少年エルフ「人間の娘を育てたら魔王を倒すことになりました」

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225 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/07/29(土) 17:00:51.40 ID:emqiaFku0
○倉庫街

シュルルル

複座式魔導鎧の足に何かが巻き付いて引っ張ってきた。

ガシャン! ズルルルルル

複座式魔導鎧(エルフ・ホビット子)「「うわあああああ」」

ザッバーン

複座式魔導鎧は何かの力で水路に引きずり込まれてしまった。

魔導鎧(猫娘)「新手!?」

魔導鎧(娘)「エルフ! ホビット!」

魔導鎧(犬娘)「まて娘君、魔導鎧は水中では動かせん」

魔導鎧(娘)「だったら」
226 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/07/29(土) 17:01:54.61 ID:emqiaFku0
バシュッ

娘は魔導鎧を脱ぎ捨てた。

娘「エルフーッ!」

ザバーン

娘は少年エルフ達を追って水路へ飛び込んだ。

227 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/07/29(土) 17:02:38.41 ID:emqiaFku0
※つづく
228 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/30(日) 08:17:40.88 ID:p5d1oa3So

石<ガスッ

娘「ぐはっ!」プカー
229 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/31(月) 18:46:01.38 ID:zgzOmFIoo
乙!
230 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/05(土) 22:10:02.40 ID:eUABHAeJ0
#18 スネークスネーク
231 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/05(土) 22:12:32.44 ID:eUABHAeJ0
○帝都劇場

団長「団員がさらわれた!? そんなバカな!」

猫娘「犬が今探してるけど、早く応援を」

団長「ダメだ、全員待機。 犬娘も呼び戻すんだ」

\\ええ!?//

第七王女「なぜじゃ!? 早く助けにいかねば」

団長「こんなことは本来ありえないんだ……、いいか全員待機だぞ」

バタン

団長は自室に戻ってしまった。

男子「何がどうなってるんだ?」

娘友「何かウラがありそうね」
232 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/05(土) 22:13:38.02 ID:eUABHAeJ0
第七王女「とはいってもこのまま待つのは出来んのじゃ」

男子「しかし全員待機って」

第七王女「うむ、現場で待機するのじゃ」

娘友「じゃあアタシは団長さんを探るから」

第七王女「うむ、頼んだのじゃ」

男子「じゃあ俺も……」

第七王女「男子は残るのじゃ、友と一緒に団長に対応しておくれ」

男子「むぅ、わかった」

第七王女「猫娘よ、案内を」

猫娘「いいけど、魔導鎧なしでついてこれる?」

第七王女「むろんじゃ、のう白竜」

白竜(人型)「んー仕方ないわね」
233 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/05(土) 22:15:15.15 ID:eUABHAeJ0
○???

*「……アザは見つかりません」

???「……よい、直に問いただす」

少年エルフ「……うん?」

教祖「お目覚めですか皇子」

少年エルフ「教祖さん? ……うわぁ!? なにこれ?」

ジャラジャラ

少年エルフはパンツ一丁で鎖で壁に両手をつながれている。

教祖「少々我慢していただけますか? 確認したいことがございますので」

ホビット子「エルフ!」

少年エルフ「ホビット子さん!?」

ホビット子は信者に掴まれている。
234 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/05(土) 22:16:52.57 ID:eUABHAeJ0
教祖「ご安心を、こうみえてもフェミニストなので彼女にはまだ何もしておりませんよ」

ホビット子「やめなさい教祖、こんなことしてるなんて団長が知ったら」

教祖「お静かにお願いします」

ホビット子「もがっ」

ホビット子は信者に口をふさがれた。

少年エルフ「教祖さん……貴方が僕たちを水路に」

教祖「まぁ細かいことはいいじゃありませんか皇子」

少年エルフ「……何で僕をオウジって呼ぶの?」

教祖「ほう…… もっと聡明な方と思ってましたが。 念のために確認しましょう」

ホビット子「……」

少年エルフ「?」

教祖「貴方が皇帝の弟君、第二皇子ですね」

少年エルフ「へ?」
235 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/05(土) 22:18:44.95 ID:eUABHAeJ0
○帝都劇場・団長の部屋の前

\協定違反だぞ……何ィ!/

団長の部屋からは怒声が聞こえる。

\団員には手を出さないはずだろう!/

娘友「どうやら電話で話してるみたいね」

\何を勝手な……、上に報告させてもらうからな/

男子「一体誰と?」

\何!? 本気か/

娘友「どうかしら……」

\寄せ集めの分際で何が出来る…… くそ!/

ガチャン

娘友「決裂したみたいね」
236 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/05(土) 22:21:36.22 ID:eUABHAeJ0
〇教団本部・地下

教祖「ビジョンで判っています、第二皇子はホビット族の先祖返りであると……ゆえに皇帝からその存在を抹消された」

少年エルフ「え? え!?」

教祖「なるほど歌劇団に所属しただけに演技はお手の物と見える」

少年エルフ「いやあの多分人違いじゃ……」

教祖「我々には大儀が必要なのです、皇帝を倒し貴方を新たな皇帝として獣人、魔族返りの世を創るのです」

少年エルフ「あの、ちょっと話がよくわからないんだけど……」

教祖「コレを見ればお判りいただけるでしょう」

少年エルフ「……(うわーこっちの話きいてない)」

パチン

照明がつくと首のない巨人の体のような物が照らされた。

少年エルフ「うわぁ!?」
237 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/05(土) 22:25:44.13 ID:eUABHAeJ0
教祖「これぞ魔王アーマー、伝説の魔王の体と魔導鎧、そして合体進化の秘法で作り上げた最高傑作……、そしてあなたの玉座です」

少年エルフ「な、なにこれ気持ち悪い!?」

教祖「協力していただけませんか? これなら宮殿を破壊しつくのも容易い」

少年エルフ「やだっ! 絶対呪われてるよコレ」

教祖「解ってしまわれたか、確かに並みの魔力では次ぐに吸い殺されます……なので貴方です。 皇族の巨大な魔力が必要です。 なに少しコレに乗って宮殿と皇帝を壊していただけたらそれで十分ですよ」

