。

明日は土曜日ですが、流石にちょっとだけ進めようかと思います。いつもと同じく19時頃に開始です。
皆さま、今回もお疲れ様でした。
122 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/14(土) 00:11:29.57 ID:wbiI95/m0
123 : ◆copBIXhjP6 [sage]:2020/11/14(土) 19:02:26.72 ID:v+hc8AhU0
すいません、今日は安価ありません。
非安価部分だけ書き終わり次第投下します。ホントにちょっとです。
124 : ◆copBIXhjP6 [sage]:2020/11/14(土) 20:13:04.75 ID:v+hc8AhU0
咲「へ、部屋が......!!」

あまりの衝撃にこの『女神』以外に意識のいくことがなかったが、咲の言葉にハッとして周囲を見渡す。
後ろを振り向くだけの一瞬――ほんの一秒にも満たない筈の時間だ――に畳も壁も天井もを含めた何もかもが消え去り、
代わりに残ったのは周囲一面が白一色に仄明るく照らされた、のっぺりした空間だけだった。
果たしてこの足元に地面があってそれを踏みしめているのか、それとも身体が宙ぶらりんなのではないかという区別もつかない。
そんな特異な空間のド真ん中に、その特異な存在は立っていた。

咲(ぜ、全然状況が掴めないけど......この人から凄い力を感じる)

咲「あの......ひょっとして、あなたが『オフラシサマ』ですか?」

??「いいえ、違います」

咲「え?それじゃああなたは一体......」

??「汝が問わば答えましょう。私の名は――――」


京太郎「――――クシナダヒメ」


咲「......京ちゃん?」

京太郎「あれ、なんで俺.........」


 優希「『天羽々斬』...なんて読むんだ?これ」

 京太郎「『あめのはばきり』だな。日本神話に出てくる剣だ」


クシナダ「如何にも。私はスサノオノミコトの妻、クシナダヒメです」

京太郎「なあ、あんたが――――いや、あなたが遥か昔に榎田へ『櫛』を授けた張本人なんですね?」

クシナダ「左様」

京太郎「......あれを、俺にもください」
125 : ◆copBIXhjP6 [sage]:2020/11/14(土) 20:14:23.11 ID:v+hc8AhU0
一瞬、女神様は――果たして神様に感情とかそういうものがあるのかは疑問だが――口元を微かに歪ませて笑みを見せた。
そうして発された俺への返答は、非常に優しい声色だった。

クシナダ「何を申しますか。既にそこにあるではありませんか」

クシナダ「汝の隣をご覧なさい」

京太郎「えっ?.........!!」フラッ

情けないことに、脚の力が抜けた俺はそのまま地面へ座り込んてしまった。
思えばこのたった四日の間にも俺は様々な体験をしてきた。自分が死ぬ未来も見たし、得体の知れない瞳術も受けた。精神だけ120年前にタイムスリップしたりもした。
ちょっとやそっとの事では絶対に驚かない――――少なくとも、取り乱しはしないという絶対的な信頼を自分の神経へ抱いていたのだ。
そんな確固たる自信を即座に瓦解させたものは、風変わりな女神様の存在だけではない。

数秒前まで咲のちょうどいたあたりには、一本の櫛が落ちていた。
俺は、その意味するところを十分に理解した。

京太郎「は、ははっ.........何なんだよ、これ............」

京太郎「全然意味わかんねーし笑えねぇよ............」

京太郎「女神様、これは――――」

顔を上げた眼前には、あたかも元よりそうであったかのように虚空が広がっていたのだった。
126 : ◆copBIXhjP6 [sage]:2020/11/14(土) 20:15:58.30 ID:v+hc8AhU0
 【4日目 14:10】 楸野宅 2階 和室6


京太郎「――――!」ガバッ

京太郎「咲ッ!!」

この十数年間のうちほぼ毎朝体験してきた感覚によって、俺は自分が眠りから目覚めたのだということを理解した。
普段ならそのままぼうっとしたり、あるいは二度寝への手招きと戦ったりという平和じみた余韻に浸らなければならないところだ。
しかし今の俺の脳はそれらを全てすっぽかし、即座に周囲を見渡すことを俺に許可してくれた。

