ドラ子・マルフォイ「私の妹になりなさい」ジニー・ウィーズリー「妹、ですか?」
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21:名無しNIPPER[sage saga]
2021/05/01(土) 20:20:39.44 ID:ZxMTaX2QO
「僕の両親は死喰い人によって正気を失ってしまったんだ。君の両親と違って、生きてはいるけれど、それはそれで地獄だよ」

ハリーはようやくネビルが身体を鍛え続けている動機を知り、強い親近感を彼に抱いた。

「そうだったのか……」
「あと、僕は魔法の才能に恵まれなかったから、だからせめてこうして身体を鍛えたり、植物の勉強をしようと思ったんだよ」

最初に重い話をしてから笑い話をすることでハリーの気持ちを軽くしてくれるネビルの優しさを感じつつ、もう一歩だけ踏み込む。

「ネビル。君は死喰い人に復讐したいの?」

ネビルは困ったように苦笑していた。
憎しみと怒りが心の奥底に眠っている。
しかし、目の前に両親を廃人にした死喰い人を差し出されたとしても、その首を刎ねることを彼は躊躇するだろうとハリーは思った。

「僕はただ……周りの誰かがパパやママみたいにならないようにしたいだけだよ」

彼は間違いなく高潔だと、ハリーは思った。
あくまでも、自分がしたいことをするだけ。
それが独善であるとネビルは理解している。

「……欲しいな」
「え?」
「いや、なんでもない。鍛錬、頑張って」

ネビルと別れて、城に戻ると一部始終を見ていたドラ子がハリーを待っていた。

「またネビル・ロングボトムですか」
「ああ、すっかり気に入ったよ」
「ですが彼はホグワーツ始まって以来の落ちこぼれで、とても友人として相応しいとは」
「彼は高潔だよ。貴族の君よりもね」

ぴしゃりと言われて、ドラ子は悔しかった。
同じ純血でも、ロナルド・ウィーズリーやネビル・ロングボトムに対する評価と、自分に対する評価が違うのは何故か。不満だった。


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