くーちゃん「しょくぶつさんとおはなししてたらびょういんにつれていかれました」
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274
:
名無しNIPPER
[saga]
2024/02/13(火) 19:18:59.03 ID:RYXcxsNH0
ゴロゴロ
ポツンポツン
くーちゃん「…あめ、ですね」
以下略
AAS
275
:
名無しNIPPER
[saga]
2024/02/13(火) 19:19:57.06 ID:RYXcxsNH0
じんわり、じんわり、暗闇だらけの瞼の裏に、うっすらと世界が広がってゆきます。
トンネル独特の風の音。土の香り。
トンネルの中のくーちゃんは、トンネルを見るために、ゆっくりと目を開きました。
以下略
AAS
276
:
名無しNIPPER
[saga]
2024/02/13(火) 19:35:32.08 ID:RYXcxsNH0
くーちゃん「何千年も、大楠さんは見てきたんですね」
くーちゃん「たくさんの植物さんとの出会いと別れ」
くーちゃん「土砂崩れで埋まってしまった、たくさんのお友達。
以下略
AAS
277
:
名無しNIPPER
[saga]
2024/02/13(火) 19:37:18.75 ID:RYXcxsNH0
くーちゃん「ながくいきてたから、勝手にされたんです」
くーちゃん「とても、とても長い時間です」
くーちゃん「それは、きっとくーちゃんたち人間には、想像できないほど」
以下略
AAS
278
:
名無しNIPPER
[saga]
2024/02/13(火) 19:39:33.54 ID:RYXcxsNH0
くーちゃんは、トンネルにいる意識の中
いつもならそこにとどまって、そのトンネルを全身に感じてました。
でも、同じ場所にとどまってては、大楠さんの芯に触れられません。
以下略
AAS
279
:
名無しNIPPER
[saga]
2024/02/13(火) 19:44:20.35 ID:RYXcxsNH0
くーちゃん「誰にも、わかってもらえないですね」
くーちゃん「人間に、あなたの言葉、聴こえませんもん」
くーちゃん「くーちゃんにも、大楠さんの言葉、わかりませんけど」
以下略
AAS
280
:
名無しNIPPER
[saga]
2024/02/13(火) 20:06:52.50 ID:RYXcxsNH0
くーちゃん「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
くーちゃん「そですよね。こたえられませんよね」
キラッ
以下略
AAS
281
:
名無しNIPPER
[saga]
2024/02/13(火) 20:08:35.90 ID:RYXcxsNH0
くーちゃんは、沼に濡れた指先を見つめながら、顔を上げました。
その沼の中に、一本の木が生えています。
茶色くすすけてて、幹からいくつも、皮が剥がれています。
以下略
AAS
282
:
名無しNIPPER
[saga]
2024/02/13(火) 20:11:16.86 ID:RYXcxsNH0
くーちゃん「大楠さん」
くーちゃん「くーちゃん、旅に出るとき、感じてました」
くーちゃん「この旅は片道切符です」
以下略
AAS
283
:
名無しNIPPER
[saga]
2024/02/13(火) 20:14:25.33 ID:RYXcxsNH0
くーちゃんは、沼に、一歩足を踏み入れます。
冷たく、ぬめっとした感触が伝わり、今にも全身が飲み込まれてしまいそうです。
足もずぶずぶと、深く沈んでゆきます。
以下略
AAS
284
:
名無しNIPPER
[saga]
2024/02/13(火) 20:16:42.53 ID:RYXcxsNH0
くーちゃん「大楠さん。これで、さみしくないです」
ずぶずぶ
くーちゃん「…ちから、ぬけてきました」
以下略
AAS
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