3:名無しNIPPER[saga]
2019/10/13(日) 02:58:38.23 ID:ljhJ1EQK0
職業訓練のようなものを受けさせられた結果、自分の能力は全て平均値だった。つまり、特出した部分がなければ、弱点となる部分もない。前世(まえ)の自分は余程、特徴がなかったのか。前世(まえ)の記憶が曖昧すぎて思い出せないのが辛いところだ。
依頼(クエスト)をあらためて目を通す。得手不得手がないなら、それはある意味なんでもできる。と考えていいはず。難易度が簡単なものなら、無理をしなければこなせるだろう。
出来そうなものとして目に付いたのは、近くの森で暴れるモンスターの討伐、近くの平地にある薬草の採取、指定荷物の運搬、要人の護衛。出来そうなものはこれぐらい。
4:名無しNIPPER[saga]
2019/10/13(日) 03:31:47.76 ID:ljhJ1EQK0
「もし」
その声が真後ろから聞こえて、掴んでいた薬草の採取の任務(クエスト)の紙を落としてしまう。後ろを振り向くと、見たことがないのに見たような気がする、皮鎧と剣を持った少女がいる。身体的に特徴的な部分がないので、普通の人間に見える。
どうしたのかと聞いてから、落とした紙を拾う。少女はそれに指差した。
5:名無しNIPPER[saga]
2019/10/13(日) 04:32:15.77 ID:ljhJ1EQK0
火の属性を使えると答えた。リーテはそれを聞いて、更に安心したような表情を見せる。
「よかった。私はそちらの方は、全く才能がなかったものですから」
いつの間にか、自分と一緒に任務(クエスト)を受けることで話が進んでいる。その事を突っ込もうとも思ったが、自分にとって渡りの綱。知り合いを作っておくことは悪い事ではないし、もしそのままパーティーが組めるのも悪くない。
6:名無しNIPPER[saga sage]
2019/10/13(日) 04:35:48.53 ID:ljhJ1EQK0
ここまで。
やっぱり書いてないとだめだね
7:名無しNIPPER[sage]
2019/10/13(日) 11:16:02.37 ID:06zmvfXm0
渡りに船では
8:名無しNIPPER[sage]
2019/10/13(日) 16:25:47.91 ID:2idMNpYoO
頼みの綱なのか渡りに船なのかはっきりして、どうぞ
9:名無しNIPPER[saga sage]
2019/10/14(月) 04:29:25.14 ID:onIj7ScI0
>>7-8
なんだろうこの混ざり具合。間違いなので訂正と。
×その事を突っ込もうとも思ったが、自分にとって渡りの綱。
○その事を突っ込もうとも思ったが、自分にとって渡りに船。
10:名無しNIPPER[saga]
2019/10/15(火) 04:26:43.34 ID:wwRaJCMq0
町を出て、指定された薬草が自生する平地にたどり着く。土地勘、というよりこの世界を知らないことを思うと、リーテと組めたことは本当に運が良かった。
「私が薬草を探します。周囲の警戒をお願いします」
採取する薬草の大まかな情報は、任務(クエスト)を受ける時に聞いている。ただ、現物を知っているかいないかは、かなりの違いになる。間違えたものを持っていって、報酬を受け取れない方が死活問題。リーテが扱ったことがあるということで、採取は彼女がメインで行う。
11:名無しNIPPER[saga]
2019/10/15(火) 04:35:49.81 ID:wwRaJCMq0
しばらくその状態が続いて、ふうとリーテが息を吐く。幾らか取れた薬草を、腰につけた小さなポシェットのようなものにいれて立ち上がる。
「このあたりはもうないようです、他を探しましょう」
希望されている量には満たず、他を探さなければいけない。わかったといって頷き、薬草を探し始めたリーテの後ろを着いていく。
12: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2019/12/13(金) 02:14:42.22 ID:Zw5OVItT0
けれどそもそも、前世(まえ)の記憶は辿ろうにも、自分には――。
「すいません、言いづらいこともありますよね」
「……いや、大丈夫」
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