優希「ああああ.........」ガクガク

京太郎「優希!お前ずっとここで見てたのか!?」ガシッ

優希「――――!!」コクコク

京太郎「何があった?!なあ、咲はどこ行った!」ユサユサ

優希「それが......二人がずっと寝返りとかもぞもぞしてたのが、ついさっき急に止まって......」

優希「何かあったのかと思ったら、いきなり咲ちゃんの身体が光りはじめて、それで......」

京太郎「それで!?」

優希「.........消えたじぇ」

京太郎「ッ!!――――」バサッ

ほんの少し前まで俺が寝ていた場所、そのすぐ隣にくっつけられた掛け布団を乱暴に剥がす。
だが果たして咲の姿はなく、まるでその代わりと言わんばかりに――――


――――シーツの上には、あの櫛が置かれていたのだった。


 『花の櫛』を手に入れた
127 : ◆copBIXhjP6 [sage]:2020/11/14(土) 20:16:28.10 ID:v+hc8AhU0
今日はこんだけです
128 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/14(土) 20:37:35.46 ID:wbiI95/mo
十数回の櫛ガチャをようやく成功したと思ったら大した情報も得られずバッドエンドとは…霎伝の時はノーリスクぽかったのに
129 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/14(土) 20:59:25.19 ID:eg9vTzaEo
まだ咲が死んだとは限らない、はず
死んだなら京太郎自殺しないとだけど
130 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/14(土) 21:29:50.83 ID:mDbN+cTN0
唐突すぎて意味不ではあるが、まぁ先の展開次第だな。
131 : ◆copBIXhjP6 [sage]:2020/11/14(土) 21:51:46.77 ID:v+hc8AhU0
>>124が2行抜けていたので追加です


 優希「『天羽々斬』...なんて読むんだ?これ」

 京太郎「『あめのはばきり』だな。日本神話に出てくる剣だ」




 優希「『天羽々斬』...なんて読むんだ?これ」

 京太郎「『あめのはばきり』だな。日本神話に出てくる剣だ」

 優希「へー、なんでそんなこと知ってるんだ?」

 京太郎「あれ...そういえばなんでだろう?」


うーん、大事な場面で訂正入れることになるの格好悪いなぁ
132 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/15(日) 00:14:41.61 ID:pbGIJW8Uo
夢で女神に会えるっていう女将祖父の話、この女神が京太郎と会うために記憶とか操って仕向けた疑惑
133 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/16(月) 04:11:16.51 ID:goHbfuTX0
前スレ>>1000です。
例によって本編とは無関係です。
134 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/16(月) 04:11:57.61 ID:goHbfuTX0
【カノジョカッコカリ その2】

前回のあらすじ:
探りを入れようと旅館事務所へ赴いた京太郎と久はひょんなことから恋人を演じることになり、ついにはキスまでしてしまう。
役得の京太郎と意外に満更でもなさそうな久。二人の距離が縮まる中、実はその光景を咲に目撃されていて......?!


 【3日目 17:30】 旅館・本館 2階 遊戯室


咲「カン」

タンッ

咲「嶺上ツモ、八連荘」

咲「48000は50400の責任払いだよ、京ちゃん」

京太郎「あの......もうとっくに飛んでるんですけど......」

咲「続行に決まってるよね?」ギロリ

まこ「ま、当たり前じゃな」ケラケラ

久「」チーン

優希「二人とも、そのくらいにした方が......」オロオロ

現在第二戦オーラス八本場、親の咲の和了でついに八連荘突入である。
点棒も胃壁も削っていく上家、いかにもこの状況を楽しんでいるらしい下家、既に意識のなさそうな対面に囲まれた俺の懐は
-54800という未曾有の大赤字を叩き出していた。染谷先輩、全然笑えるシチュエーションじゃないです。
一応優希はフォローしてくれてるみたいだけど、いやしかし............


京太郎(どうしてこうなった)


話は、事務所の物色を終えた俺たちが部屋に戻った前後へ遡る。
135 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/16(月) 04:13:34.63 ID:goHbfuTX0
 【3日目 13:40】 旅館・本館 2階 203号室


ガチャッ

京太郎「ただいまー。のどかー、早速見てほしいも、のが.........?」

和「え、あの......」チラッ

扉を開き、靴を適当に揃えて室内に入る。ただ一人203号室に残っていた和は部屋の棚から長机を出して勉強を始めていた。
古文の参考書か。あれ、そういえば宿題があったような......しかし俺の脳はこの不都合な仮説を即座に棄却した。
目下には更に重要な疑問――――つまり、どうして和が挙動不審なのかという問題があったからだ。

久「どうしたの?すごく目が泳いでるけど」

和「それが、咲さんたちからこれを預かりまして......」サッ

久「これは......手紙?」


竹井先輩と須賀君に訊きたいことがあります。遊戯室に来てください。
 宮永咲より


なんつー怪しい手紙だこと。
中世ヨーロッパの白手袋か田舎に屯するヤンキーの果し状の如き内容はとても咲が書いたとは思えない。
ったく、一刻も早く沢山の情報を集めなきゃいけない今、こんなことをしている暇はないってのに......

