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真・恋姫無双【凡将伝Re】4
- 567 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2020/10/27(火) 06:38:05.75 ID:SjZ1iT8C0
- >>566
まあ、二郎ちゃん的には主要キャラが女子な時点でね・・・
黄巾の乱については割と戦犯。なので珍しく頑張ってました。
一応責任とか感じてます。Pしちゃったな的な意味で。
まあ、黄巾の乱のアイドル親衛隊はね。わかるかそんなんw
反董卓連合については・・・世界の修正力とかそんなものは考えてないですね
固定イベントとかいうのも、いろんな要素が積み上がっての結果なので、しゃあないなって
実際黄巾の乱と違って発生しないルートも割とありますので
CPB陣営についてはおおむねそんな感じじゃないっすかねw
関羽さんはへこんでます
チャンスですね
- 568 :赤ペン [sage saga]:2020/11/07(土) 22:22:34.63 ID:igT0+2q90
- さっき見たガンダム三国伝で劉備が「仲間を救うこと一つできずに民を救えると思えない!」とか言い出したwww
そしてそのあと「お前も仲間だ」で趙雲を袁紹から引き抜いちゃったよwいやまあ袁紹が趙雲に矢を射かけたからだけどそれも袁紹の命令を破ったからなんだが…
それ絵にしてもやっぱりたいていの三国志系のお話だと袁紹は暗愚に描かれるんだなあ
- 569 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/08(日) 02:13:13.57 ID:95dVPRoJo
- だって袁紹が順当に有能だと曹操引き潰されてそのまま中華統一しちゃうからね…
戦国系における桶狭間で消える今川みたいなもん
蓋開けるとどっちも普通に天下取ってないとおかしいレベルではあるんで、
それを超えた曹操/ノッブの豪運天才っぷりを描写側が表現できないというリアルパイセンステイ案件
- 570 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2020/11/08(日) 11:17:14.48 ID:jvcsWaGj0
- 袁家はいわば今川家みたいな位置づけじゃけぇ・・・
しかしノッブもほんとよく勝てたなと思います
さすがフリー素材
- 571 :赤ペン [sage saga]:2020/11/08(日) 12:40:26.09 ID:eZZYiK5Z0
- まあものすごく雑に言えばエジソンとテスラみたいなものか?もしくは藤井君の凄さを描写する前にきっちり他棋士の強さを出したうえでそれに勝つ藤井君のリアリティを出す…
- 572 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2020/11/08(日) 12:48:57.30 ID:jvcsWaGj0
- リアル先輩がリアリティ後輩を素で殴る案件・・・w
- 573 :赤ペン [sage saga]:2020/11/14(土) 10:42:48.08 ID:WJxjcfmr0
- リアル先輩「後輩なんですぐ死んでまうん?殺したかっただけで死んでほしくはなかった」な勢いで殴り掛かってるからね、仕方ないね…しかも日常茶飯事で
最近のアメリカ大統領選とかもなかなか
- 574 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2020/11/15(日) 13:00:35.62 ID:IH5sEKJf0
- >>573
>リアル先輩「後輩なんですぐ死んでまうん?殺したかっただけで死んでほしくはなかった」な勢いで殴り掛かってるからね、仕方ないね…しかも日常茶飯事で
りゅうおうのおしごと!の作者さんの呟きは面白かったですね。
>最近のアメリカ大統領選とかもなかなか
ふっつーに売電さんが圧勝かと思ったらいい勝負してましたしね
まあ、マスメディアが作ろうとしている空気と実態のぶれは大きくなっていくのかなと
石破さんの持ち上げられっぷりとか、叩かれない二階さんとか
よくわからないですね
- 575 :赤ペン [sage saga]:2020/11/16(月) 13:02:22.64 ID:mKkbE9YM0
- リアリティ殴りと言えばドラえもんのジャイ子の名前の由来が間違っても同じ名前の子がいじめられない様にってリアリティのない名前にしたとかなんとか
あと月(ライト)もあんなヤバいことする主人公と同じ名前は無いだろう的な
リアルDQNネームはそれ以上のものがごろごろしてる気もするけど
- 576 :赤ペン [sage saga]:2020/11/19(木) 19:32:30.14 ID:WmHGa4MN0
- 異世界転生ものって地名とか人名からの名前が付いたものって微妙に扱いに困るよなあ、と思ったり
唐辛子とかジャガイモとか…下手したら唐辛子を頼んだらわさびが出てくるとかありそう…面倒だからしないけど逆にその名前になった理由がなあ
- 577 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2020/11/19(木) 19:41:38.95 ID:EIuZg0C00
- でえじょうぶだ。
異世界ものは栗本薫せんせーが散々悩んではって、
ま、いっか
となったみたいなのでそういうことでいいと思ってますw
グインサーガでのウマは馬ではなく似た生き物とか当初は色々独自設定練ってらっしゃいました
伊達ではないとか伊達おらへんやんけとなってふっきれた感
というかあの方、設定色々考えるのに、作中ガバガバ管理すぎたのですよね
特に暦がひどくて、どういう仕組みか先生も分からなくなって、ファンがなんとか構築したというのですよね
なので私は深く考えませんw
次作は異世界物になるはずなので
- 578 :赤ペン [sage saga]:2020/11/28(土) 11:52:16.88 ID:j/iEF4xD0
- まあそうね
DQのビルダーズにもジャガイモやトウガラシ出てきたしそこまで考える必要は無いか
- 579 :赤ペン [sage saga]:2020/11/30(月) 09:29:03.77 ID:Bb/ua/vK0
- サクナヒメ?とか言うのをちょっと知って調べてみるとなかなかおもしろそうだな、と思いつつ出ててくるパワーワードにもにやにやしたここ最近
兵士と農家をきっちり分けた為政者は偉大とか何とか…戦ってる時も田んぼが気になって身が入らないとか感想があってここの一刀がわざわざ分けられてるのを合わせるとか余計な事をしていたことにw
戦時にお隣が兵士として出陣したら肩身が狭くなりそうだよなあ(もともと住んでる一般農民とよそから来た義勇兵からの屯田兵(笑)の溝が埋まっても埋まらなくてもひどいことになるね)
ということを言おうと思ったらなろうの【西涼に馬家気炎を挙げ 大徳は都に走る】の該当箇所>>98がマルっと抜けてましたよ
- 580 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2020/11/30(月) 17:51:53.71 ID:pYZOEu5c0
- >>579
クサナ姫、なんかよさそうですよね。
スイッチ持ってるしちょっと試してみようかなと思って・・・
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l / __ Eヨ
、 >  ̄ ̄マ二 ヾヽヾヘ | |
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い ヘ ` ̄ ̄7 ∧ 、A_イx | |:|:::::::::::::::::::::::::::::::::
た ヘ / //И / ´ ̄とつヽ____|:|:::::::::::::::::::::::::::::::::
、 た \ .| ∧ N彡` V 0', |7 | `´ヽ_:::::::::::::::::::::::
..\ た .\´レ ', | トcっ ,__ノヽ oイ |' ./ ,イ::::`ー-=::::/
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ヽ、___: : |:.:.:.:| ̄ : : : : : :_,,,-――` 、 |
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やってもうた!
駄目ですね。。。
こっそり更新しときませう。
これは恥ずかしいw
- 581 :赤ペン [sage saga]:2020/12/02(水) 09:11:25.21 ID:u8A9l+MH0
- 念のために向こうでも指摘したけどもしかしたらそれが向こうでの初感想だったかもw
- 582 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2020/12/02(水) 16:12:21.36 ID:OWgr7s4L0
- >>581
ですです。
名前欄見て、変な声でたのと、本物か確信がこちらで確信になりましたw
- 583 :赤ペン [sage saga]:2020/12/02(水) 22:17:53.00 ID:u8A9l+MH0
- ぶっちゃけ良い点はまだしも一言なんていつもこっちで言ってるから何も書くこと無くてアレになりましたw
基本こっちで言いたいこと言ってるからなあ
- 584 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2020/12/07(月) 18:05:01.55 ID:PI57VeHr0
- ちょっとリハビリにインプット生活です
鬼滅の刃、映画最高でした
FGOはどうかなあ
年末年始については、ちょっと公募に応募してみようと思っております
赤ペン先生の添削なしで完成度が上がるのかが心配ですw
内容は構想のあったヒーローものをやろうかと思ってます
1万字?
3エピソードやれば丁度くらいやろうという感じです
- 585 :赤ペン [sage saga]:2020/12/12(土) 09:00:43.36 ID:3+lJiyWv0
- (´・ω・`)・・・・・・頑張れ!
- 586 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2020/12/14(月) 21:58:36.06 ID:eMaGs1Ei0
- チェンソーマンと呪術回戦を未見だった不覚!不覚ぅ!
どっちも最高!
チェンソーマンはドロヘドロみたいな世界観で単純にキャラが動き回るのが素敵!
呪術回戦はね、序盤に悪口雑言言いながらの目付きが最高!
一コマごとに目線と表情だけで演出してるのがワザマエ!
よきインプットしております
- 587 :赤ペン [sage saga]:2020/12/18(金) 16:49:43.78 ID:YQA+ZSe/0
- 某所でやってた戦いの駄神アレスの「自分はそういう存在として求められている」って言うのがかっこいいと思った(小並感
最近深夜アニメでひぐらし見てて思ったんだけどなんで雛見沢村は鉄平に寛容なんだろ? 適当にいちゃもん付けてつるし上げたくならんのだろうか…北条とかどうせ碌な奴じゃないんだし(雛見沢特有の偏見
- 588 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2020/12/18(金) 18:04:09.53 ID:PhyroJq50
- 寛容というか、放置されてるのじゃないかなと思いました
まあ、園崎組からガチの人派遣したらそれで解決しそうな気もしますががが
- 589 :赤ペン [sage saga]:2020/12/19(土) 09:18:14.20 ID:Ejc/SAGB0
- いやあ、圭一たちがサト子庇って(鉄平を攻撃しようとして)児童相談所に突撃かましたことに物言い入れてたし
まあ時期的にたたりのちょうどいい生贄要員として残してた可能性もあるっちゃあるけど
- 590 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2020/12/19(土) 21:19:16.20 ID:yd9bmRzD0
- あー、北条の困った輩ならいいやみたいな?
それはそれで闇が深いですね
雛見沢は一枚岩!とはなんだったのかw
- 591 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/01/01(金) 00:06:24.22 ID:G6bu76HR0
- 謹んで本年の慶びを申し上げます
どうも御無沙汰してます
コロナで暇になったはずなのにやっぱり間に合いませんでした(
皆様もくれぐれもお身体にお気をつけて
- 592 :赤ペン [sage saga]:2021/01/01(金) 11:03:16.57 ID:CesB0hXI0
- あけましておめでとうございます
今年もよろしく
恋姫世界って中国以外の偉人も女体化してるのかしら
- 593 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/01/01(金) 11:45:09.59 ID:tVaiohC/0
- 明けましたおめでとうございます!
