219: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 15:45:12.58 ID:ZRhpxi3E0
瑞希「それは……以前にも言いましたが、高山さんは心の強い人です。きっと高山さんのプロデューサーも……」
紗代子「うん。正直、瑞希ちゃんにそう言ってもらえるのは嬉しいよ。でも、あのオーディションでそういうの、プロデューサーはわかったのかな?」
瑞希「それは……確かにあのオーディションは、面接がほとんどでした」
220: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 15:45:56.75 ID:ZRhpxi3E0
瑞希「はい。高山さんのプロデューサーは、高山さんを見つけた。プロデュースをしたいと思った。そしてプロデュースをして、人前に出られるようになった。高山さんも、ちゃくちゃくと実力をつけています」
紗代子「うん……」
瑞希「これらは全部、本当にあった事です。それだけで十分ではないでしょうか」
221: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 15:46:30.72 ID:ZRhpxi3E0
紗代子と瑞希が電車に乗って帰っているのと同じ頃、当のプロデューサーは劇場内の、あの暗い部屋にいた。
相変わらず光源はディスプレイしかなく、その黄昏のような灯りで彼は週刊誌を読んでいた。
音無小鳥が隠したものではない。もうとっくに彼はそれを見つけ、手に入れていた。
小さなその記事は、読めば数分程度の長さだ。
222: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 15:49:18.94 ID:ZRhpxi3E0
『すべては嘘だった』
223: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 15:49:52.62 ID:ZRhpxi3E0
紗代子「て、テレビに出演ですか!?」
P「もうそろそろ、そういう段階に進んでもいいかと思っている。どうだ? やるか?」
紗代子「は、はい! もちろんやりたいです!! やらせてください!!!」
224: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 15:50:31.83 ID:ZRhpxi3E0
静香「紗代子さんの努力はわかってます。でも……なんだかどんどん先に進んでいって、私は置いて行かれてるような……」
P「……じゃあ、紗代子と一緒に出るか?」
静香「え?」
225: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 15:51:08.47 ID:ZRhpxi3E0
P「最上さんは見た感じ160とちょっとぐらいだろう?」
静香「はい。162cmです」
P「そのぐらいの娘がちょうどいいんだ」
226: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 15:51:36.75 ID:ZRhpxi3E0
P「よし! じゃあ決まりだな。2人のプロデューサーには言っておくから、今日から紗代子と一緒にレッスンをしてくれるな?」
静香「はい……チャンスだわ。テレビにも出られるし、あの高山さんが受けているレッスンを、私も受けられるなんて、貴重な経験なんだから」
瑞希「高山さん、よろしくおねがいします!」
227: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 15:52:19.96 ID:ZRhpxi3E0
静香「……ハーフってなんだろう?」
228: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 15:53:00.35 ID:ZRhpxi3E0
瑞希「はあ……はあ……ま、まさかレッスン前から20km以上走らされるとは……予想外でした。気息奄々だぞ、瑞希……」
静香「………………」
紗代子「だ、大丈夫? 静香ちゃん?」
344Res/278.89 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20