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少年エルフ「人間の娘を育てたら魔王を倒すことになりました」
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325 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/02(土) 23:11:44.89 ID:6KhdxS4n0
第二皇子「まずは港町で準備をしましょう、着替えも必要ですし」
少年エルフと第二皇子の服は白竜の唾液でベタベタである。
少年エルフ「うん……(娘大丈夫かな)」
第二皇子「……大丈夫です、船で追いついてきますよ」
少年エルフ「そうだね、それまでに呪術師を探さないと」
第二皇子「ええ、僕はここで育ちました。 案内は任せてください」
少年エルフ「うん、行こう」
〇
326 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/02(土) 23:14:02.88 ID:6KhdxS4n0
※帝都劇場編 終了
次回は9月23日に
327 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/02(土) 23:18:07.08 ID:m8Asppi90
お疲れ様です。
いよいよ、佳境に入って来ましたね。
続きを楽しみに待ってます。
328 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/03(日) 13:19:03.88 ID:a28uPRCmo
乙!
329 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/23(土) 15:48:05.46 ID:DtLBhsF80
#23 ドラーメンガール 〜失われた村の失われたスープ〜
330 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/23(土) 15:50:06.06 ID:DtLBhsF80
○氷島へ向かう船の中
船室に娘が寝かされ第七王女と娘友が看病している。
娘「ぐ……ぅ…」
第七王女「うなされておるのう……」
娘友「アタシ達は今、娘の呪いを解くために呪術師がいるという氷島へ行く船にいます、エルフさんとホビットは白竜に乗って先行して呪術師を探す手筈です」
第七王女「友どうしたのじゃ?」
娘友「あー、勇者新聞の構成とあらすじよ」
第七王女「うむ、此度はよい見出しにならなさそうじゃの」
娘友「……(王女は素直だわぁ)」
第七王女「それに怪我が治らんし、このままでは娘がもたんぞ」
娘友「エルフさんからコレを飲ますように渡されてるわ」
第七王女「飲ませてみるのじゃ」
第七王女は薬瓶を娘の口にあてがう。
コクコク
娘は流しこまれた薬を飲み込む。
331 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/23(土) 15:51:06.21 ID:DtLBhsF80
娘「うう…… ゴホッ、ここは」
第七王女「おう!? 気が付いたか」
娘友「ここは氷島へ向かう船のなかよ」
娘「氷島? ……パパは?」
娘の意識は朦朧としている。
第七王女「エルフは白竜に乗ってホビットと一緒に先にいっておる」
娘「先に……なんで? ……ぐぅ、からだが重い……」
娘は立とうとするが動けない。
娘友「覚えてない? 呪いにかかってるのよ」
娘「呪い、そういえば…… パパはそれで…… ぐっ」
娘は再び気を失った。
娘友「娘、娘!?」
第七王女「眠っただけじゃ…… エルフが早く解呪方法を見つけれくれるといいが」
ザザーン
332 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/23(土) 15:52:39.53 ID:DtLBhsF80
○氷島・ホビット族族長の館
ホビット族族長「皇子よそんなに急ぐのかね」
第二皇子「はい族長、友人の命に関わりますので…… 助力感謝します」
ホビット族族長「礼などよい、生まれがどうでありお前はわしらの仲間じゃ」
第二皇子「ありがとうございます」
少年エルフ「族長さん、ありがとうございます」
ホビット族族長「よいよい、エルフ族の子よお主も気を付けるのじゃぞ」
少年エルフ「はい」
第二皇子「いってきます」
第二皇子と少年エルフを乗せたソリは出発した
333 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/23(土) 15:54:22.17 ID:DtLBhsF80
○氷原・ソリの上
しゃっしゃっしゃっしゃっ……
少年エルフ「すごい…ずーっと氷ばっかり」
第二皇子「この島じゃ氷が溶けることはないよ」
少年エルフ「それにこんな時間なのに太陽が出てる」
第二皇子「今は白夜だからね、太陽は沈まない季節だよ」
地平線スレスレで太陽が沈まず横へ移動していく。
少年エルフ「白竜も行ってたけど本当にしずまないんだ」
第二皇子「白竜さんかあ…… なんというか年の割に落ち着きがないというかなんていうのか」
少年エルフ「まぁ……最初からああいう人だから」
334 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/23(土) 15:55:09.25 ID:DtLBhsF80
○少年エルフの回想・昨日
白竜「むーりー、なによ白夜ってずっと昼? ここ紫外線ハンパないのよ、なのにずっと昼って、それに雪の照り返し! あーもうここは地獄よ日焼け地獄よぉ!」
335 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/23(土) 15:56:15.93 ID:DtLBhsF80
○氷原・ソリの上
少年エルフ「まあ王女たちとの連絡係も必要だったし」
第二皇子「伝言で済むこととおもうけど……」
少年エルフ「それにしても僕たち以外で呪術師探してるってどんな人だろうね」
第二皇子「どうだろう、とりあえず村についたら何かわかるかも」
少年エルフ「そうだね」
しゃっしゃっしゃっしゃっ……
少年エルフを乗せたソリは氷原の村へ向かっていく。
336 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/23(土) 15:58:15.45 ID:DtLBhsF80
○氷原の村・宿屋
少年エルフ「あのここらに呪術師がいるってきいたのですけど」
女主人「おや、あんたらもかい? やめときなさいあの兄ちゃん達の二の舞になるよ」
第二皇子「兄ちゃんって、先に探しにきた人がいるの?」
女主人「ああ、一昨日出てって今朝戻ったんだけどね…… ありゃあ哀れなもんさ」
少年エルフ「え? 一体になにが……」
???「おお!? そこに居るのはエルフ殿か!」
少年エルフ達は大声で呼ばれ振り返った。
少年エルフ「うわ!? 爺僧侶さん!?」
爺僧侶があらわれた。
爺僧侶「うむ、こんなところで会うとは奇遇じゃの」
337 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/23(土) 15:59:53.31 ID:DtLBhsF80
第二皇子「誰、このお爺さん?」
少年エルフ「ええと、王国の港で一緒だったことのある魔法勇者さんのお爺さんで」
爺僧侶「いや坊とは血縁はないのじゃが」
少年エルフ「あ、そうなんだ…… そういえば魔法勇者さんは?」
爺僧侶「そうじゃ、それで困っておるのじゃ頼む来てくれい」
少年エルフ「う、うん」
338 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/23(土) 16:01:59.42 ID:DtLBhsF80
○氷原の村・宿屋の一室
少年エルフ「それで魔法勇者はすごい攻撃魔法の使い手で……」
第二皇子「それは頼もしいですね」
爺僧侶「……この部屋ですじゃ」
ガチャ
爺僧侶「坊、天の助けですぞなんとエルフ殿が……」
魔法勇者「らりるれろっ!?」
孫僧侶「らりるれろ!」
第二皇子「ら?」
少年エルフ「らりるれろ?」
爺僧侶「ま〜ったく情けない事じゃが、坊と孫は呪われたようでな」
少年エルフ「呪われた!?」
339 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/23(土) 16:03:04.38 ID:DtLBhsF80
第二皇子「じゃあ呪術師を探してたのは貴方たち?」
魔法勇者「らりるれろ」
魔法勇者は重々しくうなずいた。
少年エルフ「もしかして呪いって」
爺僧侶「うむ、坊と孫は『らりるれろ』としか喋れんようになったのじゃ」
魔法勇者達は口封じの呪いにかかっている。
○
340 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/23(土) 16:03:49.46 ID:DtLBhsF80
※つづく
341 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/23(土) 21:09:10.48 ID:myy7S+lf0
早速、拝読しました!