久「へぇ、なるほどね......」ニヤリ

京太郎「......先輩?」

先輩の口から洩れ出る笑みは「自分は全て分かっている」とでも言いたげな自信感を孕んでいた。
この人、乗る気なのか?
136 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/16(月) 04:15:13.38 ID:goHbfuTX0
 【3日目 13:50】 旅館・本館 2階 遊戯室


久「あら、三人お揃いで」

まこ「は、ははは......わしらのことは気にせんでくれ」

優希「私たちは野次馬というか何というか」

竹井先輩と一緒に遊戯室に向かった俺が目にしたのは、別に何をするでもなく突っ立っている三人の姿だ。
声を掛けると優希と染谷先輩は何だか気まずそうな顔をし、逆に咲は捲し立てるように俺たちを詰問した。

咲「京ちゃん、先輩!アレはどういうことなの!?」

京太郎「待て待て、アレじゃわかんねーよ」

久「そうよー、ちゃんと具体的に言ってくれないと」

咲「そ、それは......その、二人が......」

咲「キス、してたっていう......//」カァッ

京太郎(あぁ......やっぱり.........)

京太郎「それはだな......えーっと、あの......」

こいつ見てやがったのか。事情があったとはいえ、あの時のことは他の連中には――特に咲には――隠しておきたかった。
それが叶わぬ以上、取り敢えずここは何とか誤魔化して乗り切るのが最善だろう。おっと、この説明なら結構説得力あるんじゃないか?

京太郎「そうだ!別にキスをしてたわけじゃないんだ!」

京太郎「してるように見えたかもしれないけど、あれは実際には――――」

久「ええ、事実よ」

京太郎(えええぇぇぇえええ?!?!)
137 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/16(月) 04:16:36.65 ID:goHbfuTX0
ナンデ?!センパイナンデ?!
竹井先輩の衝撃的にさっぱりしたカミングアウトによって俺の名案は瞬時に崩れ落ちる。
しかしそんなことを言えば、こいつが更に噛み付くのは火を見るより明らかであった。

咲「な、なんで?!付き合ってもないのにそんなのダメだよ!」

久「結論から言うと、あれは捜査のための演技だったのよ」

久「ね、京太郎君?」ニコッ

京太郎「は、はい、久さん」

咲「!?!?」

咲「えっ!?今二人とも、『京太郎君』と『久さん』って......」

京太郎(やっちまったー!)

久「それも演技で呼んでたから、つい」テヘペロ

咲「いやいやいや!」

咲「さっきから演技演技って、なら何があったっていうんですか!?」

過去ここまで、疑問符感嘆符が忙しそうな咲がいただろうか?少なくとも俺には覚えがない。
それほどまでに声を荒らげる咲――それから野次馬の二人――に対して、俺は説明責任を果たさざるを得なかった。
138 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/16(月) 04:17:43.83 ID:goHbfuTX0
 【3日目 14:00】 旅館・本館 2階 遊戯室


京太郎「......てなわけで女将さんに迫られまして、キスしたわけです。はい」

まこ「――――!!」バンバン

優希「な、なるほど......」

染谷先輩、そんなに笑うほど面白いですか。優希は何だかよくわからんが神妙な顔つきで俺の話に耳を傾けていた。
そして気になる咲の様子は――――

咲「......」ブスッ

――――不機嫌。
俺の語りの間に一言も発すること無く、その頬を膨らませていた。ちょっとかわいい。

咲「......つまり、フリで終わらせるはずだったのに本当にしちゃったのは」

咲「距離感が掴めなかったからってことなんだね?」

京太郎「あ、ああ.......」

咲「......じゃあ許す」

嘘だ。実際のところあの瞬間の俺は完全にあの唇に魅せられていた。
つまり、不可抗力というよりはむしろ......いや、こんなことを言ってしまったら生きていれまい。

久さんの爆弾発言が投下されたのは、やはりそんなタイミングだった。
139 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/16(月) 04:18:21.77 ID:goHbfuTX0
久「でも京太郎君、その割には結構グイグイ来てなかった?」

