11:名無しNIPPER[saga]
2019/10/15(火) 04:35:49.81 ID:wwRaJCMq0
しばらくその状態が続いて、ふうとリーテが息を吐く。幾らか取れた薬草を、腰につけた小さなポシェットのようなものにいれて立ち上がる。
「このあたりはもうないようです、他を探しましょう」
希望されている量には満たず、他を探さなければいけない。わかったといって頷き、薬草を探し始めたリーテの後ろを着いていく。
「記憶がないと仰られてましたけど、どれぐらい覚えていらっしゃらないんですか?」
しばらく、薬草をとっては移動を繰り返して、小休憩をとることになった時、彼女はその質問をしてきた。少しだけどこまで言えばいいか言葉に詰まる。前世(まえ)の記憶があるというのは、多分この世界でも妙な話だろうからだ。
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