少年エルフ「……皇帝ってよく知らないけど、そんなのダメ」

教祖「ふぅむ、皇子は皇帝を恨んでおいてと思ってましたが違うようですね」

少年エルフ「恨むって……、第一僕は王子じゃないって」

教祖「仕方ありませんね、ほんの少し手荒になりますが」

教祖はローブから手を出し少年エルフの顔に向ける、しかしよく見るとそれは蛇だった。

少年エルフ「ヘビ!?」
238 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/05(土) 22:28:47.74 ID:eUABHAeJ0
教祖「生憎、頭ばかりなので」

教祖は多頭蛇人だった。

右腕蛇「シャーッ」

左腕蛇「チロチロ」

両腕の蛇は舌を出し入れしながら少年エルフに違づく。

少年エルフ「ひぃ……何を」

教祖「ご安心を傷つける事はいたしませんよ」
239 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/05(土) 22:30:15.44 ID:eUABHAeJ0
○帝都劇場・団長の部屋

団長「……バカな」

ガチャッ

娘友「失礼しゃーっす」

団長「なんだお前たち勝手に……」

娘友「夏休み人生相談室ですよー」

男子「おいおい」

娘友「で? どうういことか説明してもらえる」

団長「お前たちには、関係ない」

娘友「大ありだって娘もエルフさんも巻き込まれたのよ」

男子「そうだ、団長何かしっているのか?」

団長「……おそらくホビット君に巻き込まれたのだ」
240 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/05(土) 22:31:44.59 ID:eUABHAeJ0
○教団本部・地下

少年エルフ「ひゃははははは! やめてぇえええ」

ペロペロペロペロペロペロペロペロ……

教祖の両手の蛇が少年エルフの脇の下を舐めあげている。

教祖「ではご賛同いただけますか?」

少年エルフ「それはだめ、だめぇええええ……あははははは」

ペロペロペロペロペロペロペロペロ……

少年エルフ「お願いぃいホントにやめてぇ……」

教祖「だったらご協力していただかないと皇子」

ペロペロペロペロペロペロペロペロ……

少年エルフ「だから王子じゃないってぇえええ、ホント無理ぃいいい」
241 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/05(土) 22:33:55.44 ID:eUABHAeJ0
ペロペロペロペロペロペロペロペロ……

少年エルフ「ひぃいい、ひゃははは、ぁあああああっ!」

教祖「なかなか強情ですね(……このまま洗脳プログラムを)」

ガタン!

信者「ぎゃあ!?」

ホビット子が掴まえていた信者を投げ飛ばした。

ホビット子「もうやめろ! 教祖さん」

教祖「おや? お嬢さんヤンチャは困りますよ」

ホビット子「違う、見よ」

バサッ

ホビット子は上着を脱ぎ捨て、カツラも投げ捨てた。
242 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/05(土) 22:35:37.88 ID:eUABHAeJ0
教祖「む!?」

少年エルフ「ひょびっと……?」

ホビット子「私がお探しの第二皇子だ」

ホビット子は第二皇子だった。

教祖「その百合の形のアザ、まさしく…… まさか女装までしていたとは」

第二皇子(ホビット子)「あなたの言う通りにしよう…… だから彼は放してくれ」

教祖「なるほど、やはり聡明な方だ」

第二皇子「エルフ、すまなかった」

少年エルフ「ホビット……」

243 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/05(土) 22:36:55.20 ID:eUABHAeJ0
※つづく
244 :189 [sage]:2017/08/06(日) 01:32:25.92 ID:hUuHDPEM0
お疲れ様です。
早速、リクエストに応えて下さってありがとうございます!
この後も楽しみにしています。
245 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/06(日) 12:10:15.56 ID:ZG3fbM5Io
乙!
246 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/12(土) 23:38:41.91 ID:AfBLVpI80
#19 出撃! 魔王アーマー
247 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/12(土) 23:42:44.39 ID:AfBLVpI80
〇倉庫街

第七王女「どうじゃ、何かあったかの」

ざばっ

水路から白竜の首から上があらわれた。

白竜「何も沈んでないわよ」

犬娘「でも確かに水路に」

闇夜を飛んできた白竜は第七王女達を降ろすとそのまま水路の調査を行っていた。

白竜「水路からの地下水路に何か引きずった跡があったわ」

第七王女「それじゃな、何者かがエルフとホビットを鎧ごと引きずっていったのじゃな」

犬娘「そんなあんな重量を」

第七王女「娘も後を追って水路にはいったのじゃろうか」
248 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/12(土) 23:45:49.23 ID:AfBLVpI80
白竜「そうかも、魔力痕が何種類かあるみたい」

第七王女「そのまま水路に入っていけぬか?」

白竜「無理ー、狭すぎるわ」

第七王女「水路はどこから来ておるんじゃ」

犬娘「うーん…… おそらく旧市街からの地下水路じゃないかな」

第七王女「ふむそこに怪人の秘密基地があるということじゃな」

猫娘「かなー?」

パシャ

女兵士「うわー、ここだけ写真とったらと帝国水路のUMA発見て見出しになるね」

女兵士が娘友から借りたカメラで写真をとっている。

白竜「えーやめて、いまスッピンなんだし」

犬娘「そういう問題か?」
249 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/12(土) 23:48:17.78 ID:AfBLVpI80
〇教団地下・地下水路沿い

信者A「いよいよ出撃だと」

信者B「あーあー俺も行きたかったな、こんな雑用なんて……ん?」

地下水路にゴミを捨てに来た信者たちが愚痴る。

信者A「どうした」

信者B「なんだ? オンナが倒れているぞ」

信者A「流されてきたのか?」

信者B「まさか、それにこの服装……歌劇団の奴だ」

娘「う……」

娘は気を失っている。
250 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/12(土) 23:50:11.28 ID:AfBLVpI80
〇教団地下・少年エルフの牢屋

正体を明かした第二皇子(ホビット子)は少年エルフに説明をしている。

第二皇子「僕は現皇帝の弟、第二皇子なんだ」

少年エルフ「本当に? でも……」

第二皇子「そうは見えないでしょう、それで宮廷から逃げたんだ」

少年エルフ「逃げた……」

第二皇子「皇族は純潔、のはずだったんだけど僕が生まれたことでホビット族の血も混じってることがわかってね…… 大騒ぎ。 結局、第二皇子は死んだことにしてるんだ」

少年エルフ「魔族返りだからってそんな」

第二皇子「こうしないと暗殺されちゃうからね」

少年エルフ「暗殺って誰が」
251 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/12(土) 23:51:55.51 ID:AfBLVpI80
第二皇子「皇族の中の誰かかな? それで女装までして劇場にもぐりこんで……女装はやっぱ変だったかな? 軽蔑する?」

