ドラ子・マルフォイ「私の妹になりなさい」ジニー・ウィーズリー「妹、ですか?」
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46:名無しNIPPER[sage saga]
2021/05/01(土) 21:19:31.54 ID:ZxMTaX2QO
「ええい、役立たずが! 目が見えないのなら音と匂いでポッターの息の根を止めろ!!」

リドルの命令に蛇の王は従わない。
しかし、バジリスクはもう1匹の獲物を見つけていた。じっと好機を伺っていたネビルだ。

「おい、どこにいく! 俺様の命令を聞け!」

リドルの怒声を無視してバジリスクは美味そうな匂いの元へと向かっていく。
ネビルは落ち着いていた。危険な両眼を潰されたバジリスクは、ただのデカい蛇だ。

しかし、有効な攻撃手段を持っていない。
ネビルの魔法などあの硬そうな鱗で弾かれて終わりだろう。出来れば柔らかそうな口腔内を攻撃したい。リーチのある剣が欲しい。

たが、ネビルの手元には古ぼけた帽子だけ。
何処からともなく現れた、あの不死鳥がネビルに渡したこの帽子は組み分け帽子だった。

かつて、ゴドリック・グリフィンドールが被っていたとされるこの帽子なら、きっと。

「来い、蛇の王!!」

ネビルは勇気を見せた。真の勇気を奮う。
音と匂いを頼りにするバジリスクを呼んだ。
ただひとえに、誰かを守ろうとする思い。

その高潔な精神を、組み分け帽子は認めた。

柄に卵ほどの大きさのルビーが付いた、細く鋭い銀の剣。杖ではなく剣で、ネビルは蛇の王を迎え撃つ。グリフィンドールのように。


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