山の神様と外泊してきました
今年に完結できたらいいな(フラグ)
>>591
どもです。
こちらも罹患はしてないですが、どうなんでしょうね
どっかでかかってる気もしないではないですが
それはそれとして、普通に病気になる可能性もあるので手洗いうがいで頑張るぞいっと。
>>592
赤ペン先生どもです。
こちらこそよろしくお願いします。
>恋姫世界って中国以外の偉人も女体化してるのかしら
卑弥呼さまがTSしているので、普通に女体になっていると思います
この時代って羅馬とかどんな時代だっけな。。。
- 594 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/01/01(金) 21:51:19.73 ID:tVaiohC/0
- 重心が軽いのに、とても軽やか
しとやか、の方がええのかな
※備忘録
- 595 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/01/01(金) 22:23:57.64 ID:tVaiohC/0
- M1と同じネタはあかんやろって
※戯れ言
- 596 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/01/01(金) 22:24:55.38 ID:tVaiohC/0
- 寝ようとおもってそりゃないよ
笑ってはいけないとの落差がひどいってば
- 597 :赤ペン [sage saga]:2021/01/03(日) 14:39:34.14 ID:hiMqTyhT0
- 重心が軽い【のに】、軽やか。だと【のに】に違和感が
全体見ないと分からんけど
羽根のように軽やかでいて、けれどそこにしとやかな佇まいがある。とか(こっちはふわふわしてるようでよく見ると柔らかくも力強い感じ)
羽根のような軽やかさはまるで重力を感じさせない、とか(こっちは何物にもとらわれない自由さとか気ままな感じ)
【しとやか】は淑女で使う字だから落ち着いてて、一本芯が通った花のような綺麗さと同時に力強さを秘めてる感じで
- 598 :俯瞰者 ◆e/6HR7WSTU [sage saga]:2021/01/03(日) 16:05:04.54 ID:Qymm+FfI0
- 明けましておめでとうございます。
とりあえず、山の神様(奥様)大事で。
二郎さん?正月早々ヤリ過ぎでへばっているか、クッソ忙しい親友二人の邪魔してるか、闇勢力の蠢動に追われているか。
幼馴染連れて初詣&姫始めくらいやれっての(いい加減にしなさい)
- 599 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/01/04(月) 21:56:44.64 ID:kGJ4q8+R0
- >>597
赤ペン先生いつもありがとうございますー!
参考にさせていただきます!
そして年末年始については、インプットに費やした感じです
そこそこアウトプットはしましたが・・・
頑張るぞいっと。
>>598
どもです
>とりあえず、山の神様(奥様)大事で。
いっやもう、最優先です
結局なんやかんやで病巣については根絶できなかったので
そしてこのご時世なのでオペも中々難しいらしいです
大丈夫だとは思いますが、気を抜いてはいけないという日々ではございます
- 600 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/01/04(月) 21:57:45.98 ID:kGJ4q8+R0
- >>598
更新についてはちょっと待ってくだしあw
お正月特典は無理でしたので本編でがんばります
- 601 :赤ペン [sage saga]:2021/01/06(水) 09:05:11.70 ID:hwfl5glz0
- 補足 【重心】は重い軽いで測るものではなくて英語で言うところのバランスみたいなものなので【重心が良い=安定している】【重心が悪い=不安定】のように使うのが一般的ですね
不安定な姿勢をしてても重心が崩れない人はきっと体操選手もしくは武道家
- 602 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/01/07(木) 20:27:59.39 ID:bJ+c/Fm90
- >>601
赤ペン先生いつもありがとうございますー!
いちいち勉強になるなあ。。。
明日から例の奴やっつけてこちらに復帰できたらいいな!
唸れ私の肝臓!!!!
- 603 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/01/13(水) 22:04:12.97 ID:0SFd4Vfh0
- あれ、一日三千文字ってlこんなに辛かったっけ
ぐびー
- 604 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/01/13(水) 22:55:10.70 ID:0SFd4Vfh0
- あと、野村證券の担当者がむかつく
またご連絡しますといって連絡ないんやぞ
あかんやろ
あかんしてやろ
- 605 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/01/15(金) 16:45:15.56 ID:irT0FO260
- 朗報
李岳伝の中の方、当方を読まれていた
嬉しいやつだ
- 606 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/01/15(金) 17:05:22.71 ID:irT0FO260
- ぽーさんと恋姫創作で語り合いたいw
めっちゃ語り合いたいw
ヨシ、頑張ろう
- 607 :青ペン [sage]:2021/01/19(火) 10:46:29.92 ID:dGpftzm3o
- 李岳伝、完結したもんねぇ…。
あれはあれでいい幕引きだった…。
あぁ、また時間見てサブタイ巡礼しなくては
- 608 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/01/19(火) 16:13:56.57 ID:Fbey6trg0
- >>607
けだし、名作でありました
北方謙三テイストがすごかったですよね
折角恋姫なんだからもっと四方八方手を出したらよかったのになとか余計なこと思いましたがw
ぐぬぬ、頑張って書いて一日2千字とか衰えているのかもしれない
がんばっていこう
- 609 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/01/25(月) 21:21:26.47 ID:6PcX0C5h0
- 全行程ボツにしてこれからやるぞやるぞやるぞ
応募に間に合うかは分からない
あ、二月になったらこちらガンガン再開しますのでよろしくお願いします。
出力エンジン、古バースト!
- 610 :赤ペン [sage saga]:2021/01/26(火) 08:58:04.76 ID:yrzRs+8L0
- 錆ついてそう>>古バースト…もしくは全力稼働と同時に爆発?
- 611 :赤ペン [sage saga]:2021/01/27(水) 10:19:41.32 ID:RQ0GG/ug0
- 梨園の誓い 後漢末期の怨将軍紀霊と沮授、張紘が交わした義兄弟の契りの故事。当時袁家は善政を布いており、中央との結びつきも強くその隆盛は飛ぶ鳥落とす勢いであった。
けれどそれは袁家領内に限った事であり、袁家以外の領地では土地が荒れ、重税に喘ぎ、子が飢え死に、賊が暴れ、異民族からの略奪に怯えることが常であった。
そのため、世には終末論が広まり、天の御使い様が世の乱れを正し安寧に導く……といういわゆる救世主を求める一種の宗教が成り立っていた(一説には黄巾党の跳梁は長角がそれを自称したからというものもある)
それを認められなかった紀霊は「自分たちの行いは何の意味も無かったのか、天に助けを求めなければならないほどに我らは無力なのか」と嘆いたという。
その荒れていた紀霊を二人が誘って梨園にて開かれた酒宴の最中に行われたのがかの【梨園の誓い】である。
様々な演劇、講談などで人気の一幕であるが、実はその詳細は驚くほど不鮮明である。これは当事者たちの日記以外にそれに触れているものが殆ど無く、その日記も彼らが酔っていた成果支離滅裂な記述が多いためである。
故に梨園の誓いの演劇においては3人の義兄弟の誰が長男かは決めずに対等であることを除いて、一切の制約が無い。
その自由度の高さもまた、この演目が人気の高い理由だと思われる。
閑・地該監督作品【怨将軍流浪譚・諸国漫遊記】パンフレットより
う〜ん、久しぶりにかいたけどなんかノリが悪い…けどデリートも勿体ないからいっちゃおう
- 612 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/01/27(水) 20:11:21.99 ID:LU4I4hjq0
- >>610
爆発しそうです。
中々エンジンがアレだなあと思いながら頑張るます。
>>611
そっすか?割と面白かったですけど。
自分には書けないやつですので大変ありがたいです。
実際梨園の誓いが後世に伝わってたらこんな感じかなって。。。
まさに世紀末!
- 613 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/01/27(水) 20:23:58.95 ID:LU4I4hjq0
- うーん、流石に慢心したか
今回は無理かな(弱気)
- 614 :赤ペン [sage saga]:2021/01/28(木) 15:26:46.98 ID:n3jTHL1W0
- 間違えた…閑・地該監督作品じゃなくて原作閑・地該【怨将軍流浪譚・諸国漫遊記】だった(どうでもいい設定)
関係ないけど話を盛るために梨についてちょっと調べてみたのだけど
梨って同じ品種だと子供ができないとか風吹くだけで実らないとか結構大変なんだと知りました
きっと演劇の梨園の誓いの一幕ではそれと平和を掛けた説得がなされたはず…李・博愛さんがやってくれる
- 615 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/02/01(月) 22:24:29.74 ID:b7jfbZnN0
- 詠と月の処刑は淡々と施行された。
極刑、それはどうしようもない。そして美羽様入内の恩赦で配下についてはその罪を赦されることになっている。
張遼は華琳が引き取ることになっており、恋は、まあ普通に放逐だろう。いかに万夫不当と言えど、召し抱えるリスクを負う者はいないはずだ。
とは言え、皇甫嵩と劉協が揃って横死しているなどとは、流石に想定外である。想定していた人事案がおじゃんだ。いやマジで。
「全く、厄介な」
ぼやく俺を責める者とていない。端的に言ってやさぐれている俺に声をかけるなぞ、ごく一部のみで……。
「やあ、二郎。ああ、機嫌は悪そうだな」
悪いよー。めっちゃ悪いよー。
どこか気遣うような声色で声をかけてきたのは白蓮だ。
「邪魔するぞ、と」
どっこいしょとばかりに不貞腐れる俺の前にある卓に腰掛ける。うむ。太腿からふくらはぎにかけてのラインが絶妙である。
これ、狙ってないんだろうなあ。狙ってたらすごいんだけどなあ。眼福というやつである。
「なあ、ありがとうな」
「ん?」
「いや、な。本当は今じゃない方がいいんだろうな、と思うんだ。だけど、私が、だ。地方軍閥の長でしかなかったこの私が州牧にまでなるのは、二郎のおかげだ。
だから、ありがとうな」
よいしょ、と俺の膝の上に身体を移してそ、と体重をかけてくる。
なにこのかわいいいきもの。
「ま、まあ、あれだ。大変とは思うけどな」
太守からとんとん拍子に州牧だ。どえらいことではある。
そうかな?とばかりに白蓮は俺にしなだれかかって言う。
「官僚自体はそのままだからな。実際の運用は問題ないだろう。それに、頼もしい人材もいるしな。いや、韓浩はありがたい」
その声に俺に直訴してきた韓浩の言葉を思い出す。
「公孫賛殿は、地位以上の能力を持っている。彼女を州牧の座に据えるのは妥当」
ただし、と韓浩はぴくりとも表情を動かさずに言った。
「ただ、彼女はその性、誠実にして善良。これは個人としては賞賛すべき資質。ただ、為政者としてはいかがなものかと思う。
故に私が補佐に付く。本格的に。
率直に言えば、彼女の部下になろうと思う」
む?とばかりに首を傾げる俺に韓浩は言い募る。
「先ほども言ったが公孫賛殿はその性、善にして良。だが、裏を返せば脇が甘い。放っておけばいくらでもつけこまれるだろう」
だから、と。確信したかのごとくに吠える。吠えた。あくまで静かに。
「袁家、いやさ紀家には世話になった。
だが、公孫賛殿に私が仕えることには袁家にも利があると判断する。
そして、なにより、私があの御仁を支えたいと思っている」
淡々とした韓浩の訴え。それに俺は頷くことしかできなかったのである。
そんなことを思い出して頷く俺に。
「それに、桃香たちも手伝ってくれるしな」
これである。
なん、だと……?
