過去ログ - 【叫ぶような声も】能力者スレ【無痛になっていく】
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288: ◆moXuJYo6C0cW[sage saga]
2018/08/15(水) 20:06:08.39 ID:tpxzroHlo
>>287
【あるいは、二人の放つ異様な気配が、人を寄せ付けないものがあったのかもしれない】
【黒外套の大男と、大剣を装備した少女。ただでさえきな臭い今の世で、好んでこの組み合わせに近づこうとする者もいまい】

【同時に、異形の観察眼は確かに彼女の言葉が単なる虚勢でないことを改めて認識する】
【強靭な足腰に軽い身のこなしを感じさせる足運び。間違いなく、只者ではない。ならば、何者か】


ああ、無論だとも。こちらとしても、そうしてくれた方がありがたい
捕まった子供らを抱えて逃げる時、追っ手がいるといないとでは大違いだからな

(ぶっ飛ばす、か。中では、殺しは控えた方が良さそうだ……)

【彼女の言葉を頼もしく思いつつも、やはり懸念がよぎる】
【立派な武器と威勢の中に見え隠れする、年相応の顔。恐らくは、普通に育てられた子供】
【殺しの経験がないのであれば、彼女の前でいつもの調子でやるのは余計な事態を招くかもしれない】
【大男の脳内で、損得勘定の算盤が弾かれる。だが、それを一瞬吹き飛ばす名が、少女の口から飛び出した】


―――――!! ……ベアトリクス。ベアト、か。わかった
ああ、行くとしよう。よろしく頼むぞ、ベアト

(悪い予感は的中か……!! 思えばこの金髪に碧眼、自信満々の態度……忌まわしいほどに似ている……)
(あの異教徒めが、いくら腕が立つとはいえ愛娘を一人で歩き回らせるとは……おかげで、とんだ子供を雇ってしまった)
(まあ、いい……私の名を聞いてこの反応なら、私がマリアにした所業は漏れてはいないはずだ……)

【走った悪寒が確信を伴った。失った顔色は、幸いにして薄闇が覆い隠してくれる】
【少女の放つ閃光が、その薄闇を切り裂き。思わず閉じた三つ目を開き直すと】
【彼女の父親を思い出す、荘厳な聖堂騎士の如き姿がそこにあった。ひそやかな信仰心から出る舌打ちは抑え込んだ】

【ともあれ、今は己の利益。約束通りにカニバディールが先陣を切る】
【少しぐねってはいるものの、道なりに進む形で通路を下っていく。やがて、分かれ道。異形は右に折れた】

ここが連中が子供を運ぶのに使う通路だ。彼奴等はあの扉の向こうのエリアにアジトを構えている
用意はいいな……?

【分かれ道の左側が輸送路、こちらがアジト。すなわち監禁場所。小声でそれを伝えると】
【大男はゆっくりと扉の前に立ち。無造作にそれを押し開けた】

おう、追加のガキか? ちょうどよかった、こっちは今から俺達用の奴隷候補を見繕うとこだぜ
おい、暴れんじゃねえ!! また殴られてえのか!!=@おい、薬持ってこい薬!!

【中に広がっていたのは、大男の言葉が控え目であったことを示す悍ましい光景】
【年端もいかぬ少年少女を、柄の悪い男たちが殴りつけ、あるいは注射器の針を近づけ、あるいは服を剥ぎ取ろうとし】
【まさに奴隷、いや商品として物体として、扱われている光景だった】

【扉の開く音に最初に反応した男が、大男と少女の方に目を向けて、凍り付いた】

な――――=@やあ、こんばんは

【気の抜けた挨拶と共に、大男は太い腕を振るって男の顎に拳を叩き込んだ。男は膝から崩れ落ちる】

てめぇ!?=@このやろ――――!!

【他の男たちが事態に気が付き、次々に拳銃や刃物を抜く。しかし、突然の襲撃に明らかに動揺しており】
【ベアトリクスほどの腕前なら、十分にその隙をつけるだろう】

/フグ捌けるってすごいじゃないですか!?
/了解しましたー!


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