ロード・エルメロイU世の事件簿 case.封印種子テスカトリポカ
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名無しNIPPER
[saga]
2020/09/21(月) 20:33:42.53 ID:amUbMXcr0
「10、9、8、5、4、2……」
だが唐突にカウントダウンが開始されたので、そんな猶予は無かった。
「ティ――ティグレ・ヤガー?」
ままよ、と祈りながら回答する。
彼女は動かない。その空白に、答えが違っていたのでは、という恐怖心が募る。ティグレ・ヤガーという名前は出鱈目で、真名を当てるまで殴り続けてくるのでは。そんな愚にもつかない妄想が頭をよぎる。
やがてヤガーはその場で屈むと、その姿勢から垂直跳びでもするように身体を勢いよく伸ばした。種子が発芽する様子を、早回しで再生したような動き。ここまで来て段々理解できて来たが、その動きに意味など無いのだろう。勢いそのままにヤガーが叫ぶ。
「お〜あたりぃ〜!」
どうやら『フルネームで呼ぶ』で合っていたらしい。
喜色満面といった様子でこちらの肩をばしばし叩いてくるティグレ・ヤガーに、曖昧な笑いで返す。正直、かなり痛い。
しかし、これでようやく落ち着いて話が出来そうだ。
「動くな! 武器を捨てて跪け!」
「え?」
横合いからの声に振り向くと、そこには揃いの制服に身を包み、ティグレに対し拳銃を向ける男性二名。
ああ、そういえば、実に当たり前のことだが。
空港のロビーで暴れていれば、警備員が来るのだ。
銃を突き付けられたティグレは、そろそろと両手を挙げながら(ちなみにバン・ブレードは持ったままだった)、「ヒュゥー……」と口笛を吹いた後、ニヒルな笑いを浮かべてこちらに振り返ってくる。
「どうします、ボス?」
「ええ!?」
全く予想していなかった角度からの言葉に、自分はただ慌てることしかできない。
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