なん、だと……!
- 616 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/02/01(月) 22:24:56.86 ID:b7jfbZnN0
- ◆◆◆
「俺たちは、無力だ……」
これまでになく、真剣な口調で北郷一刀は言う。
「結局、月も、詠も助けられなかった……」
刑死するのを歯噛みしながらただ見守ることしかできなかった。
刑場に乱入して彼女らをかっさらうという案も出たが、軍師陣の激しい反対で諦めざるをえなかった。なんでも、どうやっても実現は不可能とのこと。関羽と張飛の武勇、諸葛亮と鳳統の神算鬼謀を加味しても、無理だ、と。
そう、悔しげに、涙ながらに諫言する軍師たちに返す言葉を持ち合わせてはいなかった。
「痛感したよ。甘かった。俺の甘さがあったから月と詠を救えなかった。
きっとさ、高い理想があるからさ。それをみんな分かってくれると甘えていたんだ」
だけど、と。
「理想だけじゃ駄目なんだなって分かった。
力がないと、駄目なんだ。
でも力だけでも、駄目だ。月や詠みたいに、無実の人を犠牲にするなんて間違ってる!」
うんうんと劉備は熱心に頷く。
そんな劉備に優しげに微笑み、北郷一刀は言葉を繋ぐ。
「権力者が理想なくして力だけ持ってしまったら、こんな悲劇が繰り返される。
そんなのは、駄目だ。絶対に駄目だと思う」
北郷一刀は胸に誓う。こんな悲劇、或いは茶番劇をもう、許さない。ただ、それには力がいる。それも相当の、だ。
「朱里、雛理。どうしたら、届く?あの、魔王って言われる紀霊。彼に伍するだけの力をどうしたら得られる?」
救える命を救わない。そんなことはあってはならない。
だから、最善を望む。今、自分たちには力が足りないのだ。
そう、力が、欲しい――。
◆◆◆
- 617 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/02/01(月) 22:25:36.04 ID:b7jfbZnN0
- 「把握した。主君たる貴女が決断した。否やはない」
淡々と韓浩は応える。
劉備が、その陣営が舞い戻ってきた。
そこに対して韓浩は無感動である。いや、無関心と言ってもいい。
なぜならば、彼らが飛躍するためにはまだまだ何もかもが足りない。それらを補うためには公孫賛を頼るのは必定。いや、それでいいと思う。
なんとなれば、伏竜と鳳雛と異名される軍師二人は。あの紀霊をして最大限に警戒するほどの逸材なのだ。
なればその二人が所属する陣営が想定内の範囲の行動をとるのはなんとも望ましいことである。その対照である陣営としては悩ましいのではあるが。
だが。
韓浩は、淡々と思う所を述べる。
「劉備なる在野の士が旧友と言う一点で士官を求めてきた。そしてその配下ともどもその能力に対して評価しているのはいい。だが、彼女らは一度公孫を見限ったということを忘れないでほしい。
匈奴と相対して血を流した古参兵、そして幹部将校たちのことも思いやるべき。
無論、この私も新参。故に――」
言い募る韓浩を公孫賛は押しとどめる。
「分かった分かった。桃香たちにはきっちり主従のけじめをつけさせる。それでいいだろ?」
こくり、と頷く韓浩に畳み掛ける。
「それに、だ!韓浩!お前が新参とか、間違っても口に出すなよ!」
裂帛の気合いをもって公孫賛は断じる。その語気はむしろ激昂。
「お前は!既に公孫の一員だ!」
その一言には万感の思いがある。あった。
袁家の軍制改革の一環として、最前線たる公孫には袁家の幹部候補生や、見どころのある兵卒が人事交流という名目で派遣されてきた。
僅かな時間の交流であったのがほとんどだ。それでも、同じ釜の飯を食った仲間という認識は袁家と公孫家に共通していた。なんとなれば、この二家の連携は他家の追随を許さないほどに。
そして韓浩である。
彼女は軍官僚として、お目付け役として袁家から派遣されてきた身だ。それに彼女特有の皆無に等しい社交性もある。
有り体に言って、受け入れがスムーズとは言えなかった。
それを覆したのは一重にその仕事ぶりだ。淡々と、だが、誰よりも公孫の発展のために陰に陽に尽力する姿はまさに無言実行。
ひと月もすれば彼女の仕事ぶりを認めない者はいなくなった。
兵卒と共に泥水をすすり、馬と共に眠り、駆ける。
公孫賛が得た白馬である。
「情けないことを言わせるなよ」
そして、だ。袁家の、紀家の重鎮として復帰するであろうと思われていたのに、だ。
あろうことか公孫に留まるというのだ。それも、帰る場所を捨てて、だ。
これに意気に感じない者はいない。公孫賛を筆頭に、だ。
「だから、笑えよ」
公孫賛は、無表情な韓浩の頬をつねり、口角を持ち上げる。
「ほら、こうやって笑えばお前はとっても美人さんだぞ」
くつくつと笑う公孫賛に韓浩は抗議の声を上げる。
「ひょんなことをひってもよくわからひゃい」
「いいんだよ。なあ、私は、韓浩が公孫の、いやさ私のところに来てくれたことがとっても嬉しい。其れくらいは、伝わってるかな?」
頬を公孫賛に掴まれたままに韓浩は頷く。
「うん。うん。至らない身だが、よろしく、頼むよ。
本当にありがとうな、韓浩。
本当に、大事にするから」
どちらが主君か分からないほどに公孫賛は頭(こうべ)を垂れ、双眸から溢れる涙は止まらない。
これより以後、韓浩はそのけして長くはない人生。
それを公孫賛その人のために捧げるのである。
- 618 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/02/01(月) 22:26:22.20 ID:b7jfbZnN0
- 本日ここまですー感想とかくだしあー
はい
やるとも。色々と。
頑張ります。
- 619 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/02(火) 02:39:36.53 ID:HjflD4PEo
- 乙したー
ついに来ちまった
胃が痛いが見届けさせていただきます
そして早速長くない人生ってなんだ、おい
- 620 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/02/02(火) 05:56:40.44 ID:onzE6x630
- >>619
どもです!
>胃が痛いが見届けさせていただきます
細部では割と変更点もあるのですよね。
一ノ瀬的には。細かすぎて伝わらないかもですが。
>そして早速長くない人生ってなんだ、おい
伏線ってやつですかね(露骨)
- 621 :青ペン [sage]:2021/02/02(火) 12:06:31.17 ID:koPr4eiso
- >>618
乙ーい。
【地味様と鉄仮面〜少しの戯れを添えて〜】な感じで
- 622 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/02/02(火) 20:44:25.12 ID:onzE6x630
- >>621
どもです!
うわめっちゃ題名考えるの忘れてた!
案感謝です!
やったぜ!
- 623 :赤ペン [sage saga]:2021/02/04(木) 16:48:15.31 ID:jQhPFzIv0
- 乙でしたー
>>615
>>む?とばかりに首を傾げる俺に韓浩は言い募る。 これは実際には【む?】とは言ってないのかな
○どうするつもりだ?とばかりに首を傾げる俺に韓浩は言い募る。 ちょっと言い方が強いな…他の言い回しでもどうしてもちょっと詰問調っぽくなるし
○む?と首を傾げる俺に韓浩は言い募る。 【ふむ?】とか【うん?】とかでもいいけど【ばかりに】は入れない方が良さそうかな?
>>617
>>その対照である陣営としては悩ましいのではあるが。 これは劉備陣営に目を付けられたのが自分たち公孫陣営なのが悩ましいってことよね
○その対象である陣営としては悩ましいのではあるが。 【対照】だと比べるとかそんな感じなので多分違うかな
>>これに意気に感じない者はいない。公孫賛を筆頭に、だ。 【意気に感じない】の言い方だと自分の中の【意気(意気込み、やる気)】でちょっと違和感が
○これに意気を感じない者はいない。公孫賛を筆頭に、だ。 【(韓浩の)意気を感じない者はいない】その思いが分からないやつはいない、ならこうで
○これを粋に感じない者はいない。公孫賛を筆頭に、だ。 ちょっと違う気もするけど《これで心が動かないやつはいない》みたいな意味ならこうかな?
ところで…某所が「今までの蓄えを根こそぎされて一般人は劉備に大半がついて行って丸裸なんですが彼らを推薦した袁家さん、どうにかして」と息も絶え絶えだと思うのですが、そこのところは
ぶっちゃけそれまではただの農民だった人たちも劉備に【お・ね・が・い♡(はぁと)】されたら一緒に屯田兵(笑)になって反董卓連合で徴収されたと思うのよね…まあ自分たちについてこない片田舎の一般人(袁家支配下)なんてむしろ袁家の重しになってくれればいいんだろうけど
というか無位無官だったころの劉備達なら義勇兵含めて公孫瓚が好きにしていいだろうけど今の彼女らを勝手に部下にしていいの?「故郷(くに)に帰るんだな、お前らにも家族がいるだろう」しないとあの地――ひいては袁家――に悪いだろうに
一所懸命じゃないけど仮にも一地方の県令を引っこ抜いて事後承諾は社会人としてどうなの?公孫さん…劉備?脳みそお花畑は評価できない存在なので端から×マークです
- 624 :赤ペン [sage saga]:2021/02/04(木) 16:51:35.03 ID:jQhPFzIv0
- 上の文書いてて思い出した
ぽこ(一ノ瀬さん)あなたの言う(今日か)明日(くらい)っていつの明日なの?(ねーちゃん感
- 625 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/02/05(金) 07:15:45.77 ID:FfyRzMpA0
- >>623
赤ペン先生いつもありがとうございますー!
>ところで…某所が「今までの蓄えを根こそぎされて一般人は劉備に大半がついて行って丸裸ry
ほんとろくなことしねえな桃ちゃんはw
きっと沮授君以下袁家官僚団がフォローしているでしょう。地位を最低限にしててよかった案件ですね本当に。
>今の彼女らを勝手に部下にしていいの
配下の義勇兵はそりゃ解散でしょうね。国に帰るんだなが基本方針でしょうか。どうしてもついてきたいという人については・・・
きっと無事危険視されて適切に処理されることでしょう
>>624
ヒエッ
頑張ります。
- 626 :赤ペン [sage saga]:2021/02/05(金) 11:41:52.34 ID:EDX2/C4d0
- まあ彼らがフォローするよね。任命責任的に
それはそれとして逃げ出した劉備一行には謝罪と賠償を要求しないと…今の上司は公孫瓚?じゃあその人に
ぶっちゃけその辺裏でなあなあにするのは良いけど表向きは劉備の求心力に傷をつけるためにもやって損はないからな
というかガチで劉備達が任されてた土地って劉備陣営メインが全員反董卓遠足してる間に問題起きなかったの?