少年エルフ「それはないです」

第二皇子「本当? エルフに嫌われなくてよかった」ニコ

少年エルフ「あ、はい……(先月同じことしてたとは言えない)」

第二皇子「実は怪人退治も魔導鎧も僕の発案なんだ」

少年エルフ「え?」

第二皇子「劇場スポンサーは僕の支援者でもあってね。 ちょっとわがままを聞いてもらったんだ」

少年エルフ「どうして怪人退治を?」

第二皇子「にぃさまに……、皇帝に認めてもらいたかったからかな、異種族でも帝国の役に立つってことを」

少年エルフ「お兄さんに……、じゃあなぜ教祖さんたちに協力するの?」

第二皇子「……」
252 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/12(土) 23:53:07.78 ID:AfBLVpI80
少年エルフ「お兄さん嫌いになったの」

第二皇子「ううん、でもほら仕方なかったし」

少年エルフ「う……(僕のせいだ)」

第二皇子「大丈夫うまくやるよ…… 宮廷を破壊なんてさせないから」ボソボソ

信者「そろそろ時間です」

第二皇子「わかった、いこう」

少年エルフ「ホビット……」

第二皇子「大丈夫、また一緒に舞台をやろう」
253 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/12(土) 23:54:32.70 ID:AfBLVpI80
〇教団地下・魔王アーマー格納庫

\準備いそげ/

カンカンカン

教祖「さぁ皇子、こちらです」

教祖は第二皇子を魔導アーマーの首のあたりに案内した。

第二皇子「……ここ座ればいいのか?」

教祖「はい」

魔王アーマーに頭は無く、首のところに魔導鎧の内装が埋め込まれている。

第二皇子「これは魔導鎧と同じ……」
254 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/12(土) 23:55:24.55 ID:AfBLVpI80
教祖「ええ……、使い慣れた物の方がよいかと思い、急遽組み込みました」

第二皇子「そうか」

ガチャ

第二皇子は操縦席に座った。

第二皇子「……(これなら操縦できる)」

教祖「では閉めますよ」

ゴゴゴゴ…… ガチャン

上から巨大で禍々しい兜が下りてきて操縦席を覆った。
255 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/12(土) 23:56:11.90 ID:AfBLVpI80
〇魔王アーマー・頭部操縦席

\魔力量クリア/ \安全装置解除/

第二皇子「……今だ、起動!」

ガチン

第二皇子「なんだ? 動かない!?」

シュルル

第二皇子「何だコレは!?」

操縦席から何本もの蛇が生えてきて第二皇子に絡まる。

通信(教祖)「ただ安全帯ですよ、かなり揺れますので」

第二皇子「これでは操縦ができない…… ハッ まさか複座まで」
256 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/12(土) 23:57:24.57 ID:AfBLVpI80
〇魔王アーマー・腹部操縦席

教祖「そうです、操縦はわたくしがやりますよ。 皇子は魔力だけ供給していただけたら」

通信(第二皇子)「おのれ騙したのか ぐむ……」

教祖「騙すなんて、皇子は旗印として動力源としてとってもとっても大事ですから操縦は我々にお任せください」

ゴゴォン

魔王アーマーが立ち上がる。

教祖「行きますよ革命です、第二皇子の新しい御代を創るのです」

\ワアアアアア/

無数の怪人と共に魔導アーマーが地上へ動き出す。
257 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/12(土) 23:59:08.32 ID:AfBLVpI80
〇教団・修行部屋

バシャン

娘「う…… ゲホゲホ」

信者A「起きたかベッピンさんよ」

娘は目を開けた。

ガシャン

両手は鎖で壁につながれている。

娘「その服装……なるほど、教団が黒幕だったのね」

信者B「お前歌劇団の奴だな、どうやって入ってきた? 仲間は?」

娘「仲間? 一人できたのよ」

信者A「面倒だ体にきいちまおう」

\うへへへ/

信者たちが娘ににじり寄る。
258 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/13(日) 00:00:14.36 ID:xAlW8+Ji0
娘「警告するけど、近寄らない方がいいわよ」

信者A「いいねぇこんな状況でも強気とか」

信者B「うへへへ」

娘「警告はしたわよ…… ハァッ」

バリバリバリバリバリッ

娘から電撃が迸り信者たちが感電する。

\\がっぎゃっぎゃっぎゃっぎゃっぎゃっああっ!!//
259 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/13(日) 00:01:29.59 ID:xAlW8+Ji0
〇数分後

ドサッ

信者A「」ジュ―

信者B「」ジュ―

娘「かば焼きくさいわね、貴方たち」

パチパチパチ

神官「いやぁお見事、詠唱無しでその威力とは」

神官が奥から現れ……。

バリバリバリバリバリッ

神官「ギャアアアアアアアアア」

床の水たまりを伝って神官も感電した。
260 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/13(日) 00:03:17.70 ID:xAlW8+Ji0
娘「神官アンタ、やっぱりグルだったのね」ゴゴゴゴゴゴ

神官「まってください、違いますよ今回のは教祖が勝手にやったことで私は関係ないですよ」

バリバリバリバリバリッ

神官「アババババババ」

娘「ウソくさいわよ、本当の事いいなさい」

神官「すいません、実はちょっとは何かしてるかなー? くらいはわかってました」

娘「あっそう、とにかくコレを外しなさい、あとエルフの居場所もわかるでしょ」

神官「わかりますよ、顔合わした途端に電撃は勘弁してくださいよ」
261 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/13(日) 00:05:21.91 ID:xAlW8+Ji0
カチャカチャ

