喜多見柚「フライバイ」
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30: ◆tues0FtkhQ[saga]
2019/12/25(水) 00:31:24.19 ID:yU6CR/tX0


「柚さんが一緒に走ろうって言ってくれるなんてっ、嬉しいですっ!」

「この前は駅伝のお誘い断っちゃったし、それにちょっとねっ」
以下略 AAS



31: ◆tues0FtkhQ[saga]
2019/12/25(水) 00:31:57.31 ID:yU6CR/tX0


 ふたりの笑い声が白くゆらめく呼吸と一緒に朝焼けの空に響く。ゆっくりと走り出せば、悠貴チャンはペースを合わせてくれる。部活のときはもっとだらっとみんなで走ってるなーなんて反省すれば、なんだか今の自分が熱血漫画の主人公になったような気分になる。いやいやいや、それはアタシのキャラじゃないっ。

 「センターのこと、受けられたんですねっ」
以下略 AAS



32: ◆tues0FtkhQ[saga]
2019/12/25(水) 00:32:24.55 ID:yU6CR/tX0


「んー」

 悠貴チャンのどうなんだろうという小さな呟きは足音にかき消されてしまいそうだった。だからアタシは答えるのをやめてしまう。アタシのイメージするセンターと、悠貴チャンのイメージするセンターは少し違うのかもしれない。これはアタシが無事にセンターを務められたら聞いてみようと思う。
以下略 AAS



33: ◆tues0FtkhQ[saga]
2019/12/25(水) 00:33:03.90 ID:yU6CR/tX0





以下略 AAS



34: ◆tues0FtkhQ[saga]
2019/12/25(水) 00:33:32.32 ID:yU6CR/tX0


「どうかなっ?」

「はいっ、うんと、柚ちゃんはソロが多くなるのでもうちょっと声がでるといいですね」
以下略 AAS



35: ◆tues0FtkhQ[saga]
2019/12/25(水) 00:34:06.06 ID:yU6CR/tX0


「でも柚ちゃんには柚ちゃんの歌い方ってあると思います」

「えーっ、そうかなぁ」
以下略 AAS



36: ◆tues0FtkhQ[saga]
2019/12/25(水) 00:34:32.81 ID:yU6CR/tX0





以下略 AAS



37: ◆tues0FtkhQ[saga]
2019/12/25(水) 00:35:00.18 ID:yU6CR/tX0


 センターって指揮者みたいだって感じた。

 アタシを中心にして、周りに悠貴チャン、肇チャン、美世サンがいる配置。アタシのことが見えていても、いなくても、振りで、声で、アタシは全体の流れを作らなくちゃいけない。アタシが基準なんだってことになかなか慣れない。いつもなら気にしないことばかり気にしてしまって、振りも歌もワンテンポ遅れがちになってしまう。そうするとみんなにも影響が出て、微妙なズレがさらに大きな違和感になる。
以下略 AAS



38: ◆tues0FtkhQ[saga]
2019/12/25(水) 00:35:26.69 ID:yU6CR/tX0


「あーっ、わかんないっ」

 でも分からないものは分からない。声掛け、歌い出し、ソロ、振りの微調整、MC、普段と変わらないようで確実に増えた面倒なコトがアタシに雨あられと降り注いでくる。アイドルって本当に大変だ。誰もが憧れる場所に立つならミスなんてしてられない。
以下略 AAS



39: ◆tues0FtkhQ[saga]
2019/12/25(水) 00:35:52.94 ID:yU6CR/tX0




 それから数週間。アタシの苦闘は続いていた。
以下略 AAS



40: ◆tues0FtkhQ[saga]
2019/12/25(水) 00:36:20.57 ID:yU6CR/tX0


「ちょっとずつカタチも見えてきたよね」

「ステージのことっ?」
以下略 AAS



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