【ミリマス】馬場このみ『衣手にふる』
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117: ◆Kg/mN/l4wC1M
2019/12/13(金) 00:25:16.70 ID:BkiYgAwQ0

「うみみん!そっち行ったよ!」

「……え?な、なに?なにが!?」

以下略 AAS



118: ◆Kg/mN/l4wC1M
2019/12/13(金) 00:26:14.72 ID:BkiYgAwQ0

てりゃ、という掛け声とともに海美は目の前を走るハム蔵を両手で捉えに行く。
ところが、海美自身咄嗟のことだったのでハム蔵を捕まえるには至らない。
迫りくる海美の手を避けるように、ハム蔵はその場で大きくジャンプ。
結果、海美の両手は空を切り、その上を飛び越えてハム蔵は更に走っていく。
以下略 AAS



119: ◆Kg/mN/l4wC1M
2019/12/13(金) 00:27:08.78 ID:BkiYgAwQ0

「え?……って、ハム蔵ちゃん!?」

机を挟んだ海美の反対側にいた琴葉が、驚いて言う。
彼女にしては少し珍しく、一瞬どうすべきか分からずわたわたと慌てた様子だったが、
以下略 AAS



120: ◆Kg/mN/l4wC1M
2019/12/13(金) 00:31:54.60 ID:BkiYgAwQ0

そんな美也の言葉を尻目に、ハム蔵は机の陰から抜け出した。
しかし、そこでハム蔵は、準備を万全に整えて待ち構えていた田中琴葉と遭遇した。
琴葉はハム蔵のちょうど真正面で、膝を揃えてしゃがんでいる。
ハム蔵が左右どちらへ避けようにも、すぐに捕まえられるような、まさに絶妙な位置関係だった。
以下略 AAS



121: ◆Kg/mN/l4wC1M
2019/12/13(金) 00:32:36.30 ID:BkiYgAwQ0

張り詰めたような緊張が走る中、ついに琴葉は両の手のひらでハム蔵を捕らえることに成功した。
周囲からおお、と感嘆の声が上がる。
琴葉は、息を整えながら自身の手のひらに収まっているハム蔵を見た。
捕まえた瞬間は今ひとつ実感がわかなかったが、ハム蔵の肌触りや温もりを手のひらで感じて、
以下略 AAS



122: ◆Kg/mN/l4wC1M
2019/12/13(金) 00:33:06.47 ID:BkiYgAwQ0

どたばたと騒がしい瞬間はこれでおしまい。
亜美真美や環は、もう終わっちゃったのか、なんてすこし残念そうな顔をしていた。
机に開いたままの教科書類そっちのけで、目の前の戦いに目を奪われていた百合子たち中学生組も、
また少しすれば宿題との格闘に戻っていくのだろう。
以下略 AAS



123: ◆Kg/mN/l4wC1M
2019/12/13(金) 00:35:30.69 ID:BkiYgAwQ0

涙の再会と言わんばかりの表情をした響に、しゃがんだままの琴葉がそっとハム蔵をのせた手を差し出す。

「はい、響ちゃん。二人とも仲良く、ね。」

以下略 AAS



124: ◆Kg/mN/l4wC1M
2019/12/13(金) 00:36:00.30 ID:BkiYgAwQ0

次の瞬間には、一度は捕まえられたはずのハム蔵が、先ほどのように床の上を自由に駆け回っていた。
琴葉はしりもちをついたまま、走り去っていくハム蔵をただ見ることしかできなかった。
ハム蔵は先生役として百合子たちの宿題を見ていた紗代子と瑞希の足元を縫うように走っていき、
宿題に向きかけていた百合子、杏奈、未来の3人の目は、またもやハム蔵の逃走劇にくぎ付けになる。
以下略 AAS



125: ◆Kg/mN/l4wC1M
2020/01/11(土) 14:30:56.20 ID:TaItlDyU0

あるときは物陰に隠れてみたり、そうでないときは大胆に部屋を横断してみたり。
そんなハム蔵の逃走劇が終わりを迎えたのは、それから五分ほどしてからだった。

流石に疲れたのか、ハム蔵は先ほどの空間から離れて衝立を挟んだ向こう側の区画にやってきた。
以下略 AAS



126: ◆Kg/mN/l4wC1M
2020/01/11(土) 14:43:18.57 ID:TaItlDyU0

莉緒たちは衝立の向こうの騒ぎからハム蔵が追われる身であることを知ってはいたが、
特段ハム蔵を捕まえようとする気はないようだ。
ハム蔵ちゃんも一緒に見る?といった調子でハム蔵に手を振ってみたり、手招きなんかをした。
それを見たハム蔵は莉緒が純粋な意図でそうしてるのだと察したのか、
以下略 AAS



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