娘「ふーん、あいつらが私に何かするまで見てる気だったの?」

神官「……やだなぁ娘さん寝たふりしてたなんて趣味悪いですよ」

娘「アンタが隠れてたとこも射程内だったのよ」

神官「ハハハ、あれはスキをみて助けようと……ハハハ」ダラダラダラ

怒涛の冷や汗が神官の額を流れおちる。

娘「まあいいわ、早くエルフの所へ」

神官「はーい」

ぐに

神官は黒焦げの信者を踏みつけてしまった。

神官「あーあ、この方たち黒焦げですよ」
262 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/13(日) 00:06:18.09 ID:xAlW8+Ji0
娘「ヘビ教の人でしょ、そのうち脱皮とかするんじゃないの」

神官「脱皮したからって全部チャラになりませんよ」

娘「いいのよ、縛られてる女子をどうこうしようって性根が気に入らないわ。 文句ある?」

神官「アリマセン」

娘「この分じゃもしかしてエルフも……」ゴゴゴゴゴゴゴ

バチバチバチ

神官「うわぁ、漏電してますよ。 どんな守護精霊ですか電気うなぎですか」

娘「知らないわよ」
263 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/13(日) 00:07:37.35 ID:xAlW8+Ji0
〇少年エルフの牢屋

タッタッタッ

神官「ここです」

娘と神官があらわれた。

娘「エルフ」

少年エルフ「娘、神官さんも」

娘「あぁよかった無事ね、怪我ない?変な事されなかった」

少年エルフ「だいじょ…う……ぶだよ」

娘「さ・れ・た・の・ね」ズゴゴゴゴ

神官「うわぁ」

娘「とりあえずこの施設を灰燼にしてやった奴を見つけ出して生まれた事を後k」ブツブツ

神官「……(恐ろしい程の魔力の高まりが)」
264 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/13(日) 00:09:13.17 ID:xAlW8+Ji0
少年エルフ「まって娘、僕は大丈夫だから、それよりホビットが」

娘「そういえばホビットは? 一緒じゃないの」

少年エルフ「実は……」


〇帝都歌劇・団長の部屋

団長「なにぃ!? 巨大怪人だと」

電話「そうです宮殿にむかって うわああ……ツーツー」

ガチャン

団長「くそっ 本当にやりやがった」

男子「どうなっているんだ」

団長「いままでのパフォーマンスとは違う、本当に革命を起こすきだ」

男子「革命!?」

娘友「パフォーマンス?」

団長「とにかく全員出撃準備を」

娘友「実は既に出撃してたり」

団長「なにぃ!?」
265 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/13(日) 00:10:41.40 ID:xAlW8+Ji0
〇帝都・旧市街

ズシーン ズシーン

無数の怪人と魔王アーマーが帝国軍を蹴散らしながら宮殿へ進撃していく。


〇魔王アーマー内部

第二皇子「ぐぅ……ううう(魔力が無理やり)」

\ピピッ 出力低下 出力低下/

教祖「ふむ……外部入力を試しますか」

教祖は周囲の建物を破壊するように怪人たちに指示をだした。



ドカーン ガシャアン

\キャー/ \わー/
266 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/13(日) 00:11:55.07 ID:xAlW8+Ji0


\ピピッ 怨嗟入力……変換…… 出力安定/

教祖「ギリギリですね、もっと過密部にいかねば」

第二皇子「や……め……」

教祖「皇子、もう少々お待ちくださいね直に宮殿に向かいますので(皇子は宮殿まで保てばよい)」

第二皇子「く……う……(にぃさま……エルフ……)」

267 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/13(日) 00:12:22.42 ID:xAlW8+Ji0
※つづく
268 :189 [sage]:2017/08/13(日) 00:19:50.32 ID:bp7yDaKS0
お疲れ様です。楽しく拝読致しています。
もし、この後の展開で可能ならば、娘が教祖に捕まってくすぐられる描写を読んでみたいです。娘はチートですので難しいとは思いますが、何卒宜しくお願い致します。
この後の展開も楽しみにしています。ご無理なさらない様にお気を付け下さい。
269 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/17(木) 18:32:22.69 ID:gYa89zcko
乙!
270 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/19(土) 11:37:03.49 ID:U6W57dc70
#20 宮殿前広場の決戦
271 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/19(土) 11:38:49.56 ID:U6W57dc70
〇宮殿前広場

レポーター「ご覧ください、熊、鹿、トカゲ、昆虫など怪人を引き連れて巨人が宮殿に向かって侵攻していきます」

\撃てーッ/

レポーター「ついに帝国軍の攻撃がはじまりました」

シュババ…… バシンバシン

帝国兵の魔法、魔導兵器は魔王アーマーの装甲にはじかれた。

ドドドド

\うわー ぎゃー/ \引け― 撤退/

魔王アーマーから魔導弾が発射され帝国軍が壊滅する。

レポーター「なんということでしょう、あの巨大な怪人を止めることはできないのでしょうか」

怪人「ぐはは」

レポーター「怪人がこちらに、ひぃ、皆さん私はここまでのようですさようなら」
272 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/19(土) 11:40:02.68 ID:U6W57dc70

ひゅぅうううん ドズン

怪人「グギャアッ!?」

何かが上から降って来た。

女兵士「あ、ごめんなさーい……大丈夫?」

ジャキン

魔導鎧(猫娘)「生身で着地できるって何者!?」

ジャキン

魔導鎧(犬娘)「大丈夫か? ここは我々が食い止める安全な場所へ早く」

レポーター「はい、なんと噂の魔導鎧部隊が来てくれました。しかしどこから?」
273 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/19(土) 11:41:23.08 ID:U6W57dc70
〇宮殿前広場・上空

白竜が第七王女を乗せて旋回している。

第七王女「降下は成功じゃ、次はわらら達であの巨人を倒すのじゃ」

白竜「人前でとっくみあいなんてはしたないけど…… 仕方ないわね」

ドドオゥン

魔王アーマーの前に白竜が立ちふさがった。

レポーター「ドラゴンです、伝説の怪物が巨人の前に立ちふさがりました。」
274 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/19(土) 11:43:07.18 ID:U6W57dc70
〇宮殿広場近くの路上