京太郎「」

咲「」

久「舌もちょっと入ってたような......」

京太郎「えっ」

咲「」

優希「お、おう......//」ボッ

久「それに、こんなことも言ってたわよね――――」


 京太郎「た、竹井先輩が相手で嬉しかったです!」


久「――――って」

京太郎「」

咲「」

久「本当に偶然だったのかしら......ねぇ?」ニヤニヤ
140 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/16(月) 04:19:11.84 ID:goHbfuTX0
俺はその瞬間、『この人は味方ではない』ということをようやく理解した。
俺の味方ではないし、当然咲の味方でもない。久さんはただ楽しみたいだけなのだ。
一方咲の声はどんよりとして、ただただ重く鈍く響いていた。

咲「.........京ちゃん、どうなの?」

京太郎「......そりゃあ俺だって男だ。きれいな人とキスなんてできたら嬉しいに決まってるさ」

京太郎「最初の二つについては......その、すまん。よく覚えてないんだ」

京太郎「咲、部活の雰囲気を悪くするようなことをして本当に済まなかった。金輪際――――」

咲「......」プルプル

咲「私だって......」プルプル

京太郎「......咲?」


咲「私だって、京ちゃんとちゅーしたことあるもんっ!」


久「えっ?」

優希「えっ?」

まこ「えっ?」


京太郎「......えっ?」
141 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/16(月) 04:20:41.12 ID:goHbfuTX0
 【3日目 17:30】 旅館・本館 2階 遊戯室


咲「カン」

タンッ

咲「嶺上ツモ、八連荘」

咲「48000は50400の責任払いだよ、京ちゃん」

その後、咲によって怒涛の三半荘勝負が竹井先輩へ提示された。栄えある勝者へ与えられる商品は『須賀京太郎になんでも命令できる権利』だそうだ。
当然俺は抵抗したいところであったが、この状況では人身供与に泣く泣く応じるほかなかった。
それにしても、さっきの咲の言ってたことって......ダメだ、全然身に覚えがない。

咲「ふぅ......和了り止めします」

咲の宣告によって、ようやく長い長い第二戦が終了した。
現段階で久さんの勝利は絶望的だが、次戦で3回くらい役満を和了ればギリギリ......インハイ決勝の優希以上に幸運なら勝機はある。

京太郎「久さん、あと一半荘ですよ」ユサユサ

久「ん......あら京太郎君、いつの間にか寝ちゃってたのかしら」ゴシゴシ

京太郎「気絶だと思いますよ、多分」

咲「二人とも、いつまでそうやって呼びあってるんですか」

咲「もうフリをしなくても―― 「別に」 ――?」

久「......別に、私が京太郎君のことをどう呼んだっていいじゃない」

久「私のかわいい後輩なんだから」

京太郎「.........久さん」

まこ(久、おぬし.........)

あと一戦、頑張ろう。
そう気合を入れるように、俺は自分の頬を叩いた。
142 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/16(月) 04:22:04.81 ID:goHbfuTX0
 【3日目 18:50】 旅館・本館 2階 203号室


ガチャッ

「ただいまー」

教材の山も大分崩され、夕食の時間まで残り十分。いつまで経っても誰一人返ってこない状況にちょっと苛立っていると、ようやく部屋の戸が開く音がしました。
それと同時に発せられた声は男性――――つまり、この部活唯一の男子部員のものです。

京太郎「ふぅ、待たせた。咲と優希はトイレだってさ」

久「まこはその付き添いね」

それから少し置いて須賀君と竹井先輩が揃って姿を表しました。
しかしその顔はかなりやつれ、まるで死地を潜り抜けてきた後のようで......当然、その理由を聞かずにはいられません。

和「おかえりなさい。あの、遊戯室で一体何が......」

京太郎「ま、色々だよ。飯のときにでも話そう」

久「それより喉乾いたわ......京太郎君ー?」

京太郎「はいはい、久さんは緑茶でいいですよね。和もいるか?」

和「あ、ありがとうございます」

和(はて、どこか違和感があるような......?)
143 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/16(月) 04:25:06.89 ID:goHbfuTX0
 【幼少期】


