【ミリマス】馬場このみ『衣手にふる』
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114: ◆Kg/mN/l4wC1M
2019/12/13(金) 00:22:41.85 ID:BkiYgAwQ0

「我那覇さん、ハム蔵と何があったの?」

千早がレッスン用のファイルを抱えたまま、響に聞いた。
昴とこのみは、とりあえず状況を把握するためにも千早とともに響に事情を聞くことにした。
以下略 AAS



115: ◆Kg/mN/l4wC1M
2019/12/13(金) 00:23:15.89 ID:BkiYgAwQ0

「た、確かに前はそれもあったけど……。い、今は気を付けるようにしてるさ。」

「それにしても、こう部屋が大きいとどうにも手がつけられないわね……。どうやってハム蔵ちゃんを捕まえればいいのかしら……。」

以下略 AAS



116: ◆Kg/mN/l4wC1M
2019/12/13(金) 00:24:25.96 ID:BkiYgAwQ0

今もなおひた走るハム蔵の真正面では美也と恵美が机に向かって何やら真剣な表情で各々思考を繰り広げていた。
そして、その机の上の様子を伺うようにしてエレナ、琴葉、海美の三人が机の左右に立っていた。
そんな彼女たちの目線の先にあったのは、碁盤であった。
恵美が時間をかけてからそっと石を置き、対して美也は慣れた様子で返していく。
以下略 AAS



117: ◆Kg/mN/l4wC1M
2019/12/13(金) 00:25:16.70 ID:BkiYgAwQ0

「うみみん!そっち行ったよ!」

「……え?な、なに?なにが!?」

以下略 AAS



118: ◆Kg/mN/l4wC1M
2019/12/13(金) 00:26:14.72 ID:BkiYgAwQ0

てりゃ、という掛け声とともに海美は目の前を走るハム蔵を両手で捉えに行く。
ところが、海美自身咄嗟のことだったのでハム蔵を捕まえるには至らない。
迫りくる海美の手を避けるように、ハム蔵はその場で大きくジャンプ。
結果、海美の両手は空を切り、その上を飛び越えてハム蔵は更に走っていく。
以下略 AAS



119: ◆Kg/mN/l4wC1M
2019/12/13(金) 00:27:08.78 ID:BkiYgAwQ0

「え?……って、ハム蔵ちゃん!?」

机を挟んだ海美の反対側にいた琴葉が、驚いて言う。
彼女にしては少し珍しく、一瞬どうすべきか分からずわたわたと慌てた様子だったが、
以下略 AAS



120: ◆Kg/mN/l4wC1M
2019/12/13(金) 00:31:54.60 ID:BkiYgAwQ0

そんな美也の言葉を尻目に、ハム蔵は机の陰から抜け出した。
しかし、そこでハム蔵は、準備を万全に整えて待ち構えていた田中琴葉と遭遇した。
琴葉はハム蔵のちょうど真正面で、膝を揃えてしゃがんでいる。
ハム蔵が左右どちらへ避けようにも、すぐに捕まえられるような、まさに絶妙な位置関係だった。
以下略 AAS



121: ◆Kg/mN/l4wC1M
2019/12/13(金) 00:32:36.30 ID:BkiYgAwQ0

張り詰めたような緊張が走る中、ついに琴葉は両の手のひらでハム蔵を捕らえることに成功した。
周囲からおお、と感嘆の声が上がる。
琴葉は、息を整えながら自身の手のひらに収まっているハム蔵を見た。
捕まえた瞬間は今ひとつ実感がわかなかったが、ハム蔵の肌触りや温もりを手のひらで感じて、
以下略 AAS



122: ◆Kg/mN/l4wC1M
2019/12/13(金) 00:33:06.47 ID:BkiYgAwQ0

どたばたと騒がしい瞬間はこれでおしまい。
亜美真美や環は、もう終わっちゃったのか、なんてすこし残念そうな顔をしていた。
机に開いたままの教科書類そっちのけで、目の前の戦いに目を奪われていた百合子たち中学生組も、
また少しすれば宿題との格闘に戻っていくのだろう。
以下略 AAS



123: ◆Kg/mN/l4wC1M
2019/12/13(金) 00:35:30.69 ID:BkiYgAwQ0

涙の再会と言わんばかりの表情をした響に、しゃがんだままの琴葉がそっとハム蔵をのせた手を差し出す。

「はい、響ちゃん。二人とも仲良く、ね。」

以下略 AAS



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