29:名無しNIPPER[saga]
2019/08/16(金) 03:11:25.72 ID:doqPoyp4O
「いつまでも尾関さん、じゃ何だし。瑞穂で良いよ」
横から覗き込むように瑞穂が言った。
「えーと、うん、わかった」
「本当に? 呼んでみてよ」
求められてしまうと何だか恥ずかしい。女子のこと、名前の呼び捨てで呼ぶことなんてないし。水原以外も、基本的に女子は苗字で呼び捨てが常だった。
「み、瑞穂?」
少し緊張で震えながら名前を呼ぶと、瑞穂は「何か恥ずかしいね、これ」と笑った。
「ま、タメ口と同じく、徐々にで良いからさ」
どことなく満足げな表情で、瑞穂は歩調を速めた。
「さ、帰ろ」
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