咲「ふぁぁぁぁ......ねむい......」ゴロン

京太郎「なんだよー、まだひるまなのに」

京太郎「ほんばっかりよんでるからだぜ?」

咲「ねむくなっちゃうのはしかたないもん......」グデー

咲「きょーちゃん......おやすみのちゅーして」

京太郎「えっ?!な、なんで!?」ドキドキ

咲「おとーさんはいつもやってくれる......」

京太郎「えーっと......」チラッ

咲「ん......」ウツラウツラ

京太郎「......はぁ、しょーがない」

京太郎「おやすみ、おひめさま」



咲「......Zzz.........」


カンッ!
144 : ◆copBIXhjP6 [sage]:2020/11/16(月) 04:26:23.83 ID:goHbfuTX0
京太郎と咲の関係については諸説ありますが、
とりあえず幼少期からの幼馴染だったことにします。

今日は19時より本編進行しますので、みなさまよろしくお願いします。
145 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/16(月) 07:08:41.77 ID:SmANv6uSo
乙です
すばら!
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/16(月) 13:52:04.60 ID:Y9rDuprKo
乙よー
咲ちゃんとかいう本編ではちょっと良い感じの雰囲気になった後、神様からダメージ受ける系ヒロイン無事でいてくれ
147 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/16(月) 19:11:59.85 ID:goHbfuTX0
小ネタと本編で雰囲気の乖離がヤバい。
そろそろ始めます。

>>126の続きから
148 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/16(月) 19:13:04.05 ID:goHbfuTX0
 京太郎「よっ!学食行こうぜ」

 咲「これ今日返却日だから読まないと」

 京太郎「学食でも読めますよ?」


 咲「いいなぁ、私も今度京ちゃんに何か作ってもらおうかな」

 京太郎「いいぞ。咲より俺のほうが料理うまいだろうからな」

 咲「それはないよ!さすがに」ムー


宮永咲、俺の幼馴染。


 咲「ツモ、32000です!」

 アナウンサー「――――県予選団体はこれで完全決着!!」

 アナウンサー「――――清澄高校の逆転優勝です!!」

 京太郎「.........」


近いようで遠かった、俺の幼馴染。


 京太郎「なあ、咲」

 咲「うん、どうしたの?」

 京太郎「こうしてお前と二人でゆっくりするの、随分久々な気がするぜ」

 咲「え、なんで?そんなことないと思うけど」


 京太郎「って咲、お前は取りに行かないのか」

 咲「京ちゃんが守ってくれるんでしょ?なら要らないかなーって」

 京太郎「咲...」

 咲「......京ちゃん」


ようやく一緒に歩けた。そう思ったのに――――
149 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/16(月) 19:15:05.12 ID:goHbfuTX0
京太郎「.........さき」

京太郎「なぁ......どこ行っちまったんだよ」

京太郎「お前、ひょっとしてトイレか?」

優希「京太郎......」

京太郎「ははっ、いっつもギリギリになるまで行かないんだもんな」

京太郎「そうならそうだって、誰かに言ってからにしろよ......」

優希「きょうたろう......」

京太郎「おい優希、お前も見張ってるならちゃんと見とけよな」

京太郎「おおかた途中でタコスのことでも考えて――――」

優希「きょうたろう!!!」

京太郎「――――ッ!」バシンッ

耳を劈くような優希の大声と共に、俺の右頬を痛みが襲った。

ここ数日で顔を殴られるのは何回目だろうか?
そのお陰で俺は正気を取り戻すことができたが、しかし同時にそれを「余計なお世話だ」と思ってしまった。
たとえ逆立ちしたって白は白のまま、黒は黒のままであり、現実は依然として斯く目前に横たわり続ける。
だが自分が正気でない間は、少なくとも現実から目を背けることは出来るのだ。

優希「バカッ!お前がこんなことでどうするんだ!」

優希「咲ちゃんが何とかなる可能性がちょっとでもあるなら、その方法を探すのが先決だろ!?」

優希「バカ犬がおかしくなるのは別にいつでもいいじぇ!」

京太郎「......あぁ、優希」

京太郎「情けねえけど、お前の言う通りだよ......でもさ」

京太郎「.........咲」

畳に一滴、二滴。
泉が枯れるまでには、少しばかりの時間がかかった。
150 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/16(月) 19:15:54.94 ID:goHbfuTX0
持ち物


