149:名無しNIPPER[saga]
2019/03/25(月) 05:08:50.18 ID:sLYD87sq0
乱怒攻流(何してんのよ!)
紺之介の身体急激に海に引かれ急所を逃れる。
船長「なんだと!?」
150:名無しNIPPER[saga]
2019/03/25(月) 05:09:20.58 ID:sLYD87sq0
船長「ゔぁ゛ッ……ァ゛が……」
崩れゆく海の漢の最期見届けて腰の鞘引き抜けば沈む大男の血の硝煙、水飛沫とともに広き海の水面に溶けたり。
151:名無しNIPPER[saga]
2019/03/25(月) 05:11:15.85 ID:sLYD87sq0
152:名無しNIPPER[saga]
2019/03/25(月) 05:13:28.35 ID:sLYD87sq0
乱怒攻流「ちょっと人遣荒いんじゃない?」
愛栗子「おぬしは刀じゃろ。いや背嚢か?」
乱怒攻流「は?」
153:名無しNIPPER[saga]
2019/03/25(月) 05:14:25.71 ID:sLYD87sq0
乱怒攻流「じゃあ運ぶわよ〜」
下人海賊「お、や……かたっ……!」
紺之介「……! 乱!」
154:名無しNIPPER[saga]
2019/03/25(月) 05:15:00.40 ID:sLYD87sq0
弾かれた縦笛は彼女が離した両手から大きく飛び海に没した。当然紺之介を操る旋律もそこで途切れる。そして彼もまた水没に呑まれたり。
紺之介「ぁ゛ぶっ!?」
透水「こ、こんのすけさん!」
155:名無しNIPPER[saga]
2019/03/25(月) 05:15:44.72 ID:sLYD87sq0
透水瞬時に海へ飛び込む。深く潜りて沈みゆく紺之介の肩を持つ。
紺之介(……なるほど)
水の中で彼が見たものは人魚のような幼刀だった。水を裂き水に溶ける刀との伝説、ここに理解を得る。
156:名無しNIPPER[saga]
2019/03/25(月) 05:16:23.79 ID:sLYD87sq0
…………
海上抜けて浜。一先ず華蓮と月一を見送りながら紺之介服を絞る。
157:名無しNIPPER[saga]
2019/03/25(月) 05:16:58.25 ID:sLYD87sq0
紺之介「そこでしょげている背嚢の働きっぷりを察してこちらにも事情があることは分かってもらえただろう。少しばかりお前らのことを利用させてもらってな……だからそれは受け取れん」
紺之介「それに海賊から多少海賊させてもらってな。見逃す代わりに積み金を失敬したんだ。これ以上は求めん」
皮肉たらしく冷めた笑みを浮かべた彼に二人がそれ以上問いかけることはなかった。
158:名無しNIPPER[saga]
2019/03/25(月) 05:17:34.10 ID:sLYD87sq0
愛栗子「紺、これからどうするのじゃ」
紺之介「あの漕ぎ手には俺たちのせいで災難な思いをさせたからな……一先ず新しいのが来るのを待ってまた導路港へと帰るとするか。それまでそこの背嚢を慰めてやれ」
愛栗子「ふむぅ〜……アレは暫くあのままじゃと思うがの〜」
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