84: ◆AsngP.wJbI[saga]
2019/04/29(月) 01:04:35.68 ID:uFnZQdOAo
「これはお前たちにとっての、『復活』の始まりだぜ」
「『復活』……」
以前、彼に名刺を差し出されたときも『復活』という言葉を聞いたような気がする。
菜々にとっての理想の復活。
諦めかけていたのに、諦めきれず、惰性でアイドルを続けていた日々からの復活。
そして隣にいる少女は、その言葉に何を思ったのか。
蓮実にとっての『復活』とは何なのか?
きっと彼女にも、譲れない思いがあるのかも知れない。
まだよくは知らないけれど。
「なるほど……プロデューサーさんの言っていた『材料』って、菜々さんのことだったんですね」
「そう。 似たもの同士、協力し合ってってことだよ」
自分はまだいいとして、蓮実はどうだろう?
彼女こそこのあいだアイドルになったばかりといっていた。
全くの未経験ということならば、尚のこと大会優勝なんて目標はプレッシャー以外の何物でもないんじゃないか?
彼女の表情を読み取ろうと真横を見ると、
「なんだか、 すごいことになりましたね……でも、ちょっと楽しそうです」
ニコリとしていた。
91Res/93.64 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20