らりるれろ、某ダンボール潜入ゲームを思い出させますねw
では、次回も楽しみに待っています!
342 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/09/24(日) 13:43:49.95 ID:uDOgS9dTo
乙!
343 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/30(土) 17:34:09.09 ID:2RB2vPux0
#24 北の島から
344 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/30(土) 17:38:07.76 ID:2RB2vPux0
○氷島・氷原の村・宿屋の一室
少年エルフ「口封じの呪い!?」
爺僧侶「おそらく、坊たちが氷の森から戻ってからこのありさまで」
孫僧侶「らりるれろ〜」
孫僧侶があらわれた。
少年エルフ「孫僧侶さんまで」
爺僧侶「このままでは坊はいいとして、孫が不憫で……」
魔法勇者「らりるれろッ!」
第二皇子「何か抗議してるよ」
爺僧侶「わしも解呪を試みたのですがさっぱりでしてなエルフ殿ならできますかな?」
少年エルフ「うーん」
少年エルフは魔法勇者たちの呪いを調べる。
345 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/30(土) 17:39:32.25 ID:2RB2vPux0
少年エルフ「ムリだと思う…… 知らない呪詛で組まれてるし、すごい複雑…… ただの口封じだけじゃなさそう」
第二皇子「妙な言語制限とか、手の込んだ呪詛とか…… 呪った人性格悪そう」
爺僧侶「まぁ人を呪う人物が良い性格とは考えにくいですな」
魔法勇者「らりるれろ〜」
魔法勇者は不満そうにいう。
少年エルフ「何で怒ってるの?」
第二皇子「文字は? 筆談はできるのでは」
爺僧侶「それも試したのですが、坊これに名前を」
魔法勇者「ら」コクン
すらすら
紙『らりるれろ』
少年エルフ「……」
爺僧侶「……」
第二皇子「ふざけてるわけじゃないんですよね……」
魔法勇者「らりるれろ」
346 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/30(土) 17:40:21.26 ID:2RB2vPux0
少年エルフ「あの…… うなずくのは出来るんだよね」
第二皇子「あ」
爺僧侶「お」
魔法勇者「らりるれろっ」ブンブン
魔法勇者は首を縦に振る。
少年エルフ「じゃあ質問するから『はい』だったらうなずいて……」
魔法勇者「らりるれろっ」ブンブン
孫僧侶「らりるれろっ」ブンブン
爺僧侶「流石エルフ殿じゃ」
第二皇子「……(時間かかりそう)」
347 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/30(土) 17:41:34.74 ID:2RB2vPux0
○氷島の港
ガヤガヤガヤ
第七王女達は定期船から下りた。
第七王女「やっとついたのじゃ」
女兵士「ひさびさに揺れないベットでねましょーよ」
男子「ずいぶんとホビット族が多いな…… いやドワーフ族か?」
娘友「氷島ではドワーフ族とホビット族が多く暮らしているらしいわ」
第七王女「ドワーフ族が商品を作りホビット族がそれを売ってくる、そうやって発展してきた国じゃ」
娘友「あとサウナの国でも有名よホラ」
娘友が指さす先には小屋から水蒸気が噴き出している。
女兵士「あれサウナなんだ」
\うわーー/ \化け物だーっ!/
男子「おいおい、何かおかしいぞ」
ドカーン
サウナ小屋の屋根が吹き飛び水蒸気の中から……
白竜「いやーん困っちゃう」
白竜があらわれた。
一同「「白竜!?」」
348 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/30(土) 17:42:36.73 ID:2RB2vPux0
○ドワーフ城・謁見の間
ドワーフ王「ハッハッハよくぞ参った竜乗りの姫よ、おぬしの武勇はこんな辺境にも届いておるぞ」
第七王女「いやはや此度はわらわの竜が申し訳ないことを……」
ドワーフ王「いやいや伝説のドラゴンをこの目で見られるとは」
第七王女「うむこの竜は我が国の地下深くに……」
ドワーフ王「ほうほう……」
第七王女とドワーフ王は歓談している。
白竜「はぁ〜、よりによってエルフちゃんがいない時に魔力切れなんて」
娘友「エルフさんが魔力供給してたのね、変身リング」
男子「にしても、エルフさんと一緒のはずじゃ?」
349 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/30(土) 17:43:37.51 ID:2RB2vPux0
白竜「あー、うん。 ほら、エルフちゃん達の行先を……あの子たちは氷原の村へ向かったわ」キリッ
男子「……サウナに入りたかっただけじゃないよな?」
白竜「やーん男子ちゃんの、いけず〜。 甘噛み―」ガブッ
男子「こらやめっ むわー」
男子は白竜に咥えられた。
女兵士「白竜、御前だからほどほどにね」
白竜「ふぁーい」もごもご
\どわー/
ドワーフ王「……第七王女よ従者が食われてますぞ」
第七王女「いやなに戯れておるだけじゃ、よくあることじゃ」
ドワーフ王「むう……(なんと豪胆な)」
350 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/30(土) 17:45:05.94 ID:2RB2vPux0
○氷の森・入り口
爺僧侶「結局、呪術師本人を探す以外方法はないですな…… あいたた」
少年エルフ「だいじょうぶ?」
爺僧侶「腰が痛いからと坊たちだけで行かせたのが間違いだったのですじゃ、これでも魔法の使えない坊よりは役に立ちますぞ」
少年エルフ「無理しないでね」
孫僧侶「らりるれろ」
第二皇子「魔法使いが魔法使えないなんて…… 道案内だけでもお願いしますね」
魔法勇者「らりるれろ」
魔法勇者の案内で少年エルフたちは氷の森へ入っていった。
351 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/30(土) 17:45:40.58 ID:2RB2vPux0
○???
