善子「それでも私は■■を愛して生きていたいのです」
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18:名無しNIPPER
2019/07/21(日) 04:28:31.39 ID:gGVI8GvBO
この夜私は初めて、件の思考を他人に打ち明けることにしました。ルビィと花丸の二人にです。

半ば解放されるかもという希望を持って、が半分。勇気を出して死に触れたのに何も変わらなかった現実に対して自暴自棄な気持ちを持って、が半分でした。

きっと二人なら、笑い飛ばしはしないだろう。そこだけは、絶対に信用できる。ただ、理解してもらえるかは、全く分からなかった。
以下略 AAS



19:名無しNIPPER
2019/07/21(日) 04:29:09.76 ID:gGVI8GvBO
ルビィは、心配そうな目をしていました、「辛くなったらいつでも電話かけて来てもいいからね、夜中でもルビィ、こっそり家を抜け出して電話に出るから」そう言ってくれました。

ルビィは、優しい子でした。
きっと、その答えは友達として「正解」なのでしょう。

以下略 AAS



20:名無しNIPPER
2019/07/21(日) 04:30:14.22 ID:gGVI8GvBO
ちゃぽん、ちゃぽん


無音のバスルームに水をかき回す音が静かに響く。

以下略 AAS



21:名無しNIPPER
2019/07/21(日) 04:30:49.03 ID:gGVI8GvBO
善子「……帰って」

「冷たいわね〜いいじゃない、少しくらい」

善子「こっちはアンタになんか構ってられないの!帰って!」
以下略 AAS



22:名無しNIPPER
2019/07/21(日) 04:31:47.59 ID:gGVI8GvBO
「“理解”は“愛”よ。その人の事を知って、見返りを求めずその人の為になる事をしたくなる」

善子「……なにそれ」

「貴方が不幸の星に生まれたって言ってるのもその通り、結局愛されてないのを信じても無い神様のせいにして、肝心な事は考えるのを辞めてる」
以下略 AAS



23:名無しNIPPER
2019/07/21(日) 04:32:27.77 ID:gGVI8GvBO
善子「……はぁっ…はぁっ…」


花丸「善子ちゃーん大丈夫? 今お風呂の中で水のすごい音がしたけど……」

以下略 AAS



24:名無しNIPPER
2019/07/21(日) 04:32:53.49 ID:gGVI8GvBO
その日から祭りのの二日は、花丸とルビィと一緒にいたからかそれ以上“わたし”が出てくる事はありませんでした。


ルビィ「あー!善子ちゃんルビィのポテト食べた!」

以下略 AAS



25:名無しNIPPER
2019/07/21(日) 04:33:30.74 ID:gGVI8GvBO
『何か用事が有るなら、ご飯を自分で食べてくれれば適当に言い訳しておくから出席しなくてもいい』お母さんはそう言ってくれた。

しかし、私はその場でついて行くことに決めた。

結局、私は変われないのです。ずら丸とルビィの二人に打ち明けた時と、灯篭流しについて行くと決めた時と、全く考えは変わって無いのです。
以下略 AAS



26:名無しNIPPER
2019/07/21(日) 04:34:00.06 ID:gGVI8GvBO
週末になって参加した葬儀は、恙無く進行していきました。


「それでは故人との最後のお別れです」

以下略 AAS



27:名無しNIPPER[saga]
2019/07/21(日) 04:35:15.52 ID:gGVI8GvBO
〇〇××、87歳。死因、老衰。

一目見て、「白い」と感じました。皺だらけで、シミがかった肌なのにも関わらず、生気が抜けた様子が白に思えました。

肉が付いているのに、骸骨の様だった。姿形は生きている人間とまるっきり変わらないのに、この体が動き出す様子が全く想像できませんでした。
以下略 AAS



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