真希波・マリ・イラストリアス「あーあと30歳若かったらなぁ!!」碇シンジ「えっ?」
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1:名無しNIPPER[sage saga]
2021/10/05(火) 23:35:43.84 ID:IKZD7REdO
「碇シンジくん」

彼との出会いは学校の屋上だった。
少なくとも、彼にとってはそうだろう。
よもや私が自分の父親や母親と同じ時期に同じ大学に通っていて、シンジくんが誕生した時にその幼いほっぺを突いたことがあるなど思いもしなかったことだろう。

そう。私は君のことを昔から知っている。

「君は私を知っているかにゃ?」
「たしか、フルネームは真希波・マリ・イラストリアスさん……ですよね?」
「長ったらしくてごめんね。マリでいいよ」
「じゃあ、マリさんで」

照れ臭そうに鼻を掻きながら、遠慮がちに名前を呼ぶその仕草が可愛くて好みだった。

「マリさんは何故エヴァに乗るんですか?」
「おおっと。いきなり核心をつくねぇ」

物心を性急に運ぼうとするのはせっかちなお父さん譲りだろうか。出来ればお母さんのようにのんびりほんわかしていて欲しいな。

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2:名無しNIPPER[sage saga]
2021/10/05(火) 23:37:49.06 ID:IKZD7REdO
「もしかして、マリさんも誰かにエヴァに乗るように強制されているんですか?」
「いいや。そんなことはないよ」

むしろ乗りたくても乗せて貰えない期間が長過ぎたせいで2学期からの転校生みたいな立場にならざるを得なかったわけで。とほほ。

以下略 AAS



3:名無しNIPPER[sage saga]
2021/10/05(火) 23:39:17.58 ID:IKZD7REdO
「姫のように他人に認めて欲しかったり、君のように人に従ったりしていると、いつかどこかで必ず壁にぶつかってしまうのさ」
「壁……?」
「挫折って言葉くらい聞いたことあるよね? そんで、大抵の少年少女は成長と共に壁を乗り越える術を身につけていくわけだけど、君たちはまだその方法を知らない。だから、このマリ姐さんの出番ってわけよ」

ドンッ! と、自慢の胸を叩いて大船感を演出するも、シンジくんは怪訝そうに訊ねた。
以下略 AAS



4:名無しNIPPER[sage saga]
2021/10/05(火) 23:42:02.89 ID:IKZD7REdO
「ケースその1。姫の場合」

人差し指を1本立てつつ、講義を始める。

「結果を出すことでしか他者の信頼を勝ち取れないと考えている姫には、失敗した時こそ優しくしてあげるべし。分厚くて硬い壁を壊すのではなく、柔らかぁーく、ほぐすことで乗り越えさせるのもひとつの方法ってわけ」
以下略 AAS



5:名無しNIPPER[sage saga]
2021/10/05(火) 23:43:39.45 ID:IKZD7REdO
「誰も君を見放さなかった。この意味がわかる? 君は、それを正確に理解してる?」

優しく訊ねると、シンジくんは首を振って。

「わかりません……どうして、僕なんか」
以下略 AAS



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