5:名無しNIPPER[saga]
2019/02/08(金) 22:15:13.39 ID:441QTGT20
急にこちらを向いて、楓さんはどこか悪戯っぽく微笑んでみせた。
息がかかりそうなほど間近にある俺の顔にまるで動じることなく、宝石のようなオッドアイは真っ直ぐに俺の目を射貫く。
「──男の方」
「それは、なぜでしょう?」
「そうであってほしい、ってだけです」
視線を外し、照れ隠しにコーヒーを啜った。
いつも思うが、女性の171cmというのはヒールがある分、数字以上の迫力がある。
加えて、この美貌である。
プロデューサーといえど、緊張するなという方が難しい。
「仮に女の子の方が悪かったとして、それを責めるのは男のすることじゃない」
「プロデューサーは、優しいですね」
「仕事柄、年頃の女性を立てることばかり考えてて」
すぐそこにある彼女の顔を直視する勇気が無いので、鼻を鳴らしてごまかす。
だが、どうやら満点の回答ではなかったらしい。
「でも、私は、プロデューサーとケンカしたい時もあるんですよ」
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