ドラ子・マルフォイ「私の妹になりなさい」ジニー・ウィーズリー「妹、ですか?」
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42:名無しNIPPER[sage saga]
2021/05/01(土) 21:08:57.61 ID:ZxMTaX2QO
「ジニー!」

大きな広間に出た。そこにジニーが居た。
床に横になって、ぴくりとも動かない。
ハリーが駆け寄る。ネビルは慎重だった。

ゴーストのような何かが、そこに現れた。

「ようやく会えたな、ハリー・ポッター」
「君は……?」
「トム・リドルと言えばわかるかな?」

ゴーストのようにぼやけているが、透き通るほどに希薄ではない黒髪の青年。
彼はトム・リドルと名乗った。T.M.リドル。

「まさか、あの日記の……?」
「そうとも、あれは50年前の僕の日記だ」

50年前の人物にしては、彼は若々しい。
せいぜいハリーよりも少し年上くらい。
ゴーストにしては存在感がありすぎる。

「奇妙に思うか? 何故日記の持ち主がこうして実体を得ているのか。そしてその赤毛の小娘が、何故今にも死にそうな顔をしてそこに転がっているのか。知りたいか?」
「ジニーに何をした!?」

ハリーは杖を向けようとして、見失った。

「これは預からせて貰おう」

実体と幽体の狭間のリドルが霞となってハリーの杖を奪い取っていた。彼は敵だった。
リドルはだんだんと力を増しているようだ。

「さあ、ポッター。今こそ全てを明らかにしてやろう。日記だ。過去を未来に伝える日記が、僕を……いや、『俺様』を現在に呼び戻した。その愚かな小娘の魂を生贄としてな」

自らを『俺様』と呼称するリドルの口角が吊り上がり、残酷な笑みを形作り、耳をつんざく甲高い嘲笑が広間にこだました。


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