・携帯電話
俺のケータイ。高画素の背面カメラが自慢の機種だ。

・腕時計
旅行の時は身につけている腕時計。
普段学校に行くときはかったるいので着けないのが男子高校生。

・旅館の地図
泊まっている旅館の館内地図。流石にもう迷わない。
http://imgur.com/laCzxEN

・懐中電灯
俺の泊まっている部屋にあった懐中電灯だが、もはや私物化してしまっている。
結構酷使しているが電池は絶対大丈夫。

・小佐目村の地図
この村の簡単な地図。やけに手書きっぽく雑に見えるが目の錯覚である。
http://imgur.com/a/xUtc2WP

・電子メモ帳
神楽神社の縁台下に落ちていた電子メモ帳。中身は米本の残した書き置きだった。

・曲げたヘアピン
優希から貰ったヘアピンを曲げたもの。
相当頑張れば、補正なしの【探索】でピッキングできるかもしれない。

・小さな鍵
小佐目山の炭鉱入り口で拾った、旅館事務所の金庫の鍵だ。

・古い新聞
廃炭鉱で見つけたとても古い英字新聞。1932年に発行されたアメリカの記事だった。

・マスターキー
事務所からくすねた旅館のマスターキー。307号室の鍵を墓地に送って召喚した。

・麻酔薬
「ケタミン」という麻薬指定のアブナイ薬。茶色いビンに入っている。

・注射器
お医者さんごっこのおもちゃではない、正真正銘の注射器。
ビンから薬品を抜き出すのには多少手間取る。

・小瓶
注射一回分の薬品を入れることができる小瓶。
ここに入っている薬品はノータイムで注射できる。

・車の鍵(榎田)
榎田の作業着に入っていた軽トラの鍵。白米くんストラップ付き。

・ガムテープ
榎田宅にあったコンバインの座席から見つけた黒いガムテープ。
今のところ人を縛る用途にしか使っていない。

・電子メモ帳の充電器
101号室の宿泊客、米本の荷物に入っていた充電器。100V:50-60Hz。

・車の鍵(旅館)
旅館の主人から預かった赤いコンパクトカーの鍵。

・ワイヤーカッター
旅館の物置で手に入れたワイヤーカッター。有刺鉄線やフェンスのような細い金属ならプッツリ切れる。

・地下通路の鍵
楸野の金庫にあった鍵。「旅館・別館 2階 廊下」にあるハッチの錠を開閉できる。

・花の櫛
美しく花が咲く模様が彫られた、質素なつげ櫛。
151 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/16(月) 19:16:29.41 ID:goHbfuTX0
 【4日目 14:10】 楸野宅 2階 和室6

どうする?

持ち物:>>150
同行者:優希
ステ :>>5-7
周囲 :
人  :
武器 :>>9
デバフ:
・京太郎→【行動】-2(【4日目 17:10】まで)
・優希→【行動】【体力】-1(打撲、【5日目 03:20】まで)

1. 移動する
・楸野宅から出る
・応接間へ向かう
・書斎へ向かう
・地下研究室へ向かう
・場所指定(地図参照)

2. さぐる
・内容指定(成功再判定)
・辺りを見渡す
(【探索(優希)】+【探索(京太郎)】× 0.5)× 8 = 84
・話をする(10分)
・麻酔薬を使う
・『寝る』(10分)
一人指名、【オカルト】等倍

3. その他
・装備を変更する
・グループ分けを変更する
<現在のグループ>
・京太郎、優希(楸野宅 2階 和室6)
・和、山下、北村、堂島、主人(楸野宅 地下研究室 解読中)
・向坂、米本(楸野宅 2階 書斎)
・椿屋、榎田、柊、女将(村内 調査中)

4. 自由安価


↓2
152 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/16(月) 19:19:27.95 ID:SmANv6uSo
まずは全員に咲が櫛になった?事を伝えた後、櫛を調べる
153 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/16(月) 19:24:53.20 ID:oy1q+Hj00
154 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/16(月) 20:44:04.94 ID:goHbfuTX0
 【4日目 14:10】 楸野宅 2階 廊下


米本「へぇ、それで大学でねぇ......」

向坂「そ、そうなんすよ、ははは......」テレテレ

京太郎「......」スタスタ

向坂「あれ、須賀ちゃんじゃん。しみったれた顔してどーしたのよ?」

優希「......二人とも、話があるじぇ。研究室に来てくれ」

米本「えっ、でも......お爺さんのこと見張ってなくていいの?」

優希「たぶん大丈夫」スタスタ

米本「......?」


 【4日目 14:10】 楸野宅 地下研究室


ガタッ ガタッ

和「さっき観たところに確か......あれ、二人とも早かったですね」

山下「ついさっき二冊目の解読が終わって、今は三――――」

京太郎「――――椿屋たちは?」

山下「え?えーっと......お前らが15時まで寝てるって話だったから、多分その頃に帰ってくるんじゃないか」

京太郎「そうか......なら後でいいか」

京太郎「今いる奴に、言わなきゃならないことがある」

北村「言わなきゃならないこと?」

久「咲が居ないけど、揃うまで待たなくていいの?」キョロキョロ

京太郎「.........無駄ですよ。だって――――」

まこ「......京太郎?」


京太郎「咲は消えたんだから」
155 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/16(月) 20:46:05.90 ID:goHbfuTX0
 【4日目 14:20】 楸野宅 地下研究室