ガサっ
???「また来ましたか、今度はホビット族を連れて…… お手並み拝見といきましょうか」
ガサガサ……
○
352 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/09/30(土) 17:50:18.25 ID:2RB2vPux0
※つづく
353 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/02(月) 10:34:30.61 ID:v/C/5ywvo
追いついた
おつ
354 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/02(月) 16:37:38.67 ID:9nEXtV6bo
乙!
355 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/07(土) 20:42:52.44 ID:B7kyVmqC0
コメントが遅くなりましたが、続き楽しみに待っています!
356 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/07(土) 22:33:25.27 ID:o6COV5940
#25 エルフ、思いがけない遭遇
357 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/07(土) 22:34:48.21 ID:o6COV5940
○氷の森
少年エルフ「うう……疲れた」
魔法勇者「らりるれろ〜」
孫僧侶「らりるれろ〜」
爺僧侶「すっかり迷ってしまってるじゃないですか、まったく情けない」
魔法勇者「らりるれろー!」
魔法勇者が身振りで抗議する。
少年エルフ「前と道が変わってるっていってるみたい……」
第二皇子「うーん…… 迷いの魔法が森にかかってるかも」
少年エルフ「迷いの魔法? そんなのどうしたらいいの?」
358 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/07(土) 22:37:10.82 ID:o6COV5940
爺僧侶「土地にかかった魔法はやすやすとは解けんが…… 上書きすることで無効に出来るはずですな」
第二皇子「上書き…… 試してみようか」
ゴソゴソ
少年エルフ「何それ? 楽器?」
第二皇子「これは魔楽器のバイオリンだよ」
爺僧侶「ほう! ホビット殿は吟遊詩人でしたか」
少年エルフ「ぎんゆうしじん?」
第二皇子「楽器で魔法の曲を弾くんだよ、こんなふうに」
♪〜
第二皇子は”行進曲”を弾いた。
359 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/07(土) 22:38:53.50 ID:o6COV5940
少年エルフ「うわぁ、なんだか体が動いちゃうね」
第二皇子「この曲は疲れを回復させて歩けるようになる曲だよ」
ザッザッザッ
爺僧侶「これならいくらでも歩けそうですな」
少年エルフ「見て、あの道って前からあった?」
爺僧侶「いいえ、見てませんぞ。 この曲で幻が無効化されたのでしょう」
少年エルフ「よーし、行ってみようよ」
魔法勇者「らりるれろ」
ザッザッザッ
少年エルフ達が新しく見つけた道を行進していく。
孫僧侶「……」
第二皇子「こんな簡単に…… (あの三人、心配になるくらい魔法に弱い)」
♪〜
第二皇子達も演奏しながら後を追った。
360 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/07(土) 22:40:45.14 ID:o6COV5940
○氷の森・氷像の広場
氷熊「グワー」
少年エルフ「うわー熊だー!」
魔法勇者「らりるれろーっ!?」
氷の熊が襲ってきた。
爺僧侶「どりゃあ!」
バキン パラパラ
爺僧侶はメイスで氷熊を倒した。
第二皇子「これは…… 氷像?」
少年エルフ「ふぅ…… ゴーレム魔法かな」
魔法勇者「……」コクコク
361 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/07(土) 22:42:08.11 ID:o6COV5940
爺僧侶「こんなものが出てくるとは…… 番人代わりですかの?」
第二皇子「だろうね…… 目的地が近いんじゃない」
魔法勇者「らっ!」グッ
魔法勇者がガッツポーズをとる。
少年エルフ「そうだと思うけど…… どうしよう囲まれてるよ」
第二皇子「え!?」
ガサガサ…… パキパキ……
\グルァアア/ \キシャー/
氷像の動物が少年エルフたちを取り囲んだ。
362 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/07(土) 22:43:56.69 ID:o6COV5940
○
少年エルフ「”風弾”」ビュオオオ
少年エルフの魔法、しかし氷熊は吹き飛ばなかった。
氷熊「グワー」
少年エルフ「うわー! 重すぎ!?」
爺僧侶「むぅん」ブォン
バキン ガシャン
爺僧侶「ほっほっほ、カキ氷シロップが欲しいですな」
魔法勇者「らりるれろーっ!」
少年エルフ「そんなの爺僧侶さんだけだってー、うわぁ!」
孫僧侶「らー!!」
少年エルフ達は逃げ回っている。
363 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/07(土) 22:46:00.40 ID:o6COV5940
爺僧侶「坊、魔法ばっかりたよるからそうなるんです、これしきの氷で…… まったく情けない」
魔法勇者「らりるれろー」
第二皇子「戦力になるのが爺僧侶さんだけじゃ…… 仕方ない」
第二皇子は魔法曲を弾き始めた。
♪〜
第二皇子「魔法勇者さん、ご協力お願いします”マリオネット”」
魔法勇者「ら?」ピシン
ビキビキビキ
魔法勇者「ラリルレローッ!!」
魔法勇者は力がみなぎった!
爺僧侶「おお!?」
魔法勇者「ラーッ!!」
魔法勇者は操られている、魔法勇者の攻撃。
バキンバギン! ガシャーンドカーン!!
