11: ◆dzX3.Do/lI[sage]
2020/05/09(土) 23:45:24.57 ID:iiO5naNP0
「高森さん言ってたじゃないですか。『ファンの皆さんに幸せな気持ちになってほしい』って」
「確かにアイドルは甘い世界じゃないです。今回のように、優劣だって勝ち負けだってつきます」
「いえ……もっと厳しいことを言えば、今回が最後のステージなんてこともあり得ます」
12: ◆dzX3.Do/lI[sage]
2020/05/09(土) 23:45:57.20 ID:iiO5naNP0
誰かと勝負するのは、とても怖いことです。
もしかしたら、上手く行かないかもしれない。もしかしたら、負けるかもしれない。
もし負けたら、もし続けられなくなったら……。
そんな「もし」ばかりが、私の心に影を落としていました。
13: ◆dzX3.Do/lI[sage]
2020/05/09(土) 23:46:57.07 ID:iiO5naNP0
「プロデューサーさん」
「はい」
14: ◆dzX3.Do/lI[sage]
2020/05/09(土) 23:48:51.29 ID:iiO5naNP0
その日から、私とプロデューサーさんの「アイドル」が始まりました。
大変な時もありました。
正直、苦しいこともありました。
悔しいことも、悲しいことも……ちょっとじゃないくらい、ありました。
15: ◆dzX3.Do/lI[sage]
2020/05/09(土) 23:51:54.65 ID:iiO5naNP0
誰にも教えたことのないお気に入りのカフェは、貴方と一緒に過ごした思い出の場所になりました。
最初に私の手を取った失礼な手は、私が何より安心できる大きな手になりました。
16: ◆dzX3.Do/lI[sage]
2020/05/09(土) 23:53:44.27 ID:iiO5naNP0
私とプロデューサーさんが過ごしてきた時間。その答えが、結果として出ます。
これまでの時間が正解になるのかどうか、私にはわかりません。
明日のステージが、とても素晴らしいものになっているのか。
17: ◆dzX3.Do/lI[sage]
2020/05/09(土) 23:54:35.28 ID:iiO5naNP0
だから私は、これまで応援してくれたファンの人達のために。
ずっと私の傍にいてくれた、プロデューサーさんのために。
みんなを幸せにできるアイドルになれるよう、プロデューサーさんが言ってた『最果て』に行けるよう、
高森藍子、頑張ります!!
18: ◆dzX3.Do/lI[sage]
2020/05/09(土) 23:56:17.51 ID:iiO5naNP0
―――そうそう。
これは私の勝手な予想なんですけれど……。
もしかしたら、プロデューサーさんも、私に言いたいこと、ありませんか?
19: ◆dzX3.Do/lI[sage]
2020/05/09(土) 23:56:52.00 ID:iiO5naNP0
プロデューサーさんっ。
もし、私が考えていることが、本当だったら…………。
その時は観念して、そろそろ認めちゃってくださいね♪
20: ◆dzX3.Do/lI[sage]
2020/05/10(日) 00:03:02.78 ID:wzL4NOGq0
以上でおしまいになります。
ここまで読んで下さいましてありがとうございました。
高森さんちの藍子さん、ゆるふわ乙女と言いつつ芯がすごくしっかりしてて、
21:名無しNIPPER[sage]
2020/05/10(日) 22:39:18.50 ID:2n2/IZ550
乙、良かったわ
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