ブオォン

団長「こんどは何だ怪獣か!?」

娘「あらー王女やっちゃったわね」

男子「今は後先考えていられないだろう」

車で団長と娘友たちが広場へ向かっている。

サソリ女「無線が通じるようになったで」

団長「現場はどうなってる」

サソリ女「犬と猫は避難誘導、王女はんがドラゴンで大物を抑えとる」

団長「ドラゴンを操るとは一体…… 帝国軍の動きは」

サソリ女「あそこで聞いたらいいんちゃう」

前方で帝国軍が道路を封鎖している。
275 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/19(土) 11:44:25.17 ID:U6W57dc70
〇検問

\危険です引き返してください/

キキィッ

団長「我々は帝都歌劇の者だ現場はどうなっている。」

団長は帝国軍たちの元へ歩いて行った。

娘友「なんだか大事になってきてるわね」

男子「娘たちは無事だろうか」

ブルォオン

\うわぁ止まれ止まれー/

ギギィー バコーン

\ワ―/

暴走した車が帝国軍の封鎖を突破していった。

娘友「て、今の!?」

男子「娘!?」
276 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/19(土) 11:45:25.17 ID:U6W57dc70
〇娘が運転する車

ブオーッ

少年エルフ「どこで車の操縦覚えたの!?」

娘「説明書を読んだのよ」

少年エルフ「今、止まれっていってなかった!?」

娘「止めなきゃいけないのは白竜でしょ、ホビットがあそこにいるんでしょ」

少年エルフ「うん……て、うわぁ!?」

娘「掴まっててよ」

ギギィッ
277 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/19(土) 11:46:28.25 ID:U6W57dc70
〇宮殿前広場

ガキィン

ドゴォン

白竜「硬いわねー」

第七王女「また撃ってきたぞい」

シュドドド

魔王アーマーから魔導弾が射出される。

白竜「もう、面倒ね」

ヒュボボ

白竜は火炎放射で迎撃する。

ズボボボン

爆炎があたりに広がる。
278 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/19(土) 11:47:30.13 ID:U6W57dc70
第七王女「今じゃ思い切って飛び込むのじゃ」

白竜「そうね、埒があかないし……えーい」

ドドドッ

白竜は突進して魔王アーマーを押し倒す。

ズドドォンン

第七王女「よし兜を取って投降を呼びかけるのじゃ」

白竜「美形は期待できないわね」

ガシィン

白竜が魔王アーマーの頭部を外すと頭部操縦席があらわになった。

白竜「なにこれ人が乗ってる」

第二皇子「う……ぅ」
279 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/19(土) 11:48:57.10 ID:U6W57dc70
第七王女「もしやホビットか!?」

ブオォオオオン ガシャーン

白竜「いったぁ!?」

突如白竜の脛に車がぶつかってきた。

娘「バカ! それにはホビットが乗ってるのよ」

第七王女「娘、エルフ」

白竜「一体何がどうなってるの」

ゴゴゴ

魔王アーマーは右手を白竜に向ける。

少年エルフ「白竜危ない! 離れて」

シュドン

魔王アーマーの左手が手首から射出された!
280 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/19(土) 11:49:58.69 ID:U6W57dc70
白竜「キャアア」

ドドォン

第七王女「うおおお!?」

白竜はロケットパンチを食らい倒れた。第七王女も放り出されてしまった。

魔王アーマー(教祖)「とんだ邪魔が入りましたが革命は止まりませんよ」

娘「教祖!」

キュオオオ

魔王アーマーの両肩の砲塔に魔力が集約される。

白竜「王女ふせて」

第七王女「う……なんじゃ」

白竜は王女を両手で覆った。
281 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/19(土) 11:51:07.54 ID:U6W57dc70
魔王アーマー(教祖)「魔王砲発射」

ビカーン

両肩の砲塔から禍々しい閃光が発射された。

娘「きゃあああああああ」

少年エルフ「うわああああああ」

白竜「い……たぁい」

白竜は閃光を翼で受けたが大ダメージ、飛べなくなってしまった。

娘友「何今の?」

男子「今のはビーム!?」

娘友たちが合流した。

娘「なんで喜んでのよアンタは」ゲシッ

男子「グゲッ」
282 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/19(土) 11:52:19.64 ID:U6W57dc70
魔王アーマー(教祖)「次は宮殿です」

教祖は砲塔を宮殿に向ける。

娘「させないわ、光よ!」

ヒュイイイン

娘の持つ剣が光を纏う。

魔王アーマー(教祖)「む!?」

娘「これで終わりよ」

ブォン

娘の斬撃と共に光の奔流が魔王アーマーを覆う。

シュワアアア……

娘「ふぅ…… これならホビットも無事の筈」
283 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/19(土) 11:53:27.31 ID:U6W57dc70
ビカーンッ

娘「な!?」

ズドドドォン

娘「きゃああああああ」

娘は魔王砲の余波を食らって吹っ飛んだ。

魔王アーマー(教祖)「ふぅむ? 目くらましなんて効きませんよ」

爆炎に照らされて魔王アーマーが悠然と歩きだす。

284 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/19(土) 11:54:14.70 ID:U6W57dc70
※つづく
285 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/19(土) 14:47:13.32 ID:mpJtvVjL0
お疲れ様です!
続きを楽しみに待ってます!
286 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/19(土) 17:22:04.84 ID:uX/uVd0vo
乙!
287 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/26(土) 21:54:35.42 ID:w8BIqAGh0
#21 君死にたもふことなかれ
288 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/26(土) 21:56:06.97 ID:w8BIqAGh0
〇宮殿前広場・入り口

魔王砲を受けた白竜と娘の元へ少年エルフが駆け付ける。

少年エルフ「娘、大丈夫 ”大治癒”」パアア

娘「うぅ……やられたわね」

第七王女「エルフ、白竜にも頼むのじゃ」

少年エルフ「わかった」

少年エルフは白竜にも治癒魔法をかけた。

白竜「最悪…… 背中ボロボロ」

娘「それよりアイツはどこに?」
289 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/26(土) 21:56:44.29 ID:w8BIqAGh0
少年エルフ「宮殿に向かってるよ、団長や男子君も帝国軍と一緒にとめようとしてる」

第七王女「わらわも行こう、白竜と娘はちゃんと回復するまでここにおるのじゃぞ」

娘「でも……」

第七王女「エルフよ頼んだのじゃ」

第七王女は走り去った。
290 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/26(土) 21:58:06.93 ID:w8BIqAGh0
〇宮殿前広場・魔王アーマー内

教祖「魔王砲発射」

ビカーン…… バシュシュン

魔王アーマーから放たれた邪悪な光線は帝国軍の魔法障壁で防がれた。

\収束率低下……収束率低下……/

教祖「先ほどの光、無傷とはいかなかったようですね」

\撃てー/

ヒュドドドドン

帝国軍の魔法攻撃!

