14:名無しNIPPER[saga]
2019/10/05(土) 21:15:24.43 ID:pLwUdLuz0
ジュリア「……あたしが生まれて初めてギターに触ったのは、うちの父さんにギターショップに連れて行ってもらったときなんだ」
育「そうなんだ。ねぇ、ジュリアさんのおとうさんって、どんな人なの?」
ジュリア「よくいる九州のオッサンさ。ただ、若い頃バンドをやってたらしい。みんなでプロを目指してビッグになってやるぜ、なんて夢を語り合ったりもしたそうだ」
15:名無しNIPPER[saga]
2019/10/05(土) 21:15:55.03 ID:pLwUdLuz0
育「わたしも、ジュリアさんと会えなくなっちゃったらさみしいよ」
ジュリア「そうさ。あたしはあの物好きなPについていって、失いたくない仲間に出逢えたんだ。それも親が上京にゴーサインを出してくれたからだ。転校の手続きもしてくれたしな」
育「そっか。ジュリアさんが東京で一人で住んでても平気なのは、おとなだから当たり前なんだと思ってたけど……わたしたちがいるからさみしくないんだね」
16:名無しNIPPER[saga]
2019/10/05(土) 21:16:24.93 ID:pLwUdLuz0
――翌朝
育「いってきまーす!」
17:名無しNIPPER[saga]
2019/10/05(土) 21:16:55.28 ID:pLwUdLuz0
育の友人A「あっ、育ちゃんおはよう!」
育の友人B「えっ、その人ってもしかして――」
育の先輩「マジで!? D/Zealのジュリアさんだ!」
18:名無しNIPPER[saga]
2019/10/05(土) 21:17:28.17 ID:pLwUdLuz0
――昼休み、ジュリアたちの高校
奈緒「あっはっはっ! そら傑作やな! 普通の路線バスのバス停なんやから、他にも並んでる人いてはったんやろ?」
19:名無しNIPPER[saga]
2019/10/05(土) 21:18:04.62 ID:pLwUdLuz0
――夕方、765プロライブ劇場
紬(言われるがまま来てしまったけど、何をするつもりなんやろ……)
20:名無しNIPPER[saga]
2019/10/05(土) 21:18:44.02 ID:pLwUdLuz0
育「夢は夢として眠るときに見るものでしょう?――♪」
紬(中谷さんのかわいらしい歌声……おそらく歌詞の意味もしっかりとは汲みきれてないはず。それでも、何かを伝えようとする真っ直ぐさはちゃんとわかる)
紬(けれどそれなら、最初からこの曲のすべてを理解しているジュリアさんが歌えばいいこと。中谷さんに歌わせた意図って、一体……?)
21:名無しNIPPER[saga]
2019/10/05(土) 21:19:25.11 ID:pLwUdLuz0
P「どうだジュリア、いけそうか」
ジュリア「手応えは掴んだよ。あとはもう一声、あたしと育で「こういう曲を届けたい!」って気持ちを共有したい」
P「その様子だと、今夜中にでも共有できそうな勢いに見えるぞ」
22:名無しNIPPER[saga]
2019/10/05(土) 21:20:02.74 ID:pLwUdLuz0
――その日の夜
育「気持ちのきょうゆうって、どんなことをすればいいのかな?」
23:名無しNIPPER[saga]
2019/10/05(土) 21:20:39.97 ID:pLwUdLuz0
育「前にライブで、ジュリアさんと桃子ちゃんの二人で『オーバーマスター』を歌ったことがあったでしょ?」
ジュリア「地方ホールツアーでのカバーコーナーだったかな。あの企画は曲が流れ始めてから演者が出てくるまで、誰が歌うかわからない面白さがあったな」
育「『オーバーマスター』ってイントロが流れるとまず、お客さんが「おおー!」って言うでしょ」
24:名無しNIPPER[saga]
2019/10/05(土) 21:21:15.74 ID:pLwUdLuz0
………
ジュリア(よし。ここはこういうフレーズで行った方がいいかな)
謎の声「ねぇ、あそこでギター弾いてる子、まだ中学生じゃないの?」
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