いや、悪いとは思ってるさ。でも勘弁してくれよ、俺だって一杯いっぱいだったんだ。
現状を説明しよう。研究室に集まったのは外出組を除く仲間たち。それら皆がみんな中央で話す俺の暗い声に耳を傾け、各々の反応を示している。
少なくとも清澄の――――つまり和と染谷先輩、それから竹井先輩の動揺具合は甚だしいものだった。

まこ「ちょ、ちょっと待て!つまり咲がいつの間にか煙のように消えて、その後に残ったのが......」

京太郎「......はい。この櫛です」

久「そんな――――」

和「そんなオカルトありえませんッ!!」

和「人間が一瞬で消えてしまうなんてある筈ないじゃないですか!」

和「咲さんが消えてしまったなんて、そんな......ッ!」

久「和......」ジワッ

北村「......みんな、同じ部活なんだっけ」

久「ええ。この夏全国に出て、インタビューも受けて......これでも、結構有名人なのよ.........?」

米本「あっ、そういえばテレビで......」

山下「苦楽を共にした仲間か......辛いね」

俺は――――恐らく俺たちはこの男の不器用な慰めに感謝していたが、それ以上にやるせない怒りを覚えていた。
こんな慰めで足りるような悲しみじゃないのに......でも、彼だって悪気があるわけじゃない。そういうやるせなさだ。

しかし、次に並べられた文言はそういった綺麗事ではない。
つい先程まで声を荒らげていた口から述べられたそれは、希望だった。

和「......もう少し調べませんか?」

京太郎「えっ?」

和「今、思いついた仮説があって......それを確認したいんです」

和「もしそれが正しければ、咲さんはきっと帰ってくるはずです」

京太郎「本当か!?」

和「はい。そのために須賀君の――――須賀君の見た『夢』の話がとても大事なんです」

和「だから......」

京太郎「......ああ、いくらでも協力するぜ!」
156 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/16(月) 20:46:33.98 ID:goHbfuTX0
(【知識(和)】+【知識(北村)】× 0.5)× 8 + 30 = 126:自動成功
157 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/16(月) 20:48:16.10 ID:goHbfuTX0
 【4日目 14:50】 楸野宅 地下研究室


和「......やはりその櫛は、ヤマタノオロチの伝説になぞらえた物ではないでしょうか」

京太郎「ヤマタノオロチって......頭と尻尾が八本あるっていう、あれだよな?」

和「ええ、有名なあれのことです」

和「その話は、大まかにはこういう流れなんです」
158 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/16(月) 20:48:57.71 ID:goHbfuTX0
 様々な粗暴をはたらき天を追放されたスサノオノミコトは鳥髪という地に降り立ち、そこである老夫婦と美しい娘に出会った。
老夫婦には八人の娘がいたが、毎年やってくるヤマタノオロチという巨大な怪物に食べられてしまう。
今年もその時期になったので、最後に残ったこの末娘も食べられてしまうだろうというのだ。

 それを聞いたスサノオノミコトは、その娘を嫁に娶ることを条件に怪物退治をすることにした。
まず娘の身体を神通力によって櫛にして自分の髪に挿し、それから強い酒がなみなみ入った酒樽を用意して待った。

 やがてやって来た怪物は酒樽に気付くと、それぞれの頭で酒を飲み干してしまう。
そうしてすっかり酔ってしまったところにスサノオノミコトは出てきて、その剣で身体を切り刻んだ。
最後に尾を切ろうとすると、その尾の中から大刀が出てきた。
この時退治に使った剣が『天羽々斬』、手に入れた大刀が『天叢雲剣』である。

 天叢雲剣をアマテラスオオミカミに献上したスサノオノミコトは、妻となった娘と共に安住の地を探した。
そうして最後に辿り着いたのが、出雲国にある『須賀』の地であった。
そして、その娘の名こそ――――
159 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/16(月) 20:49:30.86 ID:goHbfuTX0
京太郎「――――『クシナダヒメ』」