- 627 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/02/05(金) 21:16:35.27 ID:FfyRzMpA0
- >>626
一連について、沮授君が陳琳ちゃんにパワハラするエピソードが浮かびましたのでご報告申し上げますw
いや、パワハラするというか、頑張れというか?
後始末に東奔西走する陳琳ちゃんとか、素敵やん?
ダイジェストやってみますか
- 628 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/02/05(金) 21:55:31.23 ID:FfyRzMpA0
- 時系列は脳内補完オナシャス
沮授君「やれやれ、困ったものです。劉備とかいう怪しげな輩をどうしてそんなに二郎君は警戒するのか。
まあいいでしょう。二郎君の勘は馬鹿にできないですからね。
頼みましたよ、陳琳さん」
陳琳「どうして・・・」
※文家の軍官僚という花形ポストにて、お祈りされたからです
※普通に行政官の修行としてはまあ、軽めの追加ミッションです
※新規の県令のサポートというか、監査するだけですからね
※通常業務はあれこれとあります
義倉を解き放つ!
陳琳「は?」
領地の正丁に軍事訓練とかし出す
陳琳「はあ?」
反董卓連合に参加すべく旅立つ
陳琳「はああああああ?」
沮授「監督不行き届き、ですかねえ」
※そら沮授君にしたって、まさかまさかである
沮授「劉姓で、皇族に連なるとか大きく出ていたから、体制を重んじるのかと思っていました。
大きく思い違いしていましたね。
彼女らにとって、決まり事やらは、踏みにじることが権威の証という認識なんですね。
なるほど。これは二郎君に謝らないといけませんね」
それはそれとして、陳琳ちゃんを詰める。そらもう詰める。詰め合わせ。
陳琳「ええと、ええと。義倉が空っぽになったのは軍事物資の流れをいじって補充して、
それでも足りないのは黒山賊の被害ということにして・・・
正丁がいなくなったのは流民や黄巾くずれの中で従順なのを配分して労働力を確保して・・・
県令については権官として私が兼務する感じでふわっと体裁を整えて・・・
これってどれか一つとっても汚職官僚案件だなあ・・・」
※結果にコミット!これには沮授君もニッコリ
戦後処理
陳琳「はあ?今更出奔した奴らが帰ってくる?
それなりに流民も元黄巾も安定してきたってのに?
困る。困るぞ彼奴らに居場所なぞあるものかよ」
※おめめぐるぐる
陳琳「ヨシ!慢性的な労働力不足なとこがあった!
君らの故郷は黒山賊に焼かれたということで、鉱山送りだ!
無駄に元気で思慮のない奴らにはお似合いだな!」
これには沮授君もニッコリ
ま、大体黒山賊が悪いよー
ということで一つ。
尚、あれこれのノウハウには知り合いの韓浩に頼った模様
陳琳「どうして・・・」
韓浩「乙」
陳琳「貴様なんぞに頼る日が来ようとは!!!」
韓浩「割とあれこれ言われていた気がするが」
陳琳「気のせいだ!」
韓浩「そう」
陳琳「そうだ!」
韓浩「ならよかった。流石は俊英、英才。私の教えることなど何もないだろう」
陳琳「ちょっと待て。いや、待て。待って下さいとでも言えというのか!」
韓浩「?必要か不要かということだけだろう」
こんな感じの二人ですとか、当初考えてたのと違いますがこの二人のイチャイチャは永遠に書いてられますね
ということで一つ。
- 629 :赤ペン [sage saga]:2021/02/06(土) 11:47:01.52 ID:egySo1BO0
- 乙でしたー
>>領地の正丁に軍事訓練とかし出す 一応本郷君が始めたのは屯田兵でついて来た義勇兵に開墾させてたことだから(劉備の魅力で元からいた農民に一緒に訓練しよっ(キラッ)とやってないとは言っていない)
>>反董卓連合に参加すべく旅立つ 別にそれ自体は良いのよ…問題は全軍出撃して防衛戦力が見当たらないことで(公孫瓚もそれを危惧して韓浩を残そうとしてたし)
劉備陣営に対する擁護に見せかけた泥掛け習慣ヨシッ…なおどうにも擁護のしようがない義倉開放――お前ら前任者が有能善良と認めておきながらそいつが【いざというときのために】って言って引き継いだだろう蓄えを何人気取りのための施しにしてんの?それだけの食糧があれば洛陽で苦しんでいるどれだけの庶民を救えたことか(初期ネコミミ感
- 630 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/02/09(火) 22:05:46.34 ID:zVfFJUPn0
- 劉備たちを召し抱えた流れを白蓮から聞いて俺は大いに項垂れる。がっくりだぜこんちくしょう。
そうかい、そうだよな。それこそが最善手だよな。やってくれるぜこんちくしょう。そりゃ伏竜鳳雛そろってりゃそれくらいは考えるか。
むしろ、韓浩が白蓮の腹心としているということが救いかな。
「まあ、そんなわけさ。あれで桃香たちは県令だったろう?それを私が引き抜く形になるからさ。そこの調整を頼みたくてな」
この通りだ、と白蓮に頭を下げられると、だ。
「白蓮に筋を通されると、な。
その様子なら他も分かってるんだろ?」
白蓮は苦笑して。
「そうだな。桃香の地位は県令だった。そこに兵権なんてあってなきが如しだ。それでもあいつはやってきた。
どっちにしても領地には戻れない。そうだろう?」
「そうだな。なに、暴虐たる董卓に対して兵を発したならばそれはまあ、なんとかなるさ。
するとも」
実際、他の諸侯も手元の領地の統治を手放して出兵したんだ。
いや、その意味合いはかなり違うけどね。だからこそ、劉備ご一行を領地に戻すわけにはいかない。
「それは助かる。じゃあ、私が招請したってことでお願いしていいかな?」
苦笑。こんなに苦い苦笑もなかろうさ。それでも白蓮のお願いとあらば、だ。
白蓮の招請する奴らの経歴に傷はつけられないよな。
まあ、人材の質という意味では超一流だしね。よかろうもん。
「はいな。白蓮の配下。そこいらへんの経歴に瑕瑾すら残さんさ」
まあ、ありがとうと満面の笑みを見れただけでよしとしよう。
後は韓浩に任せよう。
あいつなら、万事うまくやるさ。きっとね。
……俺のその読みは半分当たり、半分外れることとなる。
◆◆◆
- 631 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/02/09(火) 22:06:13.19 ID:zVfFJUPn0
- 郭嘉はその報告を目にして僅かに顔を顰(しか)める。定期的に集める市中の噂、をだ。
「魔王、ですか」
禁裏を血に染め、政敵の悉くを葬り去ったが故にそう呼称されているとのことだ。あくまで一部ではあるようだが。
郭嘉はため息を漏らす。そんなものかと。
そしてどうしたものかと頭を巡らす。けして好ましい風評ではないのは確かなのだが。
そう思いながらその風評の対象である青年にちらりと視線を。
「――困ったものですね」
その呟きは果たして彼の耳に入ったであろうか。
常ならばお気楽な表情である彼は、いつになく憔悴しているように見える。これは好ましいことではない。
執務室には彼と彼女のみ。これが彼女の親友たちならば軽口をたたくなり、すっとぼけた発言で場を潤すのだろう。だが、生憎郭嘉にそのような話術はない。センスもない。
それは彼女が一番自覚していることである。つまり。
――人としての魅力に乏しい。
これに尽きるであろう。口を開けば仕事のこと、或いは小言。分かっている、分かってはいるのだ。
あれこれと話題だって準備はしている。話題の飯屋だったり、流行りの服だったり。
まあ、その大半は阿蘇阿蘇から得た知識ではあるのだが。それでも彼が責任編集しているそれは格好の話題となるはずである。
それでも、彼を前にするとそんな事前準備は全て吹き飛んでしまうのだ。
だから、今も気の利いたこと一つ言えない。彼の親友――言わずと知れた張紘――からあれこれと助言すら貰っているというのに。
結局、こうなる。
「如何(いか)に未明に髑髏の兵を率いて洛陽を駆けて禁裏を血に染めたとはいえ、好ましくはない噂です。
ええ、実際もって好ましくはない」
分かっている。分かってはいるのだ。他に遣り様はなかったと。だが、それでも、他に遣り用はなかったのかと郭嘉は思うのだ。
だって貴方はこんなにも憔悴しているではないか。
だから、言い募る。
「二郎殿、もとよりです。貴方はその虚名を活かすためにあれやこれやされていたのでしょう。
それを、一夜にして台無しにするとはいかがなものでしょうか」
違う、そうじゃない。そういうことを言いたいのではないのだ。
そんな、そんな風に彼を糾弾したいのじゃない。そうじゃないのだ。
「大丈夫だ、問題ない。英雄たる怨将軍の役割たる英雄の座。
それは既に星が引き継いでいる。引き継いでくれる。
あの恋と伍したんだ。
だから、さ。怨将軍は廃業ってことさ」
- 632 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/02/09(火) 22:06:39.78 ID:zVfFJUPn0
- もともと、でっちあげたもんだからな。
そう笑う彼の笑みはどこか透きとおっていて。郭嘉は胸が締め付けられるのを自覚する。
でも。だって、それでは。魔王なんて言われては貴方は。
「いいのさ。俺のことは、ね。いいんだよ。何と言われても、さ。所詮風評なんてそんなもんだしな。知らん奴らに何を言われても構わんさ。
俺というものを知ってくれている人がいるから、さ」
その笑みは傍目にも痛々しくて、見ていられない。
そして、思う。
立場があるからだろう。そう、一度も彼は董卓や賈駆の処遇――死刑――に言及していない。
きっと。
悼(いた)んで、いるのだろう。彼女らを。そして。
傷(いた)んで、いるのだろう。彼の、心は。
なんとなれば、身内には甘い彼だ。彼女らを逆賊として処罰することに対してどれだけ慙愧(ざんき)の念があることか。
「だから、俺のことはどうでもいんだよ、ほんと。
風評なんて、もっとどうでもいいさ」
その言葉と表情に郭嘉は、激昂する。そして溢れる言の葉。
「どうして、ですか」
「え?」
「そんなに、そんな貴方がどうしてそこまで傷つかなければならないのですか」
貴方は、こんなにも頑張っていて、そんなにも傷ついて。そんなのはあんまりだと郭嘉は理不尽に憤る。
「二郎殿はもっと、もっと……」
お気楽に笑っているべきなのだ。適当な戯言を口にして窘(なだ)められていればいいのだ。
そう、だから、こんなのはおかしい。こんなのは認めない。
欠けたものは、補えばいい。
「私では、不足ですか?」
いや、不足だろう。愛想なんぞないこの身だ。でも、それでも。見ていられない。こんな彼は見ていられないのだ。だから。
「え?」
口付けした。
戸惑う彼の表情が、何故だか嬉しい。
「貴方の空隙を、埋めたい。そう、思いました」
きっと、これは恋なんてものではない。
きっと、それは愛なんてものでもない。
同情とか、打算とか。きっとそんなありふれたものだ。
「私では、不足ですか?」
上手く、笑えているであろうか。郭嘉はそんなことを思う。
でも、だからこそ、精一杯にほほ笑む。
だから、怒号とも、嗚咽とも言い難い音響と共に押し倒された時には、安堵を覚えたのだ。
とうに諦めていた、女としての悦(よろこ)び。
――郭嘉という人物が史書に記述が増えるのは、反董卓連合以後である。
「進むも郭嘉、退くも郭嘉」
変幻自在の用兵。
戦争芸術を仕立て上げる彼女は、後世において戦争の天才として語られることになる。
そのことを知る者は、未だいない。
- 633 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/02/09(火) 22:07:55.31 ID:zVfFJUPn0
- 本日ここまですー感想とかくだしあー
題名案は、なんだろ
戦争の予感
とか
郭嘉
とか
常勝の天才
とか?
