46: ◆AsngP.wJbI[saga]
2019/04/23(火) 23:24:16.30 ID:8+PeY8Rzo
「アイドル黄金時代と言えば、そりゃもう誰だってアイドルのことを知ってた。
その中でも一握りのトップアイドルとくりゃ、『こいつが頂点に立つアイドルだ』って、みんなが認める存在だ」
「そうですね……そのとおりです」
「──そういう奴が、こんな時代にもう一度生まれるとしたら?」
そして蓮実の心の端っこにも、その興奮がほんの少し移り入る。
「今や清純派が異質になったこの時代だからこそ、もう一度見向きしてもらうために天下を取らなきゃいけない。
『清純派』が本当に復活するには、今の時代に、あのときと同じように、もう一度アイドルの頂点に立たなくちゃ意味がない――それが俺の考えだ」
「……頂点に……」
「そしてお前が普通じゃないアイドルだからこそ、そういう普通じゃないことができるはずだって俺は思ってる」
――いくらなんでも、私のようなアイドルの卵にそこまでの話はいきなり無茶なのではないか。
頭でそう考える一方、想いはふつふつ沸き立つ。
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