489: ◆Try7rHwMFw[saga]
2020/11/01(日) 21:08:20.22 ID:7lCLmiUQO
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モリブスを出て3日目の昼。巨大な樹が、遠くに見えてきた。あれが「女神の樹」か。
「……大きいですね」
490: ◆Try7rHwMFw[saga]
2020/11/01(日) 21:09:03.97 ID:7lCLmiUQO
用語紹介
「天使の樹」
ロックモールのシンボルであり、ランドマークであり、繁栄の源でもある巨大樹。高さは500メートル、それによって作られる木陰は半径2kmにも及ぶ。
491: ◆Try7rHwMFw[saga]
2020/11/01(日) 21:09:49.96 ID:7lCLmiUQO
第23-2話
492: ◆Try7rHwMFw[saga]
2020/11/01(日) 21:11:13.30 ID:7lCLmiUQO
自分で言うのも何だけど、ボクは誤解されやすい。
この語尾のせいなのだろうか。ボクは元は「偽猫デミキャット」だった。偽猫には言葉を話せるのもいるけど、声帯の関係上どうしても「〜にゃ」と言ってしまう。
その時の癖が、御主人によって人化術を身に着けた後もどうしても残ってしまったらしい。最初の1年は直そうと努力したけど、やめた。
493: ◆Try7rHwMFw[saga]
2020/11/01(日) 21:12:10.12 ID:7lCLmiUQO
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(これは厳しいにゃ)
街中にはあちらこちらに重装備のテルモン兵がいた。胸の紋章がフレスベルグ皇室のものだから間違いない。
494: ◆Try7rHwMFw[saga]
2020/11/01(日) 21:13:49.05 ID:7lCLmiUQO
人の姿に戻ろうと思ったけど、ボクは思いとどまった。何故なら、少女の目には……あまりに「何もなかった」から。
確かに見た目は整っている。おっぱいもそこそこある。ただ、あまりに……人間味がない。そう、まるで植物か何かのような……
彼女がボクを見た。ゆっくりとこちらに近づいてくる。
495: ◆Try7rHwMFw[saga]
2020/11/01(日) 21:15:55.06 ID:7lCLmiUQO
「メディアさんだにゃ」
496: ◆Try7rHwMFw[saga]
2020/11/01(日) 21:16:47.91 ID:7lCLmiUQO
アヴァロン大司教が彼女をなぜ必要としているのだろう?必死で逃げながら、ボクは考えを巡らせていた。
これはただの推測だ。でも、メディアから受けた超然とした印象からして、このぐらいしか可能性がない。
メディアは、「女神の樹」の巫女なのではないか?
497: ◆Try7rHwMFw[saga]
2020/11/01(日) 21:17:50.03 ID:7lCLmiUQO
用語紹介
「査証」
要するにビザ。ただ、この世界では写真技術がほぼなく、画像化はそれなりに高度な魔法使いでないとできない。
498: ◆Try7rHwMFw[saga]
2020/11/01(日) 21:18:19.18 ID:7lCLmiUQO
今回はここまで。更新遅れて申し訳ありませんでした。
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