50: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2022/09/20(火) 19:40:19.05 ID:CoVkH/xM0
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51: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2022/09/20(火) 19:42:35.80 ID:CoVkH/xM0
まぁ実際のところ、司令部の言い分にも理はある。
ただでさえ今のドイツ軍は兵力が不足している。義勇兵の体こそっちゃいるが事実上の学徒出陣にまで手を染める有様で、それでも“ベルリン”の痛手を埋め合わせるにはまるで足りてない。
そんな中で銃剣突撃からの白兵戦なんて真似、上からは───舌を噛み切りたくなるほどクソッタレな表現だが、“人的資源”を無駄に危険に晒しているようにしか見えないのだろう。
52: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2022/09/20(火) 19:45:22.70 ID:CoVkH/xM0
そんなミーム汚染を含んだSCPオブジェクトみたいな扱いの戦法、俺だって好き好んでやりたくはないしやっているわけでもない。
だが、この部隊においてはこれが現状最も有効な戦術であり、結果的に最も戦闘中の生存率が高い戦術でもある。ならば明確な戦術面での欠陥から待ったがかかるかより有効な戦術が編み出されない限りは、俺たちは“コレ”に頼りざるを得ない。
代替戦術があるなら寧ろ今すぐ教えて欲しいね。それを考えるために俺の睡眠時間を削らなくてよくなるなら喜んで採用するさ。
53: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2022/09/20(火) 19:48:25.83 ID:CoVkH/xM0
('A`)「……………できれば後にしてもらえると助かるな、ナカスガ軍曹」
「まぁそう言わないでよ、すぐに要件は終わるからさ」
一応はお伺いの体だったので一縷の望みに賭けて断りを入れては見たが、案の定ただの建前だったらしい。眼前の赤毛の少女────義勇“志願”戦車兵にして現東欧連合陸軍軍曹・エミ=ナカスガは、直ぐに直立不動の姿勢を崩してあっけらかんと言ってきやがる。
54: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2022/09/20(火) 19:49:52.66 ID:CoVkH/xM0
………これはあまり大っぴらに言える話じゃないが、ナカスガがこの部隊に配属されてから何度か、俺はコイツの強制退役をイヨウ少将を通じて司令部に打診している。
自分の意志だと本人は宣うが、他の選択肢を叩き潰された事実上の一本道を「選択」とは言わない。
況してやナカスガは乗艦していた学園艦の戦車道選手として相当な有望株の一人だったと聞く。
55: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2022/09/20(火) 19:52:05.22 ID:CoVkH/xM0
('A`)「……………考えては、いるさ」
「!!! じゃあ」
('A`)「ああ見えて仲間思いだからな、そりゃあ俺の戦術に我慢がならないのは解る。なんとかもっと有効な戦術を構築できればとは、ずっと思ってるよ」
56: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2022/09/20(火) 19:55:47.38 ID:CoVkH/xM0
「し、詳細である必要はないのよ。例えば、今どれぐらい戦線を押し返したかとか、どの町は無事とか、大洗女子学園が奪還されたかとか、それぐらいで……」
('A`)「提督っつっても対象階級の中では一番下の現場士官だからな。悪いが、軍上層部からその辺りが俺まで降りてくることは滅多にねぇさ」
言いながら胸ポケットのマールヴォロに手が伸びかけるが、眼前の人物の存在を思い出して辛うじて堪える。
57: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2022/09/20(火) 19:59:44.56 ID:CoVkH/xM0
ようやくポケットからの脱出に成功したマールヴォロを一本手に取り、火を付ける。万感の思いを込めて深く深く吸い込むと、寿命を削る紫煙が肺を我が物顔で満たす。
(;'A`)「ゲホッ!!」
がっつきすぎた報いで咳き込む。形を乱した煙がボワッと口から湧き出て、風に吹かれて散っていく。
58:名無しNIPPER[sage saga]
2022/09/21(水) 12:32:35.07 ID:fWk1SJ5b0
更新おつです
ツン隊長デレデレですし
ドクオの毒男体質も女子高生に心配されるレベル
久々の穏やかな時間でしたね
59: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2022/09/23(金) 23:23:43.53 ID:8rRfKGN10
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60: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2022/09/23(金) 23:25:43.54 ID:8rRfKGN10
ただ、そのことに感心し喜んではいられません。何せここは、戦場のど真ん中なんですから。
ともすれば朦朧となる意識を奮い起こし顔をあげると、揺れる視界の中で水飛沫が次々と上がりました。数は5つ、搭乗していた僚艦の皆さんと同じ数であることを踏まえると、どうやら全員無事に降りることができたようです。
「あぁ………」
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