45:名無しNIPPER[saga]
2020/06/26(金) 18:33:03.62 ID:W5lmC8VA0
「無闇に殺しちゃうのは、可哀想だよ」
千夜ちゃんなら、彼よりも手際よく始末しちゃうんだろうなぁ。
そんな事を考えながら、私はそばにあったコピー用紙を一枚取り、その子をその上へ招き入れる。
そして、窓の外へそっと逃がしてあげた。
「……意外とお前、そういうの平気なんだな」
「んー、まぁ。私の屋敷も、結構多かったからね」
そう。だから千夜ちゃんにも、自然とそういうスキルが身についた。
この間、台所に現れた黒いアレを、丸めた新聞紙で叩く彼女の姿を思い出し、プッと吹き出す。
「何がおかしいんだ」
「知ってる? 魔法使いさん」
黒埼家に仕えていたあの子の成長は、あの子が望んで得たものなのかな。
丸めた新聞紙で素早く叩くのは、千夜ちゃんの使命?
ふふっ。
「ゴキブリって、2億だか、3億年も前から地球上にいて、その姿が今とほとんど変わっていないんだって」
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