713: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2023/01/08(日) 13:24:51.78 ID:5MWtUFJH0
「ネイ」
部屋の隅にネイティが居ることに気付いた。
……そういえば、今までも役人の人たちとお話するときには、いつもお部屋にネイティがいた気がする。
役人の人の中にネイティを好きな人がいるのかな……?
まあ、いいや……。
私たちは研究内容の報告を始める。
もちろん、報告書で書いたとおりの内容でだ。
璃奈「──ですので……報告書にも書いたとおり、その大量のエネルギーをどこから持ってくるかは研究中です」 || ╹ᇫ╹ ||
政府役人「当てはあるのかな?」
璃奈「あくまで現状では理論がわかっただけなので……そちらに関してはこれから考えるつもりです」 || ╹ᇫ╹ ||
政府役人「現状では、具体的な方法には見当が付いていないと……?」
璃奈「……はい」
私は役人の言葉に頷く。
そのときだった、
「ネイティー」
ネイティーが──鳴いた。
愛「……!」
政府役人「聞き方を変えよう。……何か私たちに報告していないことがあるんじゃないかい?」
璃奈「……? ……ありませ──」
愛「りなりー、ダメだ……!!」
愛さんが急に私の口を手で塞ぐ。それと同時に──
「ネイティー」
また、ネイティーが鳴いた。
璃奈「あ……愛さん……?」
何が起こったのかわからず困惑していると、
愛「……普通、そこまでする?」
政府役人「…………」
愛さんはそう言いながら、政府の役人たちを睨みつける。
璃奈「え、えっと……ど、どうしたの……?」
政府役人「君たち研究者は、研究を政府から拝命しているにも関わらず、自分たちの倫理道徳観に従って、結果を隠すことがあるからね……」
愛「研究に主観や研究者の願いが含まれるのは当然でしょ!? 研究者だって、人間なんだよ!?」
政府役人「だから、それをクリアするための措置だ……。……君たちに求められていることは、一刻も早く世界を救う方法を見つけ出すこと……違うかね? 政府がどれだけ君たちの研究に、予算と人員をつぎ込んでいると思ってるんだ?」
愛「だ、だとしても……こんな騙し討ちみたいな方法……!」
璃奈「あ、愛さん……! どういうこと……?」
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