49: ◆d26MZoI9xM
2019/12/16(月) 01:12:07.10 ID:nY0iWbpOO
「あのっ。せっかくのお鍋なんですし、みんなで好きな入ものを入れて鍋パーティーでもしませんか?」
「美穂……」
次から次へと襲いかかる信じられない情報に振り回されて辛くしんどいのは美穂だって同じなはずなのに。なんとかこの場を盛り上げようと頑張っているその姿に俺は安心すると同時に誇らしく思えた。熊本の女は強い、その矜持に偽りはない。
「賛成。もうさ、いっその事こと開き直ってこの状況楽しんだ方が健康的だと思うよ。どうにもならないからこそ、ね」
「それが良いかもしれませんね。私が楽しんでいたらみんなここに来るかもしれませんし、芳乃さんも元に戻るかも」
まるで日本神話の一幕だ。とはいえ加蓮の言うことには一理ある。ここから抜け出す選択肢をくれないのならば、逆にこのでたらめな日常をエンジョイしなきゃ勿体無い気すらしてきた。どういうわけか至れり尽くせりの準備はしてもらっている。結局何事も楽しんだモン勝ちなんだ。誰と勝負してるんだって話だけど。
143Res/165.23 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20