- 634 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/09(火) 23:38:35.08 ID:onAAB091o
- 乙したー
どんどんフラグが積まれるよ、やったね浩ちゃん!(白目)
題名案は「魔王と呼ばれた男の真実」で
- 635 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/10(水) 04:27:38.58 ID:jw5g4/YkO
- 乙ですー
禀ちゃん可愛いよ禀ちゃん
こういう自分の恋心とかそういうものを打算とか言っちゃう不器用な子は堪らんのですよ
題案は
『凡人の心器、金継ぐを禀けしは』
せっかく結ばれたので真名を忍ばせたいと思ってこんな感じに
ひび割れ欠けた器なら金継ぎでより美しくすればいいのですよ、と
禀ける(うける)という言葉は命令を受ける、という意味らしいので、二郎ちやんの心を修復する天命を受けるのは、今は禀ちゃんなんですよー、という意味を込めまして
- 636 :青ペン [sage]:2021/02/10(水) 20:26:07.28 ID:6r8qH1Ajo
- >>633
乙ーい。
そうね、既に出てるスタイルではあるけれども
『凜として慟哭〜その心中慮るにあまりにも傷多くして』かな。
- 637 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/02/10(水) 20:38:05.69 ID:xJx1lJTL0
- >>634
どもです!
>どんどんフラグが積まれるよ、やったね浩ちゃん!(白目)
そうだよ(便乗)
盛り上げていきたいですねえ(適当)
>題名案は「魔王と呼ばれた男の真実」で
かっこいい
海賊と呼ばれた男
みたいな!!!
>>635
どもです!
>禀ちゃん可愛いよ禀ちゃん
ようやっとここまできたか感もあり、感慨深いですよ
>こういう自分の恋心とかそういうものを打算とか言っちゃう不器用な子は堪らんのですよ
わかる!!!!!
>『凡人の心器、金継ぐを禀けしは』
これはよい
なんか、すごいいい
>禀ける(うける)という言葉は命令を受ける、という意味らしいので、二郎ちやんの心を修復する天命を受けるのは、今は禀ちゃんなんですよー、という意味を込めまして
なるほど、いけるな
ちょっと加工するかもしれませんが
>>636
どもです!
>『凜として慟哭〜その心中慮るにあまりにも傷多くして』かな。
慟哭はいいな。すごくいい。
いろいろありがとうございますー!
久しぶりなのに即レス感謝!!!!!!!
頑張るぞいっと。
- 638 :赤ペン [sage saga]:2021/02/11(木) 15:45:56.82 ID:Sn1CqxcM0
- 乙でしたー
>>631
>>郭嘉はその報告を目にして僅かに顔を顰(しか)める。定期的に集める市中の噂、をだ。 【、】の位置に違和感が
○郭嘉はその報告を目にして僅かに顔を顰(しか)める。定期的に集める市中の噂を、だ。 もしくは【……定期的に集める市中の噂、それは――】とかどうでしょう
>>だが、生憎郭嘉にそのような話術はない。センスもない。 感覚…かあ
○だが、生憎郭嘉にそのような話術はない。面白味もない。 私、つまらない女なので。とか思ってそうよね
>>それでも、彼を前にするとそんな事前準備は 前の文で【それでも】は既に使ってるのでちょっと変えて
○それなのに、彼を前にするとそんな事前準備は もしくは【だというのに】とかどうでしょう
>>632
>>同情とか、打算とか。きっとそんなありふれたものだ。 これで全然良いのですがちょっと私の好みを
○同情とか、打算とか……きっとそんな薄汚れたものだ。 まあこんな世界だと打算で抱かれることととかありふれてそうではあるけどあえて彼女には卑下してもらいたい(にっこり)…そのあと丸ごと包まれて許されてほしい
>>だから、怒号とも、嗚咽とも言い難い音響と共に押し倒された時には、 執務室で日の高いうちからとか爛れてるっすね…ぜひこれからの執務中に思い出して見悶えてほしい
○だから、怒号とも、嗚咽とも言い難い雄叫びと共に押し倒された時には、 【音響】だと声っていうより物音な感じがするしこっちの方が良いと思います
公孫瓚は二郎があいつら嫌ってる事とかあいつらが袁家嫌ってることとか気づいてないんだろうか…劉備>>公孫瓚>>袁家な感じで寄りかかってるというか、公孫瓚ってなまじ一人である程度何でもできるから人によりかかるのが苦手な印象があったけど大分二郎に甘えてるな(良くも悪くも
先に相談せずに引き抜きして事後承諾で更にその尻拭いまで頼むとかなかなかできることじゃな…これ二郎の影響だ―!?フラッと人材拾って来たり張魯さんを太守に推薦したりしてたからなあ
ところで髑髏の集団とか誰が見たんだろうか?禁裏は皆殺しだしそこいらの民草の目に留まるような隠形レベルの低いやつはそんなにいないと思うのだけど
郭嘉はこの何事にも理屈をつけたがる感じがとってもグッド、打算云々言っといて女の悦びで本気出すようになったり…良き
人間的な魅力は、うん、そうねえ…空気とか読まずに思ったこと口にしたりっていうと韓浩と馬が合いそう?まあ上司が自分に(能力的な意味で)自信がないくせに責任感はあるタイプとはすごい相性良いんだな、と
- 639 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/02/11(木) 19:51:46.32 ID:aefmmWR50
- >>638
赤ペン先生いつもありがとうございますー!
今回もありがたやー
>あいつら嫌ってる事とかあいつらが袁家嫌ってることとか気づいてないんだろうか…
二郎「個人の好悪を押しつけることはない(キリッ」
なお、愚痴る模様
>先に相談せずに引き抜きして事後承諾で更にその尻拭いまで頼むとかなかなかできることじゃな…これ二郎の影響だ―!?フラッと人材拾って来たり張魯さんを太守に推薦したりしてたからなあ
この視点はなかったですけどそうかもしれないwっっw
>ところで髑髏の集団とか誰が見たんだろうか?禁裏は皆殺しだしそこいらの民草の目に留まるような隠形レベルの低いやつはそんなにいないと思うのだけど
み、皆殺しではないです。宦官だけのはずです多分。
>郭嘉はこの何事にも理屈をつけたがる感じがとってもグッド、打算云々言っといて女の悦びで本気出すようになったり…良き
作中最大級にめんどくさ…攻略難度高いヒロインだなあと思います。実際どうしたもんかと思ってますが流れに身を任せたらこういうことになりました
>人間的な魅力は、うん、そうねえ…空気とか読まずに思ったこと口にしたりっていうと韓浩と馬が合いそう?まあ上司が自分に(能力的な意味で)自信がないくせに責任感はあるタイプとはすごい相性良いんだな、と
韓浩と組ませたら、めっちゃ言葉で殴り合いそうですね。そして周囲のどん引きをよそに本人達は別になんも感じてないやつ
絶対うまくいくけど、偉くなると周囲が忖度して破局しそう
対面して言葉で殴り合ってる限りは大丈夫と思います
- 640 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/02/11(木) 20:39:16.78 ID:aefmmWR50
- 難航していた人事は、決まった。いや、決めた。
まずは州牧からである。
ここは大きな動きはあまりない。ただ、動いた内容については各方面に相当に衝撃を与えたそうだ。
でも動いたのは幽州、荊州、益州だけなんだけどな。
まあ、その内容がびっくりどっきりだったのかもしれんね。
袁家は幽州の支配を手放し、公孫賛がその地位に。そして荊州は孫権。益州は劉表に。
益州を治めていた劉焉については隠居を命じた。だってかなり不穏だったからね、あの人。まあ、皇族たる劉焉を隠居させるとか俺の評判はますます魔王的な悪名一直線である。
そして漢朝の中枢の人事についてである。
まず、だ。麗羽様は大将軍として漢朝そのものを後見なさる。
三公に超越する大将軍の地位。実際麗羽様にふさわしい。
そして、司法を司る司空は先日交わした密約通り、華琳だ。
そしてあれこれ悩んでたけど太尉は白蓮に勤めてもらう。あれから韓浩とも話したけど、劉備とは離した方がいいってことになった。
いや、太尉についてはあれこれ悩んでたんだが、それで一気に片付いた。軍事に明るく、その心根についても疑う所はない。事務処理だってばっちりな白蓮は、思えば適材だよ。
内々に打診した時に白蓮はぽかんとしていたけどな!目が点とか呆然自失とかいうのはああいうことだろう。いや、可愛かったけど。可愛かったけど!
本当は斗詩か猪々子がよかったんだろうけどさ。
斗詩の、バランス的にありえないほどの高スペックを考えれば匈奴防衛で南皮に配置せんといかん。恋に手傷を負わせたことも含めて、北方の護り。これは斗詩に任せないといかん。師匠やねーちゃんがひっこむことも鑑みるとな。
そして猪々子は、禁軍の実戦部隊の掌握がその任。いざ変事ある時に宮中において戦力を確保するということ。つか、太尉という地位はほら、書類仕事も多いから……。
そして司徒は聞いて驚け、俺だ。
人事権を持つ司徒というのは三公の中でも特別な存在。実は司空や太尉に優越しているのだ。実際、俺の一言で華琳を罷免することも可能なほどの地位なのだ。
人事権というのはそれほどまでに、重い。まあ、これまでは骨抜きにされて追認のみの地位だったんだがな。
正直そんなめんどくさい地位はいらないんだけど致し方なし、である。
「はいはいー、どうにも表情が冴えないですねー」
けらけら、と七乃が揶揄してくる。
だってしょうがないじゃない。色々あんだもん。
「で、随分楽しそうだがそっちはどうなんだよ」
ぎろ、と見据える俺の目線なんぞどこ吹く風とばかりに七乃は微笑む。
「ふふ。荒(すさ)んでる二郎さんに朗報ですよ?お気にされてた魔王という風評。風説の流布。その中心を掴みましたー」
おお、流石は七乃。諜報戦では無敵だな!
「まあ、有り体に言えば亡霊のようなものですね。つまりは、皇甫嵩という中心を喪った清流派。その残党がしきりに蠢動してますね。
まあ、流言としては極めて稚拙ですがねー」
断末魔と言ってもいいかもしれませんね。
くすくすと七乃は笑う。その透明な笑みが却って彼女の凄味を強調しているのを気づいているのだろうか。いや、分かってるんだろうなあ。
「まあ、いいや。その、なんだ。口幅ったいが、俺を魔王呼ばわりしてる奴ら。まとめてしょっぴけ」
俺の言葉に七乃は小首をかしげる。いちいち可愛いなこんちくしょう。
「えー?二郎さんはそういうの、気にしないと思ってたんですけど?」
いやまあ、知らん奴に何言われてもどうということはないぜ?