バシンバシン

魔王アーマーには効果がなかった。

教祖「目ざわりな接近して撃てば消し飛ぶでしょう」

ズシンズシン……

魔王アーマーは宮殿に向かって前進しはじめた。

教祖「フフフ…… 見えますよ燃える上がる宮殿がっ!」
291 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/26(土) 21:59:32.55 ID:w8BIqAGh0
〇宮殿・バルコニー

\撃てー/

ドドドドン

家来「陛下ここは危険です早く退避を」

皇帝「それには及ばん…… 見よ、最高のショーだと思わんかね」

ドドォン ドドォン

家来「ひぃ」

皇帝「逃げたければ逃げればよい、我は逃げも隠れもせん」

家来「そ…… それでは失礼して」

家来は逃げ出した。

皇帝「しょせんその程度の奴」
292 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/26(土) 22:00:18.14 ID:w8BIqAGh0
神官「……まだこちらに居ましたか」

カーテンの影から神官があらわれた。

皇帝「貴様こそ、とうに逃げ出したと思っておったぞ」

神官「御冗談を」

皇帝「先ほどの光が貴様が買いかぶっていた奴か? 余興にもならなかったな」

神官「おっしゃる通りだと…… 良いのですがね」
293 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/26(土) 22:01:47.22 ID:w8BIqAGh0
〇宮殿前広場・中央

魔導鎧(犬娘)「うおおおお!」

ギュイイイイ

魔導鎧(猫娘)「止まれーっ!」

ジャラジャラジャラ

犬娘と猫娘が鎖で魔王アーマーの左足を絡めとった。

魔王アーマー(教祖)「おおう」

グラッ ドドン

足を引っ張られた魔王アーマーは転倒した。

第七王女「あっぱれじゃ!」
294 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/26(土) 22:03:14.03 ID:w8BIqAGh0
団長「ようし今だアイツを操縦席から奴を引きずりだせ」

\ワアアア/

帝国軍兵が仰向けの魔王アーマーに群がる。

ゴゴン……ゴゴン

サソリ女「なんの音や?」

空を指す魔王砲の砲身が開いていく。

サソリ女「アカン!? 皆はなれるんやっ!!」

ビカーン

魔王アーマーは拡散魔王砲を発射した。周囲に爆風が広がる。

\うわあああ/

魔導鎧(犬娘)「おのれ、これでは近寄れん」

魔導鎧(猫娘)「あつー」
295 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/26(土) 22:05:13.56 ID:w8BIqAGh0
ガシャン ガシャン

魔導鎧(犬娘)「なんだ、変形?」

サソリ女「あれは四足歩行モード!?」

魔王アーマーは変形して四足歩行モードになった。

サソリ「ウチの複座式のマネしよって!」

団長「いや……流用されてるな」

ガシャンガシャンガシャン

団長「くそっ……来る」

\うわああああ/

帝国軍兵は総崩れになった。

第七王女「こらー、逃げるでないわ!」

団長「しかしもはや止めようが……」

第七王女「むぅ」

ゴゴン……ゴゴン……

魔王砲の砲身が拡散モードから戻る。

サソリ女「アカン……防げへんわ」

魔王アーマー(教祖)「今新たなる世が始まるのです」

魔王砲が宮殿を狙う。
296 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/26(土) 22:06:43.66 ID:w8BIqAGh0
ガガァン

魔王アーマー(教祖)「な!?」

白竜「アンタねぇ、シミになったらどうしてくれるの!」

白竜が魔王アーマーに飛び掛かった。

魔王アーマー(教祖)「しぶといトカゲが!」

白竜「今よ、そこ」

白竜は首を伸ばして娘とエルフを頭部操縦席に降ろした。

魔王アーマー(教祖)「何!? そうはさせるか」

ゴゴン

教祖は魔王砲を再び拡散モードで発射しようとする。

白竜「それはこっちのセリフよ」
297 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/26(土) 22:07:31.33 ID:w8BIqAGh0
ガシン

白竜が魔王砲の砲身を掴み発射を阻止する。

\砲身展開不良/ \過重量……過重量……/

白竜「これじゃあ手も足も出ないわよね」

魔王アーマー(教祖)「おのれ、これでもくらえ」

ボボボボン

魔王アーマーから魔法弾が連射される。

白竜「あいたた 足つぼ効くわー」

魔王アーマー(教祖)「おのれおのれ!」
298 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/26(土) 22:09:04.38 ID:w8BIqAGh0
〇魔王アーマー・頭部操縦席

少年エルフ「くぅ……外れない」

少年エルフは皇子の拘束と解こうとするが外れない。

第二皇子「うぅ…エルフ、ソレを」

第二皇子は必死に何かを訴えている。

娘「何、このレバー?」

少年エルフ「なんでそれがあるの!?」

娘「エルフ、これは何?」

少年エルフ「緊急脱出装置…… 複座式魔導鎧にも同じ物がついてたよ」

娘「脱出装置、じゃあコレを引けば」

ガコン
299 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/26(土) 22:10:10.14 ID:w8BIqAGh0
少年エルフ「うわ!?」

ガツン

操縦席が激しく揺れた。

娘「何?」

ボシュッ…… ズルズルズル

娘「これで終わり?」

少年エルフ「……止められてる パラシュートだけ出ちゃったんだ」

魔王アーマーの後ろにしぼんだパラシュートが引きずられている。

娘「ダメだったの?」

少年エルフ「……うん」

第二皇子「娘ねぇ……さま、エルフ」

少年エルフ「心配しないで何とかするから」

少年エルフと娘は必死に拘束を外そうとするが外れない。

娘「硬い……」
300 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/26(土) 22:11:24.70 ID:w8BIqAGh0


