高山紗代子「敗者復活のうた」
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221: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2019/12/29(日) 15:46:30.72 ID:ZRhpxi3E0

 紗代子と瑞希が電車に乗って帰っているのと同じ頃、当のプロデューサーは劇場内の、あの暗い部屋にいた。
 相変わらず光源はディスプレイしかなく、その黄昏のような灯りで彼は週刊誌を読んでいた。
 音無小鳥が隠したものではない。もうとっくに彼はそれを見つけ、手に入れていた。
 小さなその記事は、読めば数分程度の長さだ。
 それを彼は、飽くことなく読んでいた。いや、眺めていた。
 そして急に殺気だった顔で立ち上がると、週刊誌を壁に投げつける。
 荒い息をしながら、彼は吠えた。

P「なにが新鋭歌姫だ! なにが貫禄のショーだ!! なにがShahだ!!!」

 投げ捨てた週刊誌を、彼は再度拾うとそれをビリビリに引き裂いた。

P「今に見てろよ……」



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