……知ってる奴に言われたらへこむけどな!
「俺がどうこう思う話じゃあないのさ」
そう、これは危機。或いは好機。
「王というものは、その呼称は劉姓にのみ許される称号。それを口にするものども。
平地に乱を起こす不埒者。故に除かねばならん」
かつて隆盛を誇った呂氏。彼奴らは王を僭称し、滅びていった。
それほど王という称号は重いのだ。重いのである。
それを放置できんさね。
「王などという呼称を口にする者は放っておけんさ。
その軽さが、危うい」
むしろ、清流派の残党を捉えるいい口実になるというものだ。
- 641 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/02/11(木) 20:39:43.25 ID:aefmmWR50
- 「はいはいー。了解しましたー。
でも、いいんですね?」
ふと、真顔で七乃が問いかけてくる。
「大義名分は二郎さんにあります。
それでも、これより二郎さんは怨嗟の的となるでしょう。
誹謗中傷の恰好の」
は。
「それでいいのさ。悪評というものには使い様がある。
それが袁家、いやさ麗羽様や美羽様に向かわないならば」
いくらでも魔王となろう。
「庶人の噂はどうでもいい。だが、士大夫のそれは許さん。そのように」
「あーもー。分かりましたけどねー」
何かものっそい不満そうな七乃であるが。なんでなのん?
「あのですねえ。
二郎さんがそのような悪名を背負うことに、あのお優しい美羽様がどれだけ!
お心をお痛めになるか!」
えー。
「でも七乃ってそんな美羽様見るのも好きじゃないの?」
ため息、一つ。
深く、響く。
「勘違いしてほしくないですね。
そりゃ、私は美羽様の泣き顔も大好きですよ?」
ですが、と。
「本気で美羽様が傷つくことを愉しんでいると思うならばその認識は本気で不愉快ですね」
ばか。
正直、こたえた。
◆◆◆
- 642 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/02/11(木) 20:40:09.43 ID:aefmmWR50
- 「魔王、か……」
かしゃん、と音を立てて皿を重ねる。
だがそれでも、その音も彼女の想いを解き放ちはしない。
果たして、あの青年は。あんなにも泣きそうな顔をしていた彼は、その呼称に相応しいのだろうか。
むしろ――。
無意識のままに更に追加の皿を頼むのは、関羽その人である。
いや、あの場で。主たる北郷一刀の宣言。劉備の檄の前に異を挟むほど空気が読めないわけではないのだが。
かしゃん。
また、音が響き皿が重ねられる。
随分と重なるその音。
ここは洛陽の中にある酒家。公孫賛に教えてもらった、安くて旨い人気店である。
ふと、思う。幽州に張り付いている彼女がどうしてこのような店を知っていたのであろうかと。
「ご相席、願いまーす」
店員のその言葉に思わず是、と応じ、どっこらせとばかりに腰をおろす男と目が合う。
「げえ、関羽!」
関羽は言葉を失う。
なんとも気まずいことに、その男とは、紀霊であった。
つい先ほどまでの思索の対象たる青年。それが目の前に現れ、さしもの関羽も冷静ではいられない。
「あー、失礼するぜ」
ぼりぼり、と気まずそうに頭を掻いて紀霊がへにゃり、と笑う。
なんとも情けないその笑みに関羽は口ごもる。反応に困る。そして、かあ、と頬に血が昇るのを感じる。
だって。うず高く重ねられた皿は紛れもなく関羽一人の戦果。
「こ、これは……」
だがそれは乙女としてはなんとも恥ずかしく。いや、そのようなことを思うのもおかしなことではあるのだが、そこまで関羽に思考能力は残されてはいない。
「ふむ。
健啖家、と言う奴だな」
しみじみと、なにか感慨深げに頷く紀霊の言に関羽は言葉を失う。
というか、全身ゆでだこのように真っ赤に、羞恥に染まっていて。
「って紅いよ?赤いよ?朱いよ?変に暴走とかせんよな?まずは時に落ち着いてくれ」
なぜか目に見えて狼狽える紀霊を見ているとなぜか笑みがこみ上げてくる。
- 643 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/02/11(木) 20:40:35.43 ID:aefmmWR50
- 「あら可愛い」
くすり、と笑った関羽の表情を見て発したのは率直な思い。もしくは賛美の言葉。
「な、なにを言うのですか!」
「ん?いや、笑顔、さ。
いつもこう、眉間に皺を寄せた、こわーい顔ばっかりだったからさ。
笑った顔がこう、ね。可愛いなと思ったのさ」
かあ、と更に上気する頬の熱さを自覚してしまう。
「まあ、いいや。とりあえず飯だ飯。ここ、旨いんだよなー」
美味さ、安さ、早さのバランスが高いレベルで結実していると力説されて関羽は戸惑う。
「んー。旨い!」
汁物と付け合せをいかにも美味しそうに食べる姿に関羽は違和感を覚える。
「貴方のような立場ならばもっと美味しいものをいくらでも食べられるでしょうに」
ずず、と汁をすする紀霊が、ん?とばかりに応える。
「まあ、あれだよ。市中視察ってやつだな。洛陽はまだまだ治安に不安があるからな。こういったとこで実際の空気を感じとかんとな。
いざというときに判断を誤るからな」
勿論報告書はあるけどやはり自分の目で見ないとな、と笑う紀霊に関羽はなんだか後ろめたさを感じる。
「それにまあ、宮廷料理みたいのは確かに美味いけどさ。こういうのが性に合ってるのさ」
貧乏性なんだよ多分。と笑うその顔。
そこには劉備のようなカリスマも、北郷一刀のような魅力もない。だのになぜ胸に響くのか。
「まあ、あれだ。不思議に思うかもしれんけどさ。
こういう庶民の食事は富裕層にとっては好奇の対象だからな。別に俺だけが嬉々として食ってるわけじゃないと思うぞ。
いや、心底楽しく食ってるのは俺くらいか。むむむ……」
あれこれと能天気に話す紀霊。
ふと気づくとその話に引き込まれている。
「ですから、星があそこまでメンマに拘るのは解せないと思うのです」
「然り。メンマがいかんとは言わん。だが、そこに拘泥するのは星の可能性を狭めているのではないかと俺も危惧していた」
方向性は、ともかく、だが。
「そういや、なんで関羽は劉備に従ってるのん?」
「それは無論、桃香様の尊い理想に感動したからです」
不意に問われても関羽は戸惑うことも狼狽えることもない。
それは、関羽にとって。とっても大事な。神聖なものである。
「ふうん……?」
だから、その神聖なモノに胡乱な視線を向ける紀霊に苛立ちを覚える。
- 644 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/02/11(木) 20:41:13.73 ID:aefmmWR50
- 「言いたいことがあれば言えばよろしかろう。回りくどいのは、貴殿に似合わん」
吐き捨てるその言葉になぜか紀霊は嬉しそうに笑う。
「そだよな。腹芸なんて俺には似合わんよなあ。
いあ、ほんと華琳が欲しがるのもなんとなく分かるわー」
ククク、と笑う紀霊になんと言ってやろうかと関羽は思いを馳せる。その関羽に紀霊は問う。
「劉備の、どこに惹かれた?」
単刀直入なその問い。関羽は苦笑する。言わずもがな、と。
「皆が笑って暮らせる世を創る。その理想です」
胸を張り、言う。
「この乱世、民を導くのは桃香様をおいて他にない。そう思いました」
ふうん。と紀霊はどこか濁った笑みを浮かべる。
「世は、乱れているのかい?」
「黄巾の乱。反董卓連合。乱れているでしょう」
そうかい、と紀霊は口を歪める。
「じゃあその二つが治まったらば、これ以降、どう乱れるって思う?」
その問いに関羽は考え込む。
「分かりません。ですが、きっと乱れる、のかと……?」
乱れるという前提。その根拠を関羽は知らないし思いつかない。
そのようないい加減なことを言っては主の見識まで疑われてしまう。
「いえ、失礼。
確かに現在乱れる要因は見当たりませんね」
尚も言い募ろうとする関羽に紀霊は言う。
「なあ、俺は思うんだ。人は、幸せだから笑うんじゃあない。
笑うから幸せなんだって」
唐突に放たれたその言葉。謎かけのようなその言葉。
「人はさ。飯だけで生きるわけじゃない。でもさ。為政者たるものはまず飯の確保をせんといかん。
言ってみれば為政者の役割は胃袋を満たすことだと思うのさ」
だから、さと苦笑する。
「脳髄まで満たすというのはさ、とっても傲慢だと思うんだよな」
「なんと!」
主を侮辱されたかと激昂する関羽。その激情は鎮火する。だって。
言葉の主はとても辛そうで。
「まあ、それは俺が凡人だからかもしれんね。胃袋と脳髄。ともに満たす。
俺にゃ無理だわ」
気弱に笑って席を立つ。その彼に関羽は問うた。
「なぜ、そのようなことを私に?」
「なんでだろうな。俺にも分かんねえさ。
きっと関羽が美人さんだから口が滑ったのだろうさ」
そう言って紀霊は立ち去る。ひらひら、と後ろ姿で手を振るその背中はどこか哀愁すら背負っていて。
それを無言で見送る。
そして、関羽の食事についても彼により清算されているのを知った時、なんともいえない表情を浮かべるのであった。
- 645 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/02/11(木) 20:41:51.18 ID:aefmmWR50
- 本日ここまですー感想とかくだしあー
題名は
「揺らぎ」
いや、マジで関羽ワンチャンあるなというきっかけです
- 646 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/02/12(金) 17:52:51.13 ID:f9IH2Ici0
- 乙でした
何かいいことでもあったのかい?僕が救うわけじゃないよ、君が勝手に救われるだけさ・・・あれ、勝手に立ち上がるだけだっけ
救う?掬う?巣食う?私が皆をスクッテミセル
- 647 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/12(金) 19:53:48.33 ID:9W0P7lA/o
- 乙です
改めて考えると、恋姫の関羽ってやっぱり蜀勢の中でも難しい立ち位置なんですよねぇ
惇姉みたいに愚直な武人として野生の勘を働かせて、自覚のないまま本質を見抜くには頭が働きすぎるし、
かと言って頭脳働きするにはメイン軍師二人が有能すぎ、
知勇兼ね備えた武将となるには、いささか行き過ぎた忠義が目を曇らせる、と
いやまあ人としてある意味当然の苦悩といえばそんな気もしますけどね、自分の立つべき場所、やるべきこと、なんてものは
さて題案ですが
『美髪公は盲たる忠を超え蒙を啓けるか』
とか
- 648 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/02/13(土) 01:10:17.61 ID:o1KaqT1Co
- 乙したー
愛紗がゆらゆらしとる、もっとばるんばr
・・・高すぎる理想は時として大切なはずの現実を蝕んでしまうのよね
題名案は「美髪公の戸惑い」で
- 649 :646 [sage]:2021/02/13(土) 19:53:24.51 ID:TiaDMXuM0
- スクッテミセルというか彼女の場合は「私が救ってあげなきゃ民たちがかわいそう」「私しか救える人はいない」みたいな感じかな
二郎が言ったようにこれから先大きな戦がないなら
- 650 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/02/14(日) 08:07:11.10 ID:EDY1PK720
- >>646
どもです!