和がこくりと、小さく首肯する。


 クシナダ「如何にも。私はスサノオノミコトの妻、クシナダヒメです」


 優希「『天羽々斬』...なんて読むんだ?これ」

 京太郎「『あめのはばきり』だな。日本神話に出てくる剣だ」


父「まず『須賀』っていうのはだな――――――――――――」


和「その伝説に則るなら、咲さんは消えたのではなく『櫛』になり......」

京太郎「今、ここにいるってことか」

和「......正直信じられない話ですが、そうなります」

俺と和の目線が、挟んで座る机の上に置かれた地味な――――だけど、文字通り魔的な存在感を放つ櫛へ寄る。
これが咲......伝説の通りなら、最後にはちゃんと人間に戻るはずだというが......いやしかし.........
160 :>>159訂正 ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/16(月) 20:53:00.57 ID:goHbfuTX0
京太郎「――――『クシナダヒメ』」

和がこくりと、小さく首肯する。


 クシナダ「如何にも。私はスサノオノミコトの妻、クシナダヒメです」


 優希「『天羽々斬』...なんて読むんだ?これ」

 京太郎「『あめのはばきり』だな。日本神話に出てくる剣だ」


 父「まず『須賀』っていうのはだな――――――――――――」


和「その伝説に則るなら、咲さんは消えたのではなく『櫛』になり......」

京太郎「今、ここにいるってことか」

和「......正直信じられない話ですが、そうなります」

俺と和の目線が、挟んで座る机の上に置かれた地味な――――だけど、文字通り魔的な存在感を放つ櫛へ寄る。
これが咲......
伝説の通りなら最後にはちゃんと人間に戻るはずだというが、果たして。

和「それから、榎田さんが帰ってきたら見てもらったほうがいいでしょう」

京太郎「榎田に?どうして」

和「ここまでの話は、あくまでそういった神話的なアプローチからの考察です」

和「なんというか、その......『オカルト』のようなものが分かる人にも確認を取ったほうが確実でしょう」
161 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/16(月) 20:54:51.95 ID:goHbfuTX0
 【4日目 14:50】 楸野宅 地下研究室

どうする?

持ち物:>>150
同行者:
ステ :>>5-7
周囲 :
人  :
武器 :>>9
デバフ:
・京太郎→【行動】-2(【4日目 17:10】まで)
・優希→【行動】【体力】-1(打撲、【5日目 03:20】まで)

1. 移動する
・楸野宅から出る
・応接間へ向かう
・書斎へ向かう
・地下研究室へ向かう
・場所指定(地図参照)

2. さぐる
・内容指定(成功再判定)
・辺りを見渡す
(【探索(優希)】+【探索(京太郎)】× 0.5)× 8 = 84
・話をする(10分)
・麻酔薬を使う
・『寝る』(10分)
一人指名、【オカルト】等倍

3. その他
・装備を変更する
・グループ分けを変更する
<現在のグループ>
・清澄、大学生、社会人、主人(楸野宅 地下研究室)
・椿屋、榎田、柊、女将(村内 調査中)

4. 自由安価


↓2
162 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/16(月) 21:15:00.91 ID:SmANv6uS0
大学生組(北村除く)に榎田パパを連れてきてもらう
榎田親子が戻るまでは研究日誌Bを読む
163 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/16(月) 21:26:38.71 ID:pBexKCSFo
164 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/16(月) 21:44:56.13 ID:goHbfuTX0
4. 研究日誌Bを読む:(【知識(和)】+【知識(北村)】× 0.5)× 8 + 30 = 126:自動成功
→【4日目 15:20】までかかります。


 【4日目 15:00】 楸野宅 地下研究室


榎田「へぇ、これがその......どう思う、親父?」

榎田爺「......」ジィー

向坂に頼んでいた榎田の爺さんが到着したのと、村内を回って聞き込みをしていた榎田が帰ってきたのは同じ頃だった。
二人が櫛を――爺さんは椅子に座って、子供の方は後ろに立って覗き込むように――眺める顔はなるほど親子なはずだ、よく似ていた。

(【オカルト(榎田爺)】+【オカルト(榎田)】× 0.5)× 8 = 92

↓1
165 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/16(月) 21:55:30.55 ID:pBexKCSFo
166 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/16(月) 21:57:34.54 ID:SmANv6uSo
ついさっき2冊目の解読が終わったって
>>154で言ってたのは何なの?
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