映画の脚本を書いて、ひとりの女の子と出会った話。
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89:名無しNIPPER[saga]
2024/09/04(水) 00:17:54.39 ID:lGZh6aoj0
「……でも、うれしかったです」
「え?」
90:名無しNIPPER[saga]
2024/09/04(水) 00:18:54.52 ID:lGZh6aoj0
「さっきまで、脚本を書いてたんだ」
「え?」彼女は少しだけ驚いていた
91:名無しNIPPER[saga]
2024/09/04(水) 00:19:30.13 ID:lGZh6aoj0
「そんなことを考えていたんですか?」
「ああ、不思議だよな。もうずっと会話もしてなかったのに」
92:名無しNIPPER[saga]
2024/09/04(水) 00:21:24.46 ID:lGZh6aoj0
「私、先輩の脚本よんでみたいです」
口火を切ったのは彼女からだった
「脚本を?」俺は改めて尋ねた。
93:名無しNIPPER[saga]
2024/09/04(水) 00:32:34.69 ID:lGZh6aoj0
「行きつけの喫茶店がありまして。そこなら人も来ないでしょう」
あまりにも彼女の態度が平然としているので
ちょっと待て、と俺は口をはさんだ。
94:名無しNIPPER[saga]
2024/09/04(水) 00:34:13.59 ID:lGZh6aoj0
「なるほど、気が変わったのか」
「そうです」
95:名無しNIPPER[saga]
2024/09/04(水) 00:36:58.42 ID:lGZh6aoj0
「事務所に怒られないのか?」
「さあ、ばれたらすごく怒られるでしょうね」
96:名無しNIPPER[saga]
2024/09/04(水) 00:39:18.07 ID:lGZh6aoj0
「今日はもう寝ようか」
「そうですね」
97:名無しNIPPER[saga]
2024/09/04(水) 00:50:11.70 ID:lGZh6aoj0
静寂が訪れてから、ふとさっきまでのことを思い返していた。
彼女と話した、本当にたったそれだけのことのはずなのに、
まるで世界が丸っきり変わってしまったかのようにも思えた
98:名無しNIPPER[saga]
2024/09/04(水) 01:08:14.35 ID:lGZh6aoj0
それから、ベッドに横たわると俺は瞼を閉じた。
思えば最近まであんまり寝てなかったんだ、
頭もぼんやりとして正しく機能してなかったな。
99:名無しNIPPER[saga]
2024/09/04(水) 01:08:51.44 ID:lGZh6aoj0
そして、久しぶりに会うヒツジのことを考えながら、
俺はそのまま深い眠りについた。
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