25: ◆AsngP.wJbI[saga]
2019/04/23(火) 22:42:52.02 ID:8+PeY8Rzo
「普段ならあまり曲目の変更はしないんですが――他の新人の子たちは、曲にこだわりがない子も多いので――
長富さんが希望するなら、そういうのもアリだと思います」
「だってさ。 どうする?」
「えっ、本当に……?」
トントン拍子に話が進みすぎて、かえって困惑すら覚える蓮実の返事をプロデューサーとトレーナーが待つ。
二人の顔を交互に見つめた後、おそるおそる尋ねてみた。
「……本当に、私今の歌でアイドルとしてステージに立っても良いって事ですか?」
「本人の希望も聞いた上でステージをやるって言ったろ」
蓮実の表情が一際パッと咲く。
「じゃあ……やってみたいです……!」
「OK。 じゃ、それでいきましょう」
「わぁ……っ」
思わずはしゃぎ出しそうになるのをぐっとこらえ、精一杯の我慢の末に小さくガッツポーズを取った。
「いいんだけど、残りのレッスンのメニューは同じようにこなしてもらうぞ」
「はい、もちろんです♪」
とっても幸先のよいスタート。青い風が背中を押してくれている。そんな気がする。
次のレッスンに移る前に一回だけ、軽々しくステップを踏んでから、くるりとターンしてちょっとした喜びを表現してみた。
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