49:名無しNIPPER[sage]
2021/09/04(土) 23:28:32.95 ID:r4BL1/1RO
えい
50: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/05(日) 00:02:52.85 ID:ZnAtS4a30
【>>49 5:奇数:「みんな、少しいいかな」】
「みんな、少しいいかな」
ちょうど真ん中辺りの席に座っていた男の子が立ち上がり、クラス中の注目を集める。彼はそのままゆっくりと教壇の方へ行き、電子黒板の前で振り向いた。
51: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/05(日) 00:03:24.57 ID:ZnAtS4a30
「……」
派手目な髪色をした男の子が教室を出て行く。何も言わず、教壇に立つ男の子の言葉を遮って教室を出て行ったことから、とても悪い印象を持つ。
クラス内からもそんな声がぽつぽつと上がる中、教壇に立つ男の子はこう続ける。
52:名無しNIPPER[sage]
2021/09/05(日) 00:09:51.35 ID:2CxcblIG0
1
53: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/05(日) 00:47:42.10 ID:ZnAtS4a30
【>>52 1.後を追う】
放っておくことはできなかった。
そもそもこの自己紹介の場は、あくまでも生徒の提案によって作られた機会に過ぎない。この後のオリエンテーション、あるいは明日からの授業のどこかで先生が場を設けてくれるかもしれない。そんな期待を抱きながら、わたしは席を立つ。
また一人、自己紹介に参加しないことに対して教壇に立つ男の子は悲しそうな顔をした。教室の前方に固まっている女子グループからは「ノリわる〜い」という声も聞こえてきたが、今はそれどころではない。
54: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/05(日) 00:48:13.84 ID:ZnAtS4a30
彼女には申し訳ないが、さすが国公の高校というのが第一の感想だった。教室や廊下、講堂も確かに綺麗で最新の設備が整っていたが、やはりトイレもかなり清潔感があった────と、そんな場合ではなく、洗面台近くで壁に寄りかかる彼女を見る。
苦しそうな表情は見間違いではなかったようだ。今も苦しそうに、深呼吸を何度かしている。顔は真っ青で、やや髪が顔に張り付くほど汗を滲ませている。
「あの、大丈夫ですか?」
55: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/05(日) 00:48:47.93 ID:ZnAtS4a30
「わたしはDクラスの春宮天音です」
「あ、えと、はぁ。わたしは、D、クラスの…早見有紗、です。あ、その、もしかしてわたしの後を追ってきたかんじ、ですか……?」
56:名無しNIPPER[sage]
2021/09/05(日) 00:50:38.32 ID:4GmmlNyf0
あ
57: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/05(日) 00:58:34.97 ID:ZnAtS4a30
【>>56 2:何事に対しても無気力な先生
あまり進められませんでしたが、今回はここまでにします。
安価にご協力いただいた方、読んでいただいた方、ありがとうございました。】
58: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/05(日) 22:22:22.34 ID:ufA6Tnbd0
【再開します。】
59: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/05(日) 22:22:56.40 ID:ufA6Tnbd0
【>>57 2:何事に対しても無気力な先生】
それから数分後、教室前方の扉が開く。
出席簿を片手にした男性は、どこか覇気が欠けていた。清潔とは言い難いボサボサの髪、曲がった背中、新年度早々だというのにスーツに皺が寄っているなど、マイナス要素が散見される。
どう見ても変質者。その共通認識を一年Dクラスの生徒は持つ。
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