魔法勇者は次々と動物の氷像を破壊していく。
364 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/07(土) 22:47:58.48 ID:o6COV5940
少年エルフ「すごい」
爺僧侶「ほう…… 坊もやれば出来るではないですか」
第二皇子「この曲は操る人の身体能力を最大限に引き出します」♪〜
魔法勇者「らりるれろ!?」バキバキバキッ
少年エルフ「何!? 今の音」
第二皇子「早っ もう!?」
魔法勇者は突如苦しみだした。
爺僧侶「限界が早すぎですぞ、まったく情けない……」
魔法勇者「……ッ!」ピクピク
少年エルフ「怪我はないみたいだけど」
365 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/07(土) 22:49:07.08 ID:o6COV5940
第二皇子「えっと、身体能力を最大限引き出した代償に地獄の筋肉痛に襲われます」
少年エルフ「筋肉痛…… それじゃあ治癒魔法も効かないや」
魔法勇者「ッ!? ……ッ!」
魔法勇者は筋肉痛で動けない。
爺僧侶「とりあえず奴らの数は減りました、突破しますぞ」
爺僧侶は魔法勇者を引きずって走り出した。
第二皇子「エルフ行こう」
少年エルフ「う、うん……」
366 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/07(土) 22:50:37.08 ID:o6COV5940
○氷の森・泉
爺僧侶「何とかまいたようですな」
少年エルフ達は泉のほとりにたどり着いた。
少年エルフ「この泉なんだろう…… 凍ってない」
第二皇子「周りは氷だらけなのに不思議ですね」
爺僧侶「まぁ喉も乾いたしちょうどいいですな」
魔法勇者「ら……りるれろ」ボソボソ
今だ筋肉痛に苦しむ魔法勇者が何かを訴える。
少年エルフ「え、なに?」
爺僧侶「まったくボロ雑巾のようになって……まったく情けない」ごくごく
爺僧侶は泉から水を飲んだ。
367 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/07(土) 22:52:05.35 ID:o6COV5940
孫僧侶「らりるれろ! らりるれろ!?」
孫僧侶が突然騒ぎだした。
第二皇子「どうしたのですか?」
少年エルフ「えっと飲んじゃだめなの?」
爺僧侶「まっらく、らりるれろ」
少年エルフ「……」
第二皇子「……」
爺僧侶は呪われた。
368 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/07(土) 22:54:06.11 ID:o6COV5940
○氷の森・奥地
少年エルフ「うぅ…… 爺僧侶さんまで呪われてどうしよう」
第二皇子「……問題はないんじゃないかな?」
\らりるれろ/ \らりるれろ!/
魔法勇者と爺僧侶は罵り合っているようだ。
第二皇子「とりあえず奥に来てるけど…… 今度は何!?」
グモモモ
雪男「ンゴーッ」
雪の下からスノーマンがあらわれた。
少年エルフ「うわぁー! 出たー」
第二皇子「エルフ落ち着いてただの雪だるまじゃない……」
グモモグモモグモモモモモ
更にスノーマンがあらわれた。
雪男達「「「ンゴゴゴーッ!」」」
369 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/07(土) 22:55:55.18 ID:o6COV5940
少年エルフ「いっぱいー!」
第二皇子「うわぁ! 冷たい離せー!」
少年エルフ達はスノーマン達に捕まった。
爺僧侶「らりるれろっ!」
爺僧侶達もスノーマンと揉み合っている。
雪男A「ンゴ?」
少年エルフを捕まえていたスノーマンが何かに気づいた。
雪男A「ンゴゴ」
雪男B「ンゴンゴ」ぐい
少年エルフ「なに? うわっ寒いよ」
スノーマンは少年エルフのフードを取ると少年エルフの顔を眺めた。
370 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/07(土) 22:57:35.51 ID:o6COV5940
少年エルフを離して、スノーマン達は動きを止めた。
第二皇子「なに? エルフ何かしたの?」
少年エルフ「ううん…… 何もしてないけど」
スノーマン達は一列になって森の奥へ帰っていく、最後尾のスノーマンが少年エルフに向かって手招きをした。
少年エルフ「案内してくれるの?」
第二皇子「そうみたいだね」
371 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/07(土) 22:59:49.44 ID:o6COV5940
○氷原・氷の森へ向かう大ソリ
娘「エルフ行っちゃ……」ボソ
第七王女「娘? 起きたのか?」
娘友「……いえ、寝言ね」
第七王女達を乗せたそりは氷の森へ近づいていた。
第七王女「大丈夫じゃ娘、直にエルフ達に追いつく」
娘「……うぅ、最強の敵が…… パパ……」
第七王女「ううむ、エルフに危機が迫っておるのかのう」
娘「さー、どーかしら」
372 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/07(土) 23:04:04.43 ID:o6COV5940
○氷の森・謎の家
雪男「ンゴンゴ」
扉の前でスノーマンが身振りで待つように伝える。
少年エルフ「ここで待つの?」
雪男「ンゴ」
雪男はうなずくと扉を開けて入っていった。
少年エルフ「あの人達の家なのかな?」
第二皇子「まさか、でも料理のいい匂いがするね」
少年エルフ「うんなんだろ、シチューかな?」
???「なんだい、仕込みの途中に」
373 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/07(土) 23:07:17.27 ID:o6COV5940
家の奥から女性が出て来た。
第二皇子「む?」
少年エルフ「えッ!! ……ホント!?」
魔法勇者「らりるれろ!」
???「はぁ〜とうとう来たのかバカ弟子…… と、ホビット族か?」
エルフ族の女があらわれた、片方の耳が半分切れている。
少年エルフ「ホントに居たんだ…… (僕以外のエルフ族)」ドキドキドキ
片耳エルフ「いや…… そっちは違うな、お前まさか……ハーフエルフ」
○
374 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/07(土) 23:08:19.97 ID:o6COV5940
※つづく
375 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/07(土) 23:11:47.59 ID:3PU8/lbco
乙!
376 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/07(土) 23:25:29.35 ID:B7kyVmqC0
お疲れ様です!
いや〜、まさかエルフ族の生き残りが登場するとは思ってませんでした。
今後の娘とエルフの展開も気になります!
では、続きを楽しみに待っています。
377 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/14(土) 22:01:46.12 ID:aWL1M0980
#26 トラ?トラ!トラァ!?
378 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/14(土) 22:03:29.91 ID:aWL1M0980
○氷の森・片耳エルフの家
片耳エルフ「帰れ帰れ! 貴様に食わせるラーメンはない!」
バタン
少年エルフ達は追い出された。
少年エルフ「ええ!?」
魔法勇者「らりるれろー」
片耳エルフ「バカ弟子が! 同胞を連れてきたつもりか!? 邪悪なハーフエルフなんぞ」
少年エルフ「」ガーン
怒号は続く。
片耳エルフ「貴様らも何が客だ! 耳が長いだけがエルフ族じゃないわ」
ガシャーン
スノーゴーレム「「ンゴ―っ」」
379 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/14(土) 22:04:48.30 ID:aWL1M0980
魔法勇者「らりるれろー」
ドンドンドン
魔法勇者が執拗に扉を叩く。
片耳エルフ「うっさいわバカ弟子、これ飲んで帰れ!!」
シュッ ズゴンッ!
