714: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2023/01/08(日) 13:26:44.40 ID:5MWtUFJH0
私は突然役人の人と口論を始めた愛さんに説明を求める。
すると愛さんは、苦々しい顔をしながら──
愛「……最初から、この人たちはアタシたちの報告を信用なんてしてなかった……。……だから、嘘発見器まで置いて……」
璃奈「嘘……発見器……?」
ハッとする。
「ネイ」
璃奈「まさか……あの……ネイティ……」
愛「アタシたちが……嘘や虚偽の発言をしたとき……鳴いて知らせるように、訓練されてる……」
璃奈「……嘘」
私の手から……璃奈ちゃんボードが滑り落ちて、パサっと音を立てながら床に落ちた。
政府役人「さぁ……報告を続けて貰おうか」
愛「……だから、今は調査中です。これ以上、報告出来ることはありません」
愛さんが睨みつけながら言葉を返す。
政府役人「“さいみんじゅつ”で吐かせることも出来るんだ。……手荒な真似をさせないでくれ」
愛「…………」
璃奈「……愛さん、話そう」
愛「りなりー……!?」
璃奈「ここまで、強引な手を使ってくるってことは……言わないと、何されるかわからない。……私たちだけじゃなくて……果林さんや彼方さんにも……」
愛「…………」
恐らく……ここで突っぱねても、強引に吐かせられるか……何かしらの罰が、私たちだけじゃない……チームの連帯責任として、課されるなんてことは想像に難くない。
私の言葉を聞いて、
司令官「……」
実行部隊の司令官さんが目を逸らした。
恐らく、そういうことだろう。
政府役人「それだけ……我々も必死なんだ。世界のために……」
愛「だ、だからって……恥ずかしくないの……!?」
璃奈「愛さん。言ってもしょうがない……。……組織の合理性を考えたら……研究者に研究内容を秘匿させないのは……間違った選択じゃない……」
愛「……っ」
璃奈「ただ……この方法は、完全に人道に反する。……私たちは一切推奨しないし、今も他の方法をしっかり模索し続けていることは理解して欲しい」
政府役人「……いいだろう」
そう前置いて──私は、世界にエネルギーを溢れさせる方法を……話し始めた。
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