【ミリマスSS】かつて守るべきものだった者
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13: ◆uYNNmHkuwIgM[sage saga]
2020/06/12(金) 21:42:33.37 ID:BHjCA0Mo0

つかつかと早足で学校の最寄り駅まで向かいながら、さっきの友人の言葉を思い出す。確かに俺は何度かスカウトを受けたことがある。いかにも業界人な風貌の人に名刺を渡された。渡された名刺は、悪いと思いながら近くのゴミ箱に捨てた。持っておくと、心が揺らぎそうだったから。

確かに芸能界はお金はたくさん入ってくるんだと思う。俺はそれをよく知ってる。身をもって。だけど、それは俺が目指してるやり方じゃない。芸能界だけは選んではいけない。

以下略 AAS



14: ◆uYNNmHkuwIgM[sage saga]
2020/06/12(金) 21:44:37.73 ID:BHjCA0Mo0



「じゃあ陸君、今月のお給料。」

以下略 AAS



15: ◆uYNNmHkuwIgM[sage saga]
2020/06/12(金) 21:46:42.18 ID:BHjCA0Mo0

心配?この店は順調だってさっき言ったばかりなのに、心配することがあるんだろうか?

「高校生、青春真っ只中じゃないか。青春は一度きり、返ってこないんだよ。それをほとんど毎日こんなチンケな喫茶店に費やしていいのかなって?」

以下略 AAS



16: ◆uYNNmHkuwIgM[sage saga]
2020/06/12(金) 21:48:05.59 ID:BHjCA0Mo0


家の玄関の前まで来て、鞄の中から封筒を取り出す。貰った給料を早速引き落として、封筒は厚みを増した。これを見たら、みんなはどんな顔するだろう。期待に胸を膨らませて、玄関のノブを回す。

「ただいま。」
以下略 AAS



17: ◆uYNNmHkuwIgM[sage saga]
2020/06/12(金) 21:49:33.45 ID:BHjCA0Mo0

「いただきます。」

3人で声を合わせて食事を始める。ご飯に味噌汁、サラダに煮物、豚生姜焼き、今や日本中に名を知らぬものがいない大女優北沢志保の家の夕飯とは思えない、普通で平凡なメニューだ。

以下略 AAS



18: ◆uYNNmHkuwIgM[sage saga]
2020/06/12(金) 21:51:45.91 ID:BHjCA0Mo0

姉さんは俺のリアクションが気に入らなかったらしく、眉をひそめてジトーっと俺の顔を見る。

「なんか怪しい。」

以下略 AAS



19:名無しNIPPER
2020/06/12(金) 21:53:01.27 ID:BHjCA0Mo0

「いや、モテてないだろ?何を根拠に。」

全く、一般人平民アルバイト高校生な僕にちょっかいかけてくる女性は、今目の前にいる人とそっくりな『隅子さん』しか知らないんですけどね。ジトーっとした視線を投げ返すと、姉さんは不敵に笑った。

以下略 AAS



20: ◆uYNNmHkuwIgM[sage saga]
2020/06/12(金) 21:53:54.54 ID:BHjCA0Mo0
>>19
酉入れ忘れました。でへへ〜


21: ◆uYNNmHkuwIgM[sage saga]
2020/06/12(金) 21:57:51.30 ID:BHjCA0Mo0


夕飯も終わり一息ついた頃、ここぞと俺はポケットから封筒を取り出し、母さんに渡す。

「母さん、今月もこれ。」
以下略 AAS



22: ◆uYNNmHkuwIgM[sage saga]
2020/06/12(金) 22:00:37.04 ID:BHjCA0Mo0

「まぁ、こんなに...。」

そう言って母さんは何か思いを飲み込むように深く息を吸って、すーっと吐いた。どこか目は寂しげだ。封筒を見てポジティブなリアクションが返ってくると思っていたので、呆気にとられてしまう。

以下略 AAS



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