13: ◆DbvMVEE3z2[sage saga]
2019/06/16(日) 00:17:59.92 ID:RAUxaTtJ0
――ヤマトナデシコ
お父さんが口にしたその言葉に。
私は出会ってしまった。知ってしまった。
自分がいちばん美しいと感じたものの名前を聞いてしまった。
だったら、そんなの。絶対に思ってしまうだろう。
『ねぇ、お父さん』
『どうした?』
どうしたって願ってしまうだろう。
『私……、ヤマトナデシコになりたい!』
なりたいって、口にしたくなるだろう。
そうだ。なりたい。
私は、ヤマトナデシコになりたい。
それでしかこの衝動は抑えられない気がした。
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