>何かいいことでもあったのかい?僕が救うわけじゃないよ
うさんくさい拝屋!うさんくさい拝み屋じゃないか!
足の速い詐欺師がすきです
>>647
どもです!
>改めて考えると、恋姫の関羽ってやっぱり蜀勢の中でも難しい立ち位置なんですよねぇ
真になって、桃ちゃんが出てきてぐっとヒロイン力が低下した感はありますよね
>惇姉みたいに愚直な武人として野生の勘を働かせて、自覚のないまま本質を見抜くには頭が働きすぎるし、
>かと言って頭脳働きするにはメイン軍師二人が有能すぎ、
>知勇兼ね備えた武将となるには、いささか行き過ぎた忠義が目を曇らせる、と
スペックは高いのにそれを活かせてない感・・・
>『美髪公は盲たる忠を超え蒙を啓けるか』
啓蒙はいいですね。ちょっとキープ
>>648
ばるんばるん!
>・・・高すぎる理想は時として大切なはずの現実を蝕んでしまうのよね
現実に対応する方便なんですよ、理想って
>>649
>二郎が言ったようにこれから先大きな戦がないなら
ありまぁす!(先行入力)
ダイス判定はほぼ終了しました
後は筆の滑りだけやなあ
- 651 :青ペン [sage]:2021/02/16(火) 08:32:17.68 ID:FrzscDFZo
- >>645
更新乙ーい。
んー。
対比的な表現で重ねてみたくなったのよね。
とゆーわけで
『武神と凡人〜理想と現実』
な感じでどないや!?
- 652 :赤ペン [sage saga]:2021/02/16(火) 15:18:23.30 ID:9mHsezzZ0
- 乙でしたー
>>640
>>斗詩の、バランス的にありえないほどの高スペックを考えれば匈奴防衛で南皮に配置せんといかん。 【バランス的にあり得ないほどの高スペック】って何ぞ?ゲームバランス?
○斗詩の、バランス型且つありえないほどの高スペックを考えれば匈奴防衛で南皮に配置せんといかん。 もしくは【まさに万能型の見本のような高スペック】とかどうでしょう
>>642
>>そして、かあ、と頬に血が昇るのを感じる。 慣用句で【血が上る】のは頭が基本かな…ただその場合怒りっぽいけど
○そして、かあ、と頬が紅潮するのを感じる。 むしろ【頬が熱くなるのを】、【頬が赤くなるのを】の方が良いかな?
>>643
>>汁物と付け合せをいかにも美味しそうに食べる 間違いと言うほどではないですが
○汁物と付け合わせをいかにも美味しそうに食べる こちらの方が一般的なようです
>>ずず、と汁をすする紀霊が、ん?とばかりに応える。 【とばかりに】は《言ってないけど言っているように》みたいな意味なので
○ずず、と汁をすする紀霊が、ん?と目を向け応える。 もしくは【心外だとばかりに】とか?《殺してやると言わんばかりに睨みつける》(殺してやるとは実際には言っていない)のように使いましょう
>>そこには劉備のようなカリスマも、 本来カリスマって何かを成し遂げた人が出すもので何も成し遂げてない場合どっちかっていうと詐欺師のそれに近いような
○そこには劉備のような人を惹き付ける魅力も、 一応魅力92あるから魅力が無いわけじゃないし≪二級フラグ建築士≫も持ってる…けど問答無用で人を魅了する程じゃないんだよなあ(劉備のように傾世元禳も持ってないし)はメタにもほどがあるか
>>644
>>いあ、ほんと華琳が欲しがるのもなんとなく分かるわー」 いあ!いあ!クトゥグア!ふんぐるい!
○いや、ほんと華琳が欲しがるのもなんとなく分かるわー」 話し言葉だから気にするほどでもないですが、もしくは【いやぁ、】とか?
>>笑う紀霊になんと言ってやろうかと関羽は思いを馳せる。 【思いを馳せる】は遠くにいる人のことを考えるときに使う慣用句ですね(精神的に距離がある?まあ否定はしませんが
○笑う紀霊になんと言ってやろうかと関羽は思案する。 【思索に耽る】だと没頭しすぎな感じもするし【思考を巡らせる】だと結論が決まってる場面だと違う気がするしこれでどうでしょう
>>だから、さと苦笑する。 この【、】には重みがあるなあ【だからさ、と】だと軽い
○だから、さ……と苦笑する。 むしろ【だから……さ、と】の方が良いかしら?
>>ばか。 この言葉に込められた、秘められた想いは妄想するだけで尊いご飯三杯はいける
>>美味さ、安さ、早さのバランスが高いレベルで結実している この言葉の違和感に気付けば関羽が一刀に報告して和解()ルートが?
弱者救済はいいんだけどね、問題は【私と一緒にいれば皆を幸せにしてあげる】が周りに伝播して【劉備しかこの乱世を収められる人はいない=他の人が治めてる民は不幸だ】みたいになることで
でもよく考えてみたら劉備の弱者救済って優秀な前任者が貯めてた備蓄を振舞って税金下げて。っていう典型的な【魚をあげる】方式だったか、多少は農徳新書も使って……前任者が使ってないわけないから劉備(一刀)の施策した【魚の取り方を教えた】方式って何かあったかな?
- 653 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/02/16(火) 21:33:36.52 ID:fZdflJYR0
- >>651
どもです!
どもです!
いつも感想ありがとうございます。
>『武神と凡人〜理想と現実』
素敵!
ただ、この時期の関羽はまだ武神ではないのでどうしようかなってところでほんとうに勿体ないので珍しく(多分初)リテイクオナシャス
これいけそうなのよ、惜しいのよ
でも関羽はまだ武神じゃないし、武神になったらダイスロールやり直さないといけないのよ
>>652
赤ペン先生いつもありがとうございますー!
>ばか。 この言葉に込められた、秘められた想いは妄想するだけで尊いご飯三杯はいける
これはね。これだけはね。どうしてもやりたかった案件でございました。
七乃さんの思いというのは中々ね、出せないので。かつ作中最強キャラの一角なので。
>弱者救済はいいんだけどね、問題は【私と一緒にいれば皆を幸せにしてあげる】が周りに伝播して【劉備しかこの乱世を収められる人はいない=他の人が治めてる民は不幸だ】みたいになることで
うむ(満足そうな顔)
>でもよく考えてみたら劉備の弱者救済って優秀な前任者が貯めてた備蓄を振舞って税金下げて。っていう典型的な【魚をあげる】方式だったか
人は成功体験を無視できないのです、とだけ
- 654 :青ペン [sage]:2021/02/17(水) 22:16:31.22 ID:eLdpmlfqo
- >>653
しかたにゃいにゃあ
『武人と凡人〜理想と現実』でどないや!?
- 655 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/02/18(木) 20:26:19.69 ID:i0brLQaa0
- >>654
やったぜ!
前半と後半がどっちも秀逸!
どっちか使いたい!そんときの気分!
前半かなあ。。。
頑張るぞいっと。
- 656 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/02/18(木) 21:28:20.71 ID:i0brLQaa0
- さて、反董卓連合。その一連の軍事行動を経て袁家内で最も声望が高まったのは郭嘉である。当主たる袁紹を補佐し、最上の戦果を挙げたのだからして。
本来……と言うかその役割には沮授が充てられるというのが大方の予想であった。
袁家を牛耳る立場にある紀霊の義兄弟。そして「あの」不敗の田豊の秘蔵っ子なのだ。当然参軍するのは沮授であろうと思われていたのだ。
だが参軍したのは郭嘉。
いや、北方、匈奴への備えを考えれば沮授が南皮にあって備えるというのは実に妥当ではあったのだが、それは後知恵というものである。
「まあ、ねーちゃんと師匠の相手を稟ちゃんさんにさせるのも酷だろうよ」
どこかの自称凡人の言である。
そんな事情もあったのかもしれない。
ともかく、郭嘉は見事にやり遂げて見せたのだ。もっとも、彼女は諸侯軍の誅滅が果たせなかったことが若干心残りだったようであるが。
そして、その郭嘉は現在。
親友たちと歓談していた。
「しかし、まさか稟がなあ。よくぞまあ、鼻血を吹かなかったものだ」
趙雲は感慨深げに頷く。いや、実際心配していたのだ。いざ、ことに及ぶ段において、だ。
「そですねー。少なくとも二郎さんは血の海の中で欲情するような性癖はないようですし〜」
程立もうんうん、とばかりに頷く。
「ふ、二人とも!私をなんだと思っているのですか!」
さしもの郭嘉も声を荒げる。が。
「などと説得力に欠けることを言っており」
「稟ちゃんは可愛いですね〜」
その無垢なる怒りはどこにも届かず、いいようにからかわれていた。
ひとしきりそのようなやりとりを終えた後。
「……で、実際、よくもまあ乗り切ったものだと思うのだが」
興味津々といった風に趙雲が尋ねる。
む、と口ごもる郭嘉。そして、ぽつり、と。
「その、二郎殿が、ですね。
あまりに痛々しくて。その、なんとかお慰めしたいと。その一心でしたので……」
見ていられなかった、と漏らす郭嘉を流石に茶化すことは出来ない。
なんとなれば、彼の傷心については彼女らにしても、心を揺らしていたのだからして。
「ですから、その。
あまり、常のようにその行為を……あ、あの。あのような行為。
はしたなくも甘美でそれでいて苦痛すら悦びに変換されるそのような行為。荒々しくも優しい二郎殿。そして……!」
- 657 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/02/18(木) 21:28:47.43 ID:i0brLQaa0
- ぷぴ。
破裂音、一つ。
「はいはいー。稟ちゃん、とんとんしましょうねー。とんとーん」
吹き出す鮮血に驚くこともなく対応する二人。
「うう、すみません……」
「それは言わない約束でしょう〜」
その様子にけらけらと趙雲は笑う。
いや、いつもどおりだな、と。そして三人揃って袁家に仕えることができてよかったと心底思う。
知り合い同士で殺しあうというのはまあ、端的に言って好みではないからして。
ありえた未来ではあったのだ。幸運にもそうはならなかったが。
「しかしなんだな。これから先はどうするのだ。主を好きすぎて思考が焼きつく状況なぞ中々なかろう」
む、と郭嘉は唸る。確かにそうだ。勢い――と断じるのは甚だ不本意ではあるが――で身体を重ねたことはいい。望んでいたことだから。だが、そのような突発的な場合なぞこれから幾度あるのだろうか。
まったくもって厄介な体質である。
「そこはですね。風に腹案があるのですよ〜」
くふ、と含み笑いをする程立。
「ほほう。長年の懸案事項であった稟の特殊体質が解決されるというのか」
感嘆する趙雲。その声に邪気がないから郭嘉は文句も言えない。
「……星の言い様はあまりといえばあまりですが、風。どういうことでしょうか」
くふふ、と笑みを漏らし。びし、と指を郭嘉に突き付ける。
「謎は大体解けたのですよ。結局稟ちゃんはあれこれ考えすぎなのですね〜。
稟ちゃんはとってもお利口さんだからこその不思議体質と申しましょうか〜」
「つまり、どういうことなのだ?」
問う趙雲の言葉ににまり、と程立は笑う。
「あれやこれやを考えることのできる状態になければいいのですよ〜」
「そうは言いますが、具体的には?」
郭嘉の問いに、くふ、と笑う。
「思考能力を奪う魔法の薬があります〜」
程立がじゃじゃーんとばかりに取り出したのは……。
「酒瓶を取り出して、何を言うのですか!」
「おお、見事な突っ込みなのですよ」
程立が取り出したのは酒瓶。それも火酒、だ。袁家内で幾度も試作を重ね、そのまま飲むと、喉を焼くようなそれはまさに火酒。つまり蒸留酒、という奴である。
それを見て趙雲がなるほど、と頷く。
「ああ、なるほどな。酔っぱらってしまえばあれこれ妄想する余裕もなくなるということか」
「流石は星ちゃん。その通りなのですよ〜」
「ちょっと待ってください色々おかしいしひどくはありませんか?」
とは言うものの、他に妙案なぞなく。
「……釈然としません」
だが、普段クールで鉄壁でセクハラの欠片も許してくれそうにない郭嘉が前後不覚になり、それをお持ち帰りしつつ美味しくいただいてしまうという極めて限定されたシチュエーション。
――大好評であったようである。
- 658 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/02/18(木) 21:30:01.75 ID:i0brLQaa0
- 本日ここまですー感想とかくだしあー
タイトル案はいつも大変。
今回はなんだろうなあ
火酒
かな
火酒を活用してくれたら嬉しいですのでオナシャス
- 659 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/02/18(木) 22:17:02.07 ID:i0brLQaa0
- あと、色っぽい案件については基本的にカットということです。
必要なことは見せた。これ以上は弥山。
そういうことでひとつよろしくお願いします。
お察しください。
あっちにもアップはしないのでご安心ください。
- 660 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/02/19(金) 17:42:07.73 ID:DQ/uuxT70
- むしろあっちにアップするべきか。
- 661 :赤ペン [sage saga]:2021/02/20(土) 16:23:26.48 ID:Kz9nW6UD0
- 乙でしたー
>>656
>>いや、北方、匈奴への備えを考えれば沮授が南皮にあって備えるというのは 北方と匈奴ってほぼ=で繋げていいよね?もしくは北方の匈奴みたいな
○いや、北方――匈奴への備えを考えれば沮授が南皮にて睨みを利かせるというのは 【、】を使うと北方(民族)と匈奴の2種類への備えに読めるので
>>どこかの自称凡人の言である。 間違いではないです
○どこぞの自称凡人の言である。 分かっててぼやかす場合はこっちの方が自然かな?