魔法勇者「らッ!」
魔法勇者は覗き窓から高速で飛んできた瓶がめりこみそのまま気絶した。
\らりるれろ/ \らりるれろー/
爺僧侶と孫僧侶が一応介抱する。
第二皇子「……えっと」
第二皇子は呆気に取られている。
380 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/14(土) 22:05:55.28 ID:aWL1M0980
少年エルフ「邪悪なハーフエルフ…… うぅ」ウルウル
第二皇子「あの…… エルフ大丈夫?」
少年エルフ「うぅ…… だいじょ……ぶ」ウルウル
第二皇子「それにしてもあのエルフ族の姉様が呪術師なの?」
魔法勇者「間違いない、アレが俺の師匠だ呪術にも詳しい」
解呪薬を飲んだ魔法勇者たちがしゃべりだす。
爺僧侶「やっとまともに喋れるわい」
孫僧侶「あー長かった、バカ坊ちゃんのせいでヒドイ目にあった〜」
魔法勇者「やかましい」
少年エルフ「そうだよ……呪いを 娘を助けてもらわなくちゃ」
381 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/14(土) 22:07:25.67 ID:aWL1M0980
○
トントントントン……
少年エルフ「お願いします話を聞いてください」
\うっさいきょうは店じまいだ/
魔法勇者「師匠おれだー開けてくれー」
\帰れバカ弟子、ここはお前ごときが来るような場所ではないわ/
孫僧侶「そうだ帰れ帰れ、オマエゴトキー」
魔法勇者「やめいっ」
少年エルフ「お願いします娘を助けてください」
魔法勇者「師匠ーツンも程ほどにしろ、そろそろデレろー」
382 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/14(土) 22:08:51.80 ID:aWL1M0980
○
白虎「ガルァアアアアア」
少年エルフ「!!」
第二皇子「虎!?」
屋根の上にホワイトタイガーがあらわれた。
\そいつは魔法の効かない聖なる虎だ、痛い目に合う前に帰れ/
白虎「グルルルル」
ホワイトタイガーは牙をむき出しにして威嚇している。
少年エルフ「うう…… 帰れません」
白虎「ガァア!!」
少年エルフ「ひぃ!!」
383 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/14(土) 22:10:20.96 ID:aWL1M0980
魔法勇者「師匠……コイツを倒したらエルフの話を聞いてくれるか」
\倒せたらな…… お前では無理だろうがな/
魔法勇者「よし行くぞ ”多重大爆裂”」
キュオオオオ
孫僧侶「バカ―いきなりソレ!?」
爺僧侶「伏せるんじゃ!」
少年エルフ「うわわ」
バっ
魔法勇者以外は地面に伏せた。
シーン
少年エルフ「……?」
第二皇子「あれ?」
384 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/14(土) 22:11:37.95 ID:aWL1M0980
魔法勇者「まてまてまて反則だろソレ」ダラダラ
白虎「グルアア……」キュボボボボ
白虎は魔法勇者の爆裂魔法を食っている。
片耳エルフ「お前は本当に話を聞かないな」
窓から顔を出した片耳エルフが呆れている。
魔法勇者「師匠、もっかい最初から…… ダメ?」
片耳エルフ「ダメだ ”範囲守護”」
パアア
片耳エルフは防御魔法を家にかける。
孫僧侶「えっと”守護”」パアア
孫僧侶は防御魔法を唱えた、孫僧侶は防御魔法に守られた。
385 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/14(土) 22:12:48.90 ID:aWL1M0980
魔法勇者「お前だけかいっ!」
孫僧侶「だってこれしかできないしー」
魔法勇者「俺にもかけろ早く!」
孫僧侶「ごめ、まにあわなーい」
魔法勇者「うおおお死ぬ―」
爺僧侶「どれワシが 範囲守護」
爺僧侶は魔法を唱えた、しかし効果がない。
魔法勇者「できてねーよ! ちくしょー死ぬ―」
白虎「グアアっ」
ホワイトタイガーは食べた魔法を吐き出した。
第二皇子「うわああ!?」
キュュドドドドドン
\\うわあああああ//
辺りが爆炎に包まれる。
386 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/14(土) 22:14:00.38 ID:aWL1M0980
○
片耳エルフ「フン…… 威力だけは一人前になりおって」
ヒュルル
片耳エルフ「何?」
少年エルフ「間に合った」
ヒュルルルル
魔法勇者達は少年エルフの風の障壁に包まれている。
魔法勇者「たすかった……」
孫僧侶「はーつら、坊ちゃんのせいで魔力無駄にしたー」
爺僧侶「みっともなくうろたえて、まったく情けない」
魔法勇者「やかましい」
387 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/14(土) 22:22:00.11 ID:aWL1M0980
第二皇子「ありがとうエルフ…… でも魔法が効かないんじゃどうすれば」
少年エルフ「えっと…… どうしよう」
魔法勇者「どうしようっていったって」
魔法勇者はメンバーを見渡す。
魔法勇者 ← 魔法系
少年エルフ ← 魔法系
第二皇子 ← 吟遊詩人
孫僧侶 ← 僧侶系
爺僧侶 ← 脳筋
魔法勇者「爺まかした!」
爺僧侶「高齢者を労わらんかい!」
白虎「グルァア!!」
爺僧侶「うおう、こんな時に腰が! 腰痛がー!」
シュタタタタッ!
爺僧侶はダッシュで逃げ出した!
魔法勇者「その健脚のどこが腰痛だー!!」
少年エルフ「うわあ! 来るよ」
ホワイトタイガーは飛び掛かって来た。
\\うわああああああああああああ//
388 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/14(土) 22:24:35.03 ID:aWL1M0980
○片耳エルフの家・窓辺の席
片耳エルフ「さてと茶でもいれるか」
片耳エルフはキッチンへお茶をいれにいった。
\うおおおおお来るなー/
片耳エルフ「フム…… まだいけるか?」カチャカチャ
\ぎゃああ、いってー!!/
片耳エルフ「ジャムはどこだ」ゴソゴソ
\エルフ―/
片耳エルフ「どれそろそろか」コポポポ
\やぁあああ/
片耳エルフはのんびりとお茶を飲む。
片耳エルフ「うーむ、葉が古いな」
\グルルルル/
コッコッ
ホワイトタイガーが戸を叩く音がする。
片耳エルフ「ふむ片付いたか」
389 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/14(土) 22:27:10.12 ID:aWL1M0980
○
ガチャ
片耳エルフは扉を開けた。
片耳エルフ「何!?」
白虎「ガルァ」
ドサ
ホワイトタイガーは咥えていた少年エルフを片耳エルフの前においた。
少年エルフ「はう……ひぅ……猫舌……」ピクピク
片耳エルフ「……(なぜ食い殺していない!?)」
少年エルフ「お……」ヨロヨロ
少年エルフ「お願い娘を…… ひゃああ!?」
ホワイトタイガーが少年エルフを前足で転がす。
コロコロ
少年エルフ「うわあ…… 話をー」
ホワイトタイガーは少年エルフを舐めまわす。
ペロペロ
少年エルフ「きひてー 耳だめー……ひゃあん」
ホワイトタイガーは少年エルフを頭から甘噛みする。
はむはむ
少年エルフ「ふむむむー」バタバタ
片耳エルフ「……(このハーフエルフ……本当に邪気がないのか!?)」
390 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/14(土) 22:29:06.14 ID:aWL1M0980
○
魔法勇者「いってー…… マジで噛みやがったし」
片耳エルフ「お前が噛まれているんかい、バカ弟子」
魔法勇者「孫、治癒かけてくれ」
孫僧侶「イヤですよ、坊ちゃんの尻なんて…… 杖が穢れます」
魔法勇者「遠慮ねーなちくしょー」
第二皇子「あの……入れてくれたって事は話を聞いてくれるのですよね、ありがとうございます」
片耳エルフ「……聞くだけだ、期待するなよ」
少年エルフ「……う、うん」
391 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/14(土) 22:30:50.85 ID:aWL1M0980
少年エルフは娘が呪われた経緯を説明した。
片耳エルフ「それは呪毒だな…… フン、やっかいな」
魔法勇者「なんだ師匠でも解呪は無理なのか?」
ゴン
ティーポットが魔法勇者の頭にめりこむ。
\うおおおあっちぃー!/
片耳エルフ「バカをいえ、その程度朝飯前だ」
少年エルフ「ホント!? だったら……」
片耳エルフ「だが断る」
少年エルフ「え……」
第二皇子「そんなヒドイ」
片耳エルフ「うるさい、話は聞いた。 その上でお前に協力はしない……わっかたら帰れ」
ぐいぐい
片耳エルフは少年エルフ達を追い出しにかかる。
392 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/14(土) 22:32:01.30 ID:aWL1M0980
少年エルフ「そんな……お願いしますお礼に出来る事ならなんでも……」
片耳エルフ「黙れ、ハーフエルフなんぞ信用できない」
少年エルフ「お願いします…… 僕はどうなってもいいから娘を……」
片耳エルフ「くどい」
バタン
片耳エルフは少年エルフ達を追い出した。
\うぅ……お願い……します/
片耳エルフ「……ハーフエルフが人間の子を……だと…… 愚かな」
ドサッ
片耳エルフは耳をふさいで座り込んだ。
○
393 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/14(土) 22:33:14.55 ID:aWL1M0980
※つづく
394 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/14(土) 22:57:48.71 ID:LHi6h7Hk0
続きありがとうございます!