魔王アーマーは白竜を振り落とそうと暴れている。

ビカーン

白竜「あっつ!!」

空に向かって魔王砲が撃たれる

ボボボボン

間髪いれずに魔王アーマーの魔法弾連射が白竜に命中する。

白竜「いたっいたいってば…… 娘、まだなの!?」
301 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/26(土) 22:12:54.73 ID:w8BIqAGh0


キュゥウン

第二皇子「ッ……ああ!!」

魔王アーマーは第二皇子から魔力を絞りとる。

少年エルフ「ホビット!?」

娘「しっかりして」

第二皇子「このままじゃ宮殿が…… エルフ、僕を…… 僕を殺して」

302 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/08/26(土) 22:13:52.23 ID:w8BIqAGh0
※つづく
303 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/26(土) 22:48:57.16 ID:X0X3pGHD0
お疲れ様です!続きを楽しみにしています。
304 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/27(日) 12:36:50.60 ID:lp4w/cnko
乙!
305 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/09/02(土) 22:15:06.58 ID:6KhdxS4n0
#22 ロマンシング・デウス・エクス・マキナ
306 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/09/02(土) 22:16:34.48 ID:6KhdxS4n0
〇頭部操縦席

少年エルフ「な!? 何言ってるの!」

第二皇子「兄さまに迷惑かけたくない…… エルフも……娘ねぇさまにも」

娘「ホビットが迷惑なワケないでしょ、黙って助られなさい!」

第二皇子「……このままじゃ宮殿を撃つことに」

少年エルフ「あきらめないで」

キュウウン

魔王アーマーが再び第二皇子の魔力を吸い取る。

第二皇子「うぅ……ダメ、また撃つ気だ」

娘「くっ…… 止めてくるわ」

娘は腹部操縦席へ向かった。
307 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/09/02(土) 22:18:00.28 ID:6KhdxS4n0
〇魔王アーマー・腹部

娘「ここね」

ガツンガツン

娘は剣で操縦席を開けようとするが開かない。

娘「白竜! ここ開けられない?」

白竜は魔王砲と格闘している。

白竜「無理よこっちも手一杯よ」

娘「くぅ……」

シャッ

腹部操縦席に一部が透明になって教祖の顔が見える。

教祖「おやおやこんなところでお嬢さんがいると……」
308 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/09/02(土) 22:25:41.35 ID:6KhdxS4n0
娘「”雷撃”」

バリバリバリ

教祖「うおっ!? ……話を聞かないようですね」

娘「うっさいわね、ホビットを解放しなさい」

ガンガンガン

教祖「それは応じかねます、せっかくですので特等席でどうぞご覧ください」

ビカーン

娘「まさか!?」

ズッ……ズン

\白竜/

白竜「ミスったわ」

白竜が魔王砲を撃たれて倒れた。
309 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/09/02(土) 22:29:05.03 ID:6KhdxS4n0
教祖「ふむ(片方を犠牲になりましたか) ……しかしこれで終わりです」

残った魔王砲が宮殿に狙いを定める。

教祖「新たなる世の始まりです」

少年エルフ「”風弾”」ビュオオ

ビカーン ……チュドーン

少年エルフの魔法で照準がズレ、宮殿の尖塔だけ破壊される。

教祖「ぐむむ、次から次へと」

バサッ……バサッ……

頭部操縦席から伸びたパラシュートが風にあおられる。

少年エルフ「パラシュート…… そうだ”旋風”」

ゴオオオオオッ
310 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/09/02(土) 22:31:04.78 ID:6KhdxS4n0
教祖「これしきの風、魔王アーマーにはききませんよ」

バタバタバタ…… ガキン

パラシュートに引っ張られ頭部操縦席が浮き上がる。

娘「その手が、エルフ手伝うわ ”雷撃”」

ドドン! バリバリバリ

娘は頭部操縦席と魔王アーマーの境目に魔法を撃つ。

メキメキメキ

娘「今よ」

少年エルフ「”竜巻”」

ゴオオオオオオッ

魔王アーマーを中心に竜巻が空へ伸びる。
311 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/09/02(土) 22:32:58.25 ID:6KhdxS4n0
バキバキバキ…… バキンッ

少年エルフ「うわぁ!?」

第二皇子「ぅ……はぁ、外れた!?」

竜巻に巻き上げられ頭部操縦席が魔王アーマーから外れ宙を舞う。

教祖「馬鹿な!?」

\魔力低下魔力低下/

キュウン……

魔王アーマーが停止する。

ガッシャン

腹部操縦席のハッチが開く。

教祖「おのれ、こうなれば私が直々に皇帝をっ」

教祖は操縦席から身を乗り出し、その体が変化する。
312 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/09/02(土) 22:36:11.15 ID:6KhdxS4n0
娘「うわぁ気持ち悪っ!?」

教祖は急速に脱皮を繰りかえし、九頭大蛇へ変化した。

九頭大蛇「キシャアアアアッ」

娘「残念だけどここで終わりよ ”重雷撃”」

ドンガラガッシャーン バリバリバリバリ

九頭大蛇「ギャアアアアアアア」

雷が連続して九頭大蛇に落雷する。

少年エルフ「やった」

第二皇子「すごい」

ガシャン

頭部操縦席が落下して第二皇子が解放された。

娘「やっとこれで……なに!?」

シュッ…… ガブッ
313 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/09/02(土) 22:38:04.81 ID:6KhdxS4n0
娘「つぅ!」

少年エルフ「娘!?」

九頭大蛇「ははは…… 見えますよビジョンが、貴方が虫けらのように地に伏して死ぬところが」

娘「なん……ですって」

九頭大蛇に噛まれ娘は呪われた。

少年エルフ「娘!?」

少年エルフが娘に駆け付ける。

九頭大蛇「貴方は死ぬ! 革命は止まらない! 魔王アーマーよ私の魔力を受け取るのです!」

九頭大蛇が魔王アーマーに巻き付き魔力を供給する。

ゴゴン

魔王アーマーが再起動した。
314 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/09/02(土) 22:40:18.14 ID:6KhdxS4n0
第二皇子「なんて執着……」

少年エルフ「ホビット! 手を貸して娘を向こうへ」

娘は気を失っている。

第二皇子「わかった」

娘「う……」

少年エルフは第二皇子と協力して娘を運ぶ。
315 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/09/02(土) 22:41:35.03 ID:6KhdxS4n0
〇宮殿前広場・バルコニー前

