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真・恋姫無双【凡将伝Re】4
- 657 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2021/02/18(木) 21:28:47.43 ID:i0brLQaa0
- ぷぴ。
破裂音、一つ。
「はいはいー。稟ちゃん、とんとんしましょうねー。とんとーん」
吹き出す鮮血に驚くこともなく対応する二人。
「うう、すみません……」
「それは言わない約束でしょう〜」
その様子にけらけらと趙雲は笑う。
いや、いつもどおりだな、と。そして三人揃って袁家に仕えることができてよかったと心底思う。
知り合い同士で殺しあうというのはまあ、端的に言って好みではないからして。
ありえた未来ではあったのだ。幸運にもそうはならなかったが。
「しかしなんだな。これから先はどうするのだ。主を好きすぎて思考が焼きつく状況なぞ中々なかろう」
む、と郭嘉は唸る。確かにそうだ。勢い――と断じるのは甚だ不本意ではあるが――で身体を重ねたことはいい。望んでいたことだから。だが、そのような突発的な場合なぞこれから幾度あるのだろうか。
まったくもって厄介な体質である。
「そこはですね。風に腹案があるのですよ〜」
くふ、と含み笑いをする程立。
「ほほう。長年の懸案事項であった稟の特殊体質が解決されるというのか」
感嘆する趙雲。その声に邪気がないから郭嘉は文句も言えない。
「……星の言い様はあまりといえばあまりですが、風。どういうことでしょうか」
くふふ、と笑みを漏らし。びし、と指を郭嘉に突き付ける。
「謎は大体解けたのですよ。結局稟ちゃんはあれこれ考えすぎなのですね〜。
稟ちゃんはとってもお利口さんだからこその不思議体質と申しましょうか〜」
「つまり、どういうことなのだ?」
問う趙雲の言葉ににまり、と程立は笑う。
「あれやこれやを考えることのできる状態になければいいのですよ〜」
「そうは言いますが、具体的には?」
郭嘉の問いに、くふ、と笑う。
「思考能力を奪う魔法の薬があります〜」
程立がじゃじゃーんとばかりに取り出したのは……。
「酒瓶を取り出して、何を言うのですか!」
「おお、見事な突っ込みなのですよ」
程立が取り出したのは酒瓶。それも火酒、だ。袁家内で幾度も試作を重ね、そのまま飲むと、喉を焼くようなそれはまさに火酒。つまり蒸留酒、という奴である。
それを見て趙雲がなるほど、と頷く。
「ああ、なるほどな。酔っぱらってしまえばあれこれ妄想する余裕もなくなるということか」
「流石は星ちゃん。その通りなのですよ〜」
「ちょっと待ってください色々おかしいしひどくはありませんか?」
とは言うものの、他に妙案なぞなく。
「……釈然としません」
だが、普段クールで鉄壁でセクハラの欠片も許してくれそうにない郭嘉が前後不覚になり、それをお持ち帰りしつつ美味しくいただいてしまうという極めて限定されたシチュエーション。
――大好評であったようである。
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