ティア・グランツ「私、もう待つのはやめたの」
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12:名無しNIPPER[sage saga]
2020/01/04(土) 21:05:10.35 ID:DQhBkFB7O
「ノエル、準備はよろしいですか?」
「はい、中将閣下。いつでも離陸可能です」
「ノ、ノエル、あなた何故陸艦に……?」
「お久しぶりです、ティアさん。そのご質問は、答えるよりも実際に見た方が早いかと」

ジェイドの指示に応じたのはノエル・ニークスであり、飛晃艇アルビオール二号機のパイロットであり、ティアたちの仲間のひとりだった。

「中将閣下、ご命令を」
「タルタロス弍号機、飛翔せよ!」

命令を受け、操縦桿を引き上げた、瞬間。

「嘘……軍艦が、空を飛ぶなんて……」

ふわりとした浮遊感の後、みるみる窓の外の景色が小さくなる。巨大な軍艦が浮いたのだ。

「どうです、ガイ?」
「まさに、男のロマンだな」

似合わない髭を撫でながら頷くガイに、アニスはうへぇーっと、吐きそうな顔をしつつ。

「男ってほんと馬鹿だよねぇ」
「ほんとそうね……兄さんもそうだった」
「ルークもね」

白けた眼差しをおっさんコンビに送っていると、ノエルが何やら酷く恥ずかしそうに。

「女なのに馬鹿で申し訳ありません……」
「ノ、ノエルに言ったんじゃないよぅ!」
「そ、そうよ! あなたは立派よ!」

シクシクと涙を流すノエルを慌てて元気付けるティアとアニスを見て、ガイとジェイドは笑い、艦橋は昔のようにとても和んだのだが、ミュウだけはこの場にご主人様がいないことを寂しがり、小さな吐息を切なく吐き出した。


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