ズズン……ズズン

\……王砲発……ザザッ……完了/

九頭大蛇「ゴフッ…… 革命成就せり」

皇帝「……」ククク

バルコニーでは皇帝が不敵に笑っている。

九頭大蛇「この状況で? ……なにこれは!?」

キュウウ

\強制……自爆……す、3、……1/

九頭大蛇「な……」

キュドーン

魔王アーマーは吹き飛び九頭大蛇も巻き込まれた。
316 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/09/02(土) 22:46:16.18 ID:6KhdxS4n0
〇宮殿前広場・帝国軍陣営

団長「爆発!?」

サソリ女「回路の短絡や 無茶な起動をしたせいやな」

第二皇子「……本当に?」

男子「エルフさん、娘はどうしたんだ!?」

娘「う……ぐ……」

娘は傷口がふさがらずうめき声をあげている。

少年エルフ「治癒魔法が効かない、なんで!?」

第七王女「とりあえず劇場に運ぶのじゃ」

男子「よし行こう」

少年エルフ「娘……」

少年エルフたちは帝都劇場へ引き上げた。
317 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/09/02(土) 22:47:41.98 ID:6KhdxS4n0
〇宮殿・バルコニー

皇帝「つまらん、大した者ではなかったな」

神官「そうですか? 彼女たちのおかげで皇子は助かりましたよ」

皇帝「だからつまらんというのだ」

神官「おっと…… 左様でございましたか」

皇帝「まあよい、これで議会も思い知っただろう異種族こそ災いの元だと」

神官「それでは概ね予定通りでございますか」

皇帝「そうだ、異種族を捕え、排し、種族統一による平和を実現する」

神官「まさに世界征服ですね」

皇帝「言いがかりだな、しかしそれが契約だったろう?」

神官「おっしゃる通りです陛下」
318 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/09/02(土) 22:49:38.18 ID:6KhdxS4n0
???「ブクブク……」

神官「王も異論はないようです」

部屋の奥には水槽に浸った異形の生首が浮いている。

皇帝「……その生首にまだ意思があるのか?」

神官「……おそらく」

皇帝「フン…… 昔はどうか知らんが、今はただの魔力炉だろうが」

神官「そうです、帝都の魔力を支える魔力炉ですよ」

皇帝「フン……(主すら売り飛ばす異種族め)」

神官「陛下はもっと論理的な方だと信じておりますよ

皇帝「黙れ、おかしな事をしたら貴様も魔力炉に放り込むぞ」

神官「我々はお目こぼししていただける契約ですよね」

皇帝「ああ……(使い道がある内はな)」

神官「ゆめゆめお忘れなきよう」スッ

神官は影に吸い込まれて消えてしまった。

皇帝「……(不気味な奴め、直に魔力炉で次世代エナジーにしてくれる)」

ガタン……カツカツカツ……

皇帝は部屋を出た。
319 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/09/02(土) 22:58:00.09 ID:6KhdxS4n0
〇翌日・帝都劇場

男子に担がれた娘が戻ってきた、少年エルフは沈んだ表情だ。

第二皇子「娘ねぇさまの様子は?」

娘「……ぐ……うぅ……」

娘は戦いの後からずっと目を覚まさず、ふさがらない傷にうなされていた。

少年エルフ「教会の司祭様にも無理だった、こんな強力な呪い僕じゃとても……ううう」ポロポロ

第七王女「泣くでないエルフ、何か方法があるはずじゃ」

少年エルフ「でも……このままじゃ娘が……」

\うわあああん/

男子「……」

第七王女「……」

娘友「……」

女兵士「……」
320 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/09/02(土) 22:59:00.95 ID:6KhdxS4n0
第二皇子「噂ですが…… 氷島の奥地には数百年生きた呪術師がいるらしいです」

第七王女「呪術師とな……」

第二皇子「はいもしかしたらその人なら解呪の方法をしってるかも」

少年エルフ「ぐす……わかった、ホビット僕をそこへ連れて行って」

第二皇子「エルフ……でもただの噂で」

少年エルフ「お願い……、少しでも可能性があれば僕は行くよ」

娘友「エルフさん……」

少年エルフ「僕は娘のパパだから」
321 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/09/02(土) 23:00:35.23 ID:6KhdxS4n0


バタン

団長「エルフ、ホビットすぐに出る用意をしろ!」

団長が部屋に飛び込んできた。

第二皇子「どうしたの!?」

団長「話は後だ直ぐに出ないと捕まるぞ」

少年エルフ「ええ!?」
322 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/09/02(土) 23:02:09.10 ID:6KhdxS4n0
〇テレビ・帝国放送

テレビでは皇帝の演説が流れている。

皇帝「先の暴動こそが異種族の本質、我々に仇をなすものに他ならぬ

――帝都、この宮廷においても被害は少なからずあった。

――この事態を重く受け止め、帝国の内外問わず、すべての異種族は我々もとに管理されねばならない。

――ここに皇帝の名のもとに異種族排他法を施行する」

帝国は異種族排他法を公布した。
323 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/09/02(土) 23:03:54.68 ID:6KhdxS4n0
〇数日後の夜・氷島沿岸

ザバッ

白竜「あーん」

ぴょい

少年エルフ「よいしょ」

ぴょい

第二皇子「うわっと」

少年エルフ「気をつけて、足場が悪いよ」

白竜が岸に向けて口を開くと少年エルフと第二皇子が出て来た。

白竜「ひゃぁ、やっと着いたわね」
324 : ◆VEKixXsFvlSQ [saga]:2017/09/02(土) 23:09:36.98 ID:6KhdxS4n0
少年エルフ「白竜ありがとう、顎疲れなかった?」

白竜「ありがと、それより背中が塩水で痛むわ」

少年エルフ「あとでまた治癒魔法かけるよ」

白竜「はーい、向こうから上がるからまってて」

白竜は上陸する場所を探して泳ぎ去った。

第二皇子「すごい、船で二週間はかかるのに」

少年エルフ「飛べたらもっと早くてみんな一緒だったけど」

ヒュウウウ

冷たい風が吹き付ける。

少年エルフ「寒い…… ここが氷島」
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