善子「それでも私は■■を愛して生きていたいのです」
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23:名無しNIPPER
2019/07/21(日) 04:32:27.77 ID:gGVI8GvBO
善子「……はぁっ…はぁっ…」


花丸「善子ちゃーん大丈夫? 今お風呂の中で水のすごい音がしたけど……」

以下略 AAS



24:名無しNIPPER
2019/07/21(日) 04:32:53.49 ID:gGVI8GvBO
その日から祭りのの二日は、花丸とルビィと一緒にいたからかそれ以上“わたし”が出てくる事はありませんでした。


ルビィ「あー!善子ちゃんルビィのポテト食べた!」

以下略 AAS



25:名無しNIPPER
2019/07/21(日) 04:33:30.74 ID:gGVI8GvBO
『何か用事が有るなら、ご飯を自分で食べてくれれば適当に言い訳しておくから出席しなくてもいい』お母さんはそう言ってくれた。

しかし、私はその場でついて行くことに決めた。

結局、私は変われないのです。ずら丸とルビィの二人に打ち明けた時と、灯篭流しについて行くと決めた時と、全く考えは変わって無いのです。
以下略 AAS



26:名無しNIPPER
2019/07/21(日) 04:34:00.06 ID:gGVI8GvBO
週末になって参加した葬儀は、恙無く進行していきました。


「それでは故人との最後のお別れです」

以下略 AAS



27:名無しNIPPER[saga]
2019/07/21(日) 04:35:15.52 ID:gGVI8GvBO
〇〇××、87歳。死因、老衰。

一目見て、「白い」と感じました。皺だらけで、シミがかった肌なのにも関わらず、生気が抜けた様子が白に思えました。

肉が付いているのに、骸骨の様だった。姿形は生きている人間とまるっきり変わらないのに、この体が動き出す様子が全く想像できませんでした。
以下略 AAS



28:名無しNIPPER
2019/07/21(日) 04:35:59.63 ID:gGVI8GvBO
なにも、驚くほど心が揺れなかった

もはや、純粋な死への嫌悪はなくなってしまったのかもしれません、身近な家族や友人の死なないことを願っていたか弱い少女はもうここにはおらず、ただ自らの消滅を恐れる心のみが私を構成しているようでした。


以下略 AAS



29:名無しNIPPER[saga]
2019/07/21(日) 04:36:38.11 ID:gGVI8GvBO
「ふふっ、こんにちは」

善子「…………」

「どう?今日も苦しんでる? 死にたくない気持ちで溢れかえってる?」
以下略 AAS



30:名無しNIPPER
2019/07/21(日) 04:37:04.62 ID:gGVI8GvBO
「物わかりの悪い私に例え話をしてあげる」

「押すと50万円が確定で貰えるボタンと0か100万かの50%のボタンがあるわ。で、どちらか片方しか押せない、ってなったら殆どの日本人は50万を選ぶわ」

善子「なにそれ、今までの話と何の関係があるの」
以下略 AAS



31:名無しNIPPER
2019/07/21(日) 04:37:38.98 ID:gGVI8GvBO
「人は、いつか、自分の苦しみが全て取り払われるんじゃないかって思い込んでいるの。幸福になる事よりも、自分の身に哀しみが来ないことを必死に願っているの。不幸が大嫌いなの」

「でもね、いるのよ。どうにもその身に悲しい事しか起こらない、生きているだけで災難にしか巡り逢わない、『不幸の星』に居るとしか思えない人間は確かに存在するのよ」

善子「……何が言いたいの」
以下略 AAS



32:名無しNIPPER
2019/07/21(日) 04:38:14.61 ID:gGVI8GvBO
次の日はずっと、憂鬱だった。

あっさりと「アイツ」が消えたのに、まだ、心の中に深い霧がかかった様になっている。

善子「……」ボーッ
以下略 AAS



33:名無しNIPPER[saga]
2019/07/21(日) 04:39:17.72 ID:gGVI8GvBO
ダイヤ「夏休みの練習予定を決めますわ!」

部活の時間になっても、私は変わらず鬱蒼としていた。

ホワイトボードにダイヤが円グラフの描かれた紙を貼りつけている。それを基に皆が意見を出し合っているが、中身がちっとも頭に入って来ない。
以下略 AAS



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