ハーフエルフの過去が気になります。
では、次回も楽しみにしています。
395 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/21(土) 23:22:52.42 ID:kTU9QTW50
#27 失われた村の失われたスープ
396 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/21(土) 23:24:53.65 ID:kTU9QTW50
○氷の森・片耳エルフの家前
片耳エルフに追い返された少年エルフ達は空き地でキャンプをしていた。
少年エルフ「はぁ……、どうしよう」
魔法勇者「心配するな師匠はツンデレだからな、じきにデレる」
少年エルフ「じきにって、どれくらいで?」
魔法勇者「うむ、半年から数年に一回くらいか……」
第二皇子「それツンデレとかいうか気まぐれというか……」
少年エルフ「うーん、他に方法もないし……頼み込むしか方法ないし……」
孫僧侶「お師匠さんかー、あのヒト気難しいんだよねー」
魔法勇者「気難しいとはなんだ! 思慮深いだけだ!」
孫僧侶「ハイハイ…… これだから坊ちゃんは」
少年エルフ「あれ、爺僧侶さんは?」
魔法勇者「用でも足してるんじゃないか…… トシだしな」
少年エルフ「そうなの?」
397 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/21(土) 23:26:54.98 ID:kTU9QTW50
○氷の森・片耳エルフの家
片耳エルフ「……まだいるのか」
片耳エルフは窓の隙間から少年エルフたちを垣間見る。
爺僧侶「いやー、ここらは冷えますのう」
暗がりから爺僧侶が現れた。
片耳エルフ「爺…… また勝手に」
爺僧侶「エルフ殿の娘の事をどう思います」
少年エルフ「フン、別にどうでもいい……」
爺僧侶「ああ見えてエルフ殿も苦労されておる、あの細腕で働き人間の子を育て上げ…… ふむ、どこかで似たような話を聞いたような」
片耳エルフ「……」
爺僧侶「あれは誰でしかなぁ? 人間の子のため自らの耳を切ってまで霊薬を作ってくれたエルフ族は」
片耳エルフ「さぁな、とんだ愚か者だろう」
398 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/21(土) 23:28:05.02 ID:kTU9QTW50
爺僧侶「どうでしたかな…… しかし今回の呪いはエルフ殿も堪えておるようで、何せ自分が育てた人間の子が呪われたのじゃからの」
片耳エルフ「エルフ族が人間に関わるとは、まったく愚かしいな…… 腹が立つ」
爺僧侶「ほっほっほ…… まぁコレは独りごとですが、エルフ殿も霊薬の作り方を知っておれば作るでしょうな、耳を切ってまで」
片耳エルフ「……」
爺僧侶「意地っ張りも変わりませんな…… エルフ殿は素直ですぞ、どなたかと違いましてな」
片耳エルフ「やかましいっ! とっとと寝ろボケ老人が!」
爺僧侶「ほっほっほ」
爺僧侶は裏口から家を出た。
片耳エルフ「……なんで人間は100も越さぬうちにあんなに小賢しいのか、まったく」
399 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/21(土) 23:29:53.45 ID:kTU9QTW50
○翌朝
片耳エルフ「そんなところでキャンプするな、バカ弟子が…… こっちへ来い」
魔法勇者たちは片耳エルフに招かれた。
爺僧侶「ほれ、エルフ殿とホビット殿も」
少年エルフ「え、いいの?」
爺僧侶「ほっほっほ 構いませんよ」
少年エルフ達は爺僧侶に促されて家に入った。
片耳エルフ「貴様か…… いいか、まず言っておく貴様には手はかさない」ビシッ
少年エルフ「う…」ウルウル
第二皇子「ヒドイ…… そんなハッキリ言わなくても」ボソボソ
片耳エルフ「ぐ……」
400 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/21(土) 23:30:39.80 ID:kTU9QTW50
魔法勇者「師匠、大人げねーぜ。 エルフをいじめるなよ」
片耳エルフ「やかましい! 黙って聞け…… さてお前たちバカ弟子がせっかくここまで来たんだもてなしてやろうと思う」
魔法勇者「ホントか!?」
孫僧侶「帰れっていってたじゃーん」
片耳エルフ「やかましいっ 気が変わったんだ」
孫僧侶「へー、ふーん」
片耳エルフ「それで特製の『解呪ラーメン』をふるまってやろうと思う」
魔法勇者「は?」
少年エルフ「え?」
第二皇子「解呪……ラーメン?」
片耳エルフ「あーあー、これは独り言だが、作ってる間は私は集中してるからな…… 周りが気にならんほどにな、横で作り方を見られていてもな…… ゲフンゲフン」
401 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/21(土) 23:31:37.44 ID:kTU9QTW50
爺僧侶「ほっほっほ、昔からそうでしたな片耳殿は」
魔法勇者「昔から? いやキャラ違くね?」
片耳エルフ「やかましいわッ!」シュッ
魔法勇者「ヘブッ!」パカ―ン
魔法勇者の頭でシュガーポットが砕ける散る。
少年エルフ「師匠さん…… それじゃ」
片耳エルフ「……さぁてと、まず材料集めだな〜 外に出る準備しないと」チラッチラッ
少年エルフ「えっと防寒着はどこ」
第二皇子「ほらコレ、手伝うよ」
少年エルフ「うん、ありがとう」
爺僧侶「ほっほっほ……」
孫僧侶「私たち何すれば……」
魔法勇者「やったぜ師匠の料理ひさびさだぜ、のんびり待とうぜ」
片耳エルフ「バカ弟子共、待ってる間にスノーゴーレムとアイスゴーレムを直して来い、全部だ」
魔法勇者「マジか!?」
402 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/21(土) 23:33:39.70 ID:kTU9QTW50
○氷の森
片耳エルフはホワイトタイガーに乗っている。
テクテク
白虎「ぐるる……」
片耳エルフ「……(ちゃんと来てるな)」
片耳エルフは少年エルフの足音を後ろに歩み去った。
テクテク……
しばらくしてから少年エルフと第二皇子歩いている。
テクテク
第二皇子「あっち?」
少年エルフ「うんあっちに歩いてる」
少年エルフは片耳エルフの足音について行く。
第二皇子「やっぱり長い耳はよく聞こえるんだね」
少年エルフ「うん、まぁ……(今のさん師匠さんに聞こえたかな?)」
テクテク
少年エルフ達は片耳エルフ達の音について行く。
403 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/21(土) 23:36:00.42 ID:kTU9QTW50
○氷の森・温泉地帯
もくもく
当たりに霧のようなものが立ちこめてきた。
少年エルフ「この霧あたたかい、蒸気?」
第二皇子「あっちみて温泉が噴き出してる」
シュー もくもくもく
少年エルフ「それでこの辺りだけ雪が溶けてるんだ」
第二皇子「この辺りなら食材が採れるかも…… それにしてもラーメンで解呪するなんてね」
少年エルフ「あの、ラーメンってどんな料理?」
第二皇子「知らないの?」
少年エルフ「うん……」
第二皇子「えっと温かいスープに麺っていう……」