>>郭嘉は見事にやり遂げて見せたのだ。 【〜して見せた】は実際に見せる場合なら使うのかな?
○郭嘉は見事にやり遂げてみせたのだ。 鮮やかな手並みを強調するなら【やり遂げて魅せたのだ。】とかもいいかもですね
>>程立もうんうん、とばかりに頷く。 頷く時点で【ばかりに】じゃなくてそのものずばりよね
○程立もその通り、とばかりに頷く。 もしくは【うんうん、と同意するように頷く。】とかどうでしょう
>>657
>>主を好きすぎて思考が焼きつく状況なぞ中々なかろう」 【焼き付く】って言うと壊れる方向なのにこの子の場合逆にその方が良い状態があるって言うのがw
○主を好きすぎて思考が”飛ぶ”状況なぞ中々なかろう」 いわゆるヒューズが飛んだおかげで逆に鼻血吹き出しスイッチが動かない。的な?
>>だが、普段クールで鉄壁でセクハラの欠片も許してくれそうにない郭嘉が前後不覚になり、それをお持ち帰りしつつ美味しくいただいてしまうという極めて限定されたシチュエーション。 ええっ!普段は上司を馬鹿にしてるエリート部下をお酒で前後不覚にしてお持ち帰り、快楽堕ちさせて「これをばらされたくなければ次呼ばれたらすぐ来いよ」プレイをするだって?
○だが、普段は冷静沈着の鉄壁で殊色事なぞ話題すら許してくれそうにない郭嘉が前後不覚になり、それをお持ち帰りしつつ美味しくいただいてしまうという極めて限定された睦言の合図。 【シチュエーション】は場面とか状況とか言い換えられるけどここはあえてお互いに分かったうえで行う…つまりお酒の飲める場所に誘うだけでゴールが決まった寸劇なのだろうさ(実際本当にお酒でべろべろになったとしたら二郎が弱みに付け込むとは思えないし
>>望んでいたことだから。 聞きましたw?望んでやったこと、じゃなくて望んでいた、って恋でも愛でもなく同情と打算で云々言っといてこれですよ
火酒で(顔周りの)熱冷ましと(二郎との逢瀬の)火付けを同時に行う…なんという無駄のない完璧な理論そしてお酒によって記憶が飛ぶ(と言うことになってる)から思いっきり甘えたりわがまま言ったりしてそう…あと噛み跡とか付けてそう
ノクターンに悪い上司にお持ち帰りされてたっぷりと鳴かされた翌日勝手に有給申請が通っていて数日かけてじっくりと開発されるクールむっつりエリートの話が投下されるだって?
- 662 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/02/20(土) 20:49:35.52 ID:Xc2D2rVJ0
- >>661
赤ペン先生いつもありがとうございますー!
そしてご指摘で気付いたけど稟ちゃんさん、これべた惚れですね。
もちっとクールということだと思ってたのですが。
これはいけません。
※いけなくはない
>火酒で(顔周りの)熱冷ましと(二郎との逢瀬の)火付けを同時に行う…なんという無駄のない完璧な理論そしてお酒によって記憶が飛ぶ(と言うことになってる)から思いっきり甘えたりわがまま言ったりしてそう…あと噛み跡とか付けてそう
ヨシ!ちょっと久々書こうかなと創作意欲に火酒です
>ノクターンに悪い上司にお持ち帰りされてたっぷりと鳴かされた翌日勝手に有給申請が通っていて数日かけてじっくりと開発されるクールむっつりエリートの話が投下されるだって?
悪じゃのう・・・w
ちょっとむっくりと来ました
きてますきてます。やりたいなあ。ちょっくら考えます。
- 663 :青ペン [sage]:2021/02/21(日) 02:42:26.50 ID:fpDxiudNo
- >>658
ほむ?
思考を止めるは炎の酒
でいってみるぅ?
- 664 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/02/21(日) 05:59:40.52 ID:QHd3saAi0
- >>663
ありがとうございますー!
ちょっといじるかもですがこれは有り難く頂きます!
- 665 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/02/21(日) 23:20:10.33 ID:QHd3saAi0
- 「まずは一献、どぞ〜」
湯につかりながら程立が酒器に酒を注ぐ。
ふむ、とばかりに杯を干した郭嘉は思わずむせる。
「これは、風!これはなんですか!」
「おやおや〜稟ちゃんは飲んだことがなかったですっけ?
火酒、というやつですよ。
二郎さんが現代に再現した神話の御神酒。
酒精に火の気を与えて燃える酒となす。
実際に火が付くのですし〜。
当然、神ならぬ人もその火に侵されます〜」
くすくす、と笑う程立の言に納得する郭嘉である。
確かに喉を通ったのは炎。か、と燃え上がるがごとく血流は沸き立つ。
「まあ、ゆっくりと呑むがいいと思うぞ」
ニヤリ、と笑うのは趙雲。
これ見よがしにごくり、と火酒を飲み干して大きく息を吐く。
その吐息は酒精の主張が大きく、常の郭嘉ならば眉をひそめただろう。
だがしかし、頬を上気させた郭嘉は再び火酒に挑む。
ごくり、と飲み干すとそこから炎。滴る液体は熱をもたらす。内臓を焼き尽くしそうな熱量に目を白黒させる。
ほ、と漏らした息から火が付きそうだ。
ぬるめの湯がそれを助長する。かぁ、と血流に火が入ったようだ。
鼓動ひとつ。またひとつ。
どくり、と動く血流ごとに身体が火照っていく。熱くなっていく。
「湯とは火と水の相克。そして火酒も同様。水でありながら火を内包する大地の営み。
理性を溶かす炎の液体。
つまり稟ちゃんの理性はこれより以降仕事をしないということですね〜」
「うむ、予想以上に酔いが回ったようで何よりだな。
…これでどうなるか、分からないのだがね」
「ま、なんとかなるでしょ〜。
本番はこれからなのですし〜」
◆◆◆
- 666 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/02/21(日) 23:20:40.10 ID:QHd3saAi0
- どさり、衝撃一つ。
そして揺れる世界は彩りに薄い。
いささかばかりに酒精を取り過ぎたか。
「水を、お願いできますか」
真横にある人影。声をかけたが。
「いいぜ。任せろ」
くい、と水差しから液体を含み、注ぎ込む。
常ならばそんなこと許しはしない。
だが、ここに例外が存在する。
「二郎殿。いけません。いけません。
駄目、駄目なのです」
注ぎ込まれたのは火酒。
世界は揺れ、今自分がどこにいるかも定かではない。
確かなのは唇を合わせた男の身体のみ。
ぎゅ、と抱きしめ、熱い炎を飲み干す。
喉を焼き、五臓六腑に火を付ける。目から炎、口からは煉獄。
そして至る思考は支離滅裂。
だから、嬉しい。
ここまでしてくれたのか、と思う。
ここまでさせてしまったのか、と思う。
合わせた唇からは悦楽の波が伝わり、自分の身体が女なのだと痛感する。
それが、嬉しい。好いた男が寄せる情欲が、嬉しい。
「ください」
溢れた思い。
前戯や口説きはもういらない。
今はただひたすらに蹂躙してほしい。
だから、達した。
一突きごとに達した。
尖りを突き込まれて、達した。
絶叫した。してない。わからない。
既にそれは夢うつつ。
愛しい男の身体を抱きしめたようでもあり、ただなすすべもなくされるがままだったようでもあり。
ただ、達していたのは確かなこと。
口を開ければ注ぎ込まれる炎。
その痛みに叫んだ、ような気がした。
現かまことか。
それすら混迷。いや。
確かなのは、男がいること。
惚れた男がいること。
愛しい男がいること。
男と肌を合わせているということ。
こちらの体温が高い。なのに熱さが押し寄せてくる。
絶頂ひとつ。
肺腑からの叫びを漏らした。叫んだ。
我を喪う。
それは、とてもとても気持ちがいいこと。
だから、日が昇り、覚醒したとき。
床にはひとり。
そして、郭嘉は初めて喪失と寂寥を知って、その涙で渇きを潤すのであった。
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