少年エルフ「へぇ」
ひゅうう
風に乗って少年エルフの耳に片耳エルフのつぶやきが届く。
(……これは独り言だが、かつて故郷を追放された私はある店主からラーメンを戴き……)
少年エルフ「……(もしかしてこっちの会話聞こえてる?)」
第二皇子「どうかした?」
404 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/21(土) 23:36:56.52 ID:kTU9QTW50
○温泉地帯・ネギの群生地
ひゅうう
風に乗って少年エルフの耳に片耳エルフのつぶやきが届く。
(……この当たりの野菜は私が植えたものでラーメンの……)
少年エルフ「なるほど、この葉っぱを採るみたい」
ザクザク
第二皇子「独特の匂いがするね」
少年エルフ達はネギを刈る
405 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/21(土) 23:37:58.36 ID:kTU9QTW50
○温泉地帯・走る人参畑
ひゅうう
風に乗って少年エルフの耳に片耳エルフのつぶやきが届く。
(……この走り人参は早い者程身がしっかりしており……)
少年エルフ「このニンジンを捕まえるんだって!」
ダダダダダダッ!
第二皇子「はやい―ッ!」
少年エルフ達は駆け回る人参を追いかける。
406 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/21(土) 23:40:00.58 ID:kTU9QTW50
○温泉地帯・巨大猪の穴
ひゅうう
風に乗って少年エルフの耳に片耳エルフのつぶやきが届く。
(……ここの猪がチャーシューに適しており……)
ドドドドドドドドッ!!
少年エルフ「この猪を狩るんだってーっ!」
第二皇子「でもどうやってーッ!?」
少年エルフ達は巨大猪に追いかけられている。
巨大猪「ブフォー!」
少年エルフ「うわぁ!!」
巨大猪が少年エルフに襲い掛かろうとしたその時。
ビュルルルルルッ
巨大猪「プギーッ!?」ザシュッン
ドサッ
何処からともなく風の刃が飛んで来て巨大猪を真っ二つにした。
407 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/21(土) 23:41:02.00 ID:kTU9QTW50
少年エルフ「……」ゾォ
第二皇子「大丈夫?」
少年エルフ「う、うん……(今の魔法)」ドキドキ
第二皇子「顔真っ青だよ、少し休む?」
少年エルフ「ううん大丈夫だから、ほら猪の身を切り取って…… 行かなきゃ」
第二皇子「わかった僕がやるから、エルフは休んでて」
少年エルフ「……うん、ありがとう……」ドキドキ
少年エルフは青ざめている。
少年エルフ「ン……?」
少年エルフは離れた所に兎が居るのを見つけた。
兎「……」ジー
少年エルフ「……(こっち見てる)」
408 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/21(土) 23:42:00.08 ID:kTU9QTW50
作業を終えた第二皇子が駈寄る。
第二皇子「全部は無理だからいい所だけとったよ…… どうしたの?」
少年エルフ「え、いや兎がこっち見てて……」
少年エルフが兎を探すが見えなくなっていた。
少年エルフ「……どこかいったみたい」
第二皇子「兎も材料にいる?」
少年エルフ「え…… ううん、それより行こう」
第二皇子「うん」
テクテクテク
少年エルフ達は森の奥へ向かう。
ガサッ
兎「フゥ……」
ガサガサ
少年エルフ達の後を兎が追っていく。
409 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/21(土) 23:43:24.01 ID:kTU9QTW50
○廃村
少年エルフ「ここ……村だったのかな?」
第二皇子「そうみたいだけど……随分古いね」
ひゅうう
風に乗って少年エルフの耳に片耳エルフのつぶやきが届く。
(……この村は母と一族が暮らし聖地を守っていた……)
少年エルフ「……師匠さんの一族の村だったみたい」
第二皇子「そうなんだ…… なんだろ、美味しそうな匂いがするね」
少年エルフ「あれ、この先の温泉を見て」
滅びた村の先には温泉が広がっており、そこには巨大な竜の骨が沈んていた。
410 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/21(土) 23:45:34.76 ID:kTU9QTW50
○聖地・竜骨の湯
グツグツグツ…… ボコンボコン
少年エルフ「……暑い」
温泉はかなり高音で煮えたぎっている。
第二皇子「すごい、温泉と竜骨で天然のスープが出来てる」
白虎「グルル……ゴクゴク」
片耳エルフ「美味いか? そうだろう、温泉が数千年かけて煮だした竜骨スープだ魔力も濃厚だ」
少し離れた場所で片耳エルフのホワイトタイガーが竜骨スープを飲んでいる。
少年エルフ「……(けっこう近いけどいいのかな)」
第二皇子「エルフ、早く汲もう」
片耳エルフ「これは独り言だが、このスープはあの巨大な竜骨に近い方が濃い、ほら行くぞタイガー」
白虎「がるっ」
第二皇子「あっちみたいだね…… 師匠さんって最初はコワイ人と思ったけど結構いい人かも」
少年エルフ「うん、そうだね」
411 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/21(土) 23:47:40.88 ID:kTU9QTW50
○
片耳エルフ「よしここだ……」
少年エルフ「うわぁ…… 大きな骨」
片耳エルフ「滑るから気をつけろよ…… タイガー」
ホワイトタイガーは水面から突き出た骨の上を軽々と跳んでいく。
少年エルフ「うわっと…… ありがと、ここ気をつけてホビット」
第二皇子「……はい(いい人なんだろうけど、素直じゃなさそうだなぁ)」
少年エルフ達は骨の上を歩いていく。
グラッ……グラグラッ
少年エルフ「うわあ!? なに!?」
片耳エルフ「この邪悪な気配、どこだ!?」
白虎「グルルルル」
第二皇子「あそこ…… 何アレ?」
412 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/21(土) 23:48:45.00 ID:kTU9QTW50
少年エルフ「兎?」
巨大な竜骨の天辺に兎が邪悪に微笑んでいる。
兎「フハハハハ、これは素晴らしい最高の素材だ」
ゴゴゴゴゴ
片耳エルフ「危ない、逃げろ」
少年エルフ「うわぁ落ちる!?」
第二皇子「熱い!」
白虎「ガルッ」
骨の上から落ちそうになった少年エルフ達を白虎が背中に乗せて助けた。
片耳エルフ「まさか…… 死霊使い!」
413 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/21(土) 23:49:31.55 ID:kTU9QTW50
死霊使い(兎)「ハハハ、礼を言うぞ小僧、お前達のおかげでここまでこれた」
兎は死霊使いだった。
第二皇子「え!?」
少年エルフ「まさかずっとついてきてた……」
死霊使い「お礼にコイツの犠牲者第一号だ!」
ガラガラガラ……
温泉の竜骨が組み上がり動き出す。
骨竜「ゴアアアアアアアアアアアアア」
スカルドラゴンがあらわれた!!
○
414 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/21(土) 23:50:01.74 ID:kTU9QTW50
※つづく
415 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/22(日) 00:20:17.04 ID:Phhrte+90
お疲れ様です!
続き楽しみにしています!
416 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/22(日) 13:41:44.54 ID:UepcQsIbo
乙!
417 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/28(土) 22:51:43.11 ID:8hTuPgxb0
#28 タイガー・アンド・スカルドラゴン
418 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/28(土) 22:53:19.46 ID:8hTuPgxb0
○氷の森・竜骨の湯
片耳エルフ「”豪火球”」
ゴオオオン
死霊使い「なんの”四弾氷爪”」
ビュカキン
炎と氷の魔法が相殺される。
死霊使い「まだまだ」
髑髏杖「”大火球”」
死霊使いの杖から魔法が放たれる。
片耳エルフ「タイガーよ!」
白虎「がおおお」
419 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/28(土) 22:54:33.19 ID:8hTuPgxb0
ホワイトタイガーは大火球を食べて吐き出した。
ゴオオ
火球は死霊使いをかすめる。
死霊使い「ほう、魔法を食うか気に入ったぞ」
片耳エルフ「フン、貴様のような邪悪なものには懐かんよ」
ドドン! ガガン!
片耳エルフと死霊使いの魔法がぶつかり、ホワイトタイガーとスカルドラゴンが格闘する。
少年エルフたちは片耳エルフの後方で戦いを見守っている。
少年エルフ「師匠さんすごい」
第二皇子「あれじゃあ下手に手助けできないね」
420 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/28(土) 22:57:45.51 ID:8hTuPgxb0
片耳エルフ「今だ噛み砕け!」
白虎「ガオオッ」
ホワイトタイガーが死霊使いに飛び掛かる。
死霊使い「おおっと」
ガキン
片耳エルフ「何!?」
死霊使い「かかったな馬鹿め、所詮獣よ」
スカルドラゴンの肋骨が伸びてホワイトタイガーを捕まえた。
白虎「グオオオ」ガリガリ
片耳エルフ「直ぐに助けて……」
死霊使い「遅いわ、骨となれ虎よ」
死霊使いは鋭い結晶をホワイトタイガーへ投げた。
ザシュ
白虎「グオオオオ!?」
結晶が白虎に突き刺さる。
421 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/28(土) 23:00:00.99 ID:8hTuPgxb0
死霊使い「王手だ」
ドスッ
死霊使いはもう一つの結晶をスカルドラゴンに突き立てる。
ヒュオン
スカルドラゴンとホワイトタイガーが光に包まれる。
片耳エルフ「なんだあれは!?」
少年エルフ「あれって海の時の……」
スカルドラゴンとホワイトタイガーが融合する。
死霊使い「ふはははは、虎に翼とは正にこの事よ」
スカルタイガードラゴンがあらわれた。
422 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/28(土) 23:03:44.53 ID:8hTuPgxb0
骨虎竜「ゴギャアアア」
スカルタイガードラゴンが大量の骨を吐き出した。
ドガガガガガ
片耳エルフ「く、”高守護”」ゴォン
片耳エルフは防御力を上げて耐えるが無傷では済まない。
少年エルフ「師匠さん!」
少年エルフは片耳エルフの元へ駆け出した。
第二皇子「ちょっとエルフ…… そうだあの曲、楽譜は」
第二皇子は荷物から何かを探し始めた。
少年エルフは片耳エルフの元に駆け寄る。
少年エルフ「師匠さん大丈夫? ”大治癒”」パアア
423 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/28(土) 23:06:50.37 ID:8hTuPgxb0
片耳エルフ「……フン、この程度なんともない」
片耳エルフは治癒を受け立ち上がる。
死霊使い「素晴らしいこれが秘宝の力、学者風情もバカにできんな」
片耳エルフ「タイガー取り込まれたのか、……やむをえん”十字大風刃”」
ビュゴゴゴゴゴゴッ!
巨大な風の刃がスカルタイガードラゴンに放たれる。
死霊使い「バカめ」
ビュルル
骨虎竜「ギュガガガ」
スカルタイガードラゴンは魔法を食べた。
片耳エルフ「まさか能力まで!?」
死霊使い「そういうことだ、自らの魔法で消し飛ぶがよい」
魔法が吐きだされる
ビュゴゴゴゴゴゴッ!
424 :
◆VEKixXsFvlSQ
[saga]:2017/10/28(土) 23:09:06.16 ID:8hTuPgxb0
片耳エルフ「”範囲守……”(間に合わない)」
少年エルフ「お願い」
少年エルフは魔法石を掲げた。
魔法石「”ニジュフ……”」ビュル
ズドドォン
風の障壁が風の刃を防いだ。
少年エルフ「出来た……、間に合った」
片耳エルフ「音声魔法による高速詠唱? ……そんな方法が」
死霊使い「そうか、あの時の婆の…… しかしコレならばどうだ」
ズドドン
スカルタイガードラゴンの巨